レモンと言えばビタミンCですね。
「〇〇のビタミンCはレモン何個分」と紹介されているのを見かけることがあるように「レモン=ビタミンC」というイメージがあります。
ですがレモンにはそれ以外にも豊富な栄養成分が含まれていて、多くの効果や効能が期待できます。
普段はビタミンC以外あまり注目されないレモンについて詳しく紹介します。
レモンに含まれる注目の栄養成分と効果効能
まずはレモンに含まれるビタミンC以外の注目の栄養成分を紹介します。
ポリフェノール
ビタミンCには老化を防ぐ抗酸化作用がありますが、ポリフェノールの抗酸化力はビタミンCより強力です。
ポリフェノールは何百、何千種類あると言われていますが、レモンに含まれているのはエリオシトリンとヘスペリジンです。
エリオシトリンの効果効能
ポリフェノールの一種であるエリオシトリンはレモンやライムなどに含まれている成分です。
※オレンジなどの柑橘類には含まれていません。
エリオシトリンには強力な抗酸化力がありますが、シミやしわ、たるみなどの老化だけでなく病気の予防も期待されています。
ただし、エリオシトリンは特にレモンの皮に多く含まれているので、健康や美容のためにはできれば皮まで食べるのが理想です。それ以外の特徴として、
- 血管を広げ血液の流れを調節する機能
- 腸での脂肪吸収を抑えて排出を促す働き
などがあり、肥満予防やダイエット効果が期待されています。
ヘスペリジンの効果効能
こちらもエリオシトリンと同様にポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。老化防止以外のの特徴として末梢血管を強化する働きがあり
- 血圧の上昇を抑制する作用
- 血中のコレステロール値を改善する作用
- 抗アレルギー作用
- 骨密度の低下を抑制する作用
などが期待されています。
また、ヘスペリジンはビタミンCの吸収を促進する作用があり効率的に摂取することができるため、ビタミンCが多いレモンに含まれているというのは理想的な組み合わせです。
リモネン
皮の部分に多く含まれる香りの成分で、ファイトケミカルの一種です。
※ポリフェノールもファイトケミカルの一種です。
香料や天然物由来の溶剤としてガムや清涼飲料水などに利用されています。香り成分のリモネンは果肉よりも皮の表面に多く含まれていて皮の香りをかぐだけでも効果があると言われています。
リモネンの効果や効能
リモネンの特徴といえばリラックス効果です。レモンの香りの成分が体内に吸収されるとリラックス時に出るα波が出ることから、リラックス効果がありストレスの緩和にも役立ちます。
またリモネンは交感神経を刺激させて新陳代謝を活発にする覚せい効果があります。眠気冷ましや頭をすっきりさせるのにおすすめです。
その他にも
- 免疫力を高める:ガン細胞の遺伝子の働きを抑制、ガン予防や転移、再発、ガン治療にも効果が期待されている
- 育毛促進・抜け毛予防:フケやかゆみを抑える抗菌作用や髪にツヤを与える働きもある
- 血行促進効
- 食欲増進
など多くの効果や効能が期待されています。
クエン酸
レモンを食べると酸っぱいと感じるのは酸味成分のクエン酸によるものです。
クエン酸の効果効能
クエン酸には乳酸などの疲労物質がたまるのを防ぐ働きがあるので疲労回復の効果や新陳代謝を活発にする働きがあります。新陳代謝が活発になることで
- 太りにくい体になる
- きれいな肌を維持できる
- 冷え性や肩こりの改善
- 便通が良くなる
などの効果が期待できます。
その他にも水溶性と不溶性の2種類の食物繊維がバランスよく含まれています。
ビタミンCの効果効能
レモンにはビタミンCが多いイメージですが実際にレモン100gあたり50mg含まれています。
レモンよりビタミンCが多い果物にはアセロラなどがありますが、スーパーなどのお店では販売していませんし、ジュースなどの加工品が多いです。
そのため手軽にビタミンCを摂るにはレモンが一番おすすめです。
ビタミンCが美肌に良い3つの理由は?
「ビタミンC=美肌」というイメージがありますが、その理由は3つあります。l
①「たんぱく質からコラーゲンの合成を促進する働き」
コラーゲンは細胞間の結合組織として血管や皮膚、骨、筋肉などを丈夫にします。ビタミンCにより、コラーゲンの合成が活性化されることで細胞と細胞がしっかりとくっついて、肌のハリ・ツヤが保たれます。
②「シミの原因であるメラニン色素の合成を抑える」
肌が紫外線を浴び続けると皮膚にあるメラニンを過剰に生成し、皮膚が黒くなります。これが「日やけ」です。そして長年紫外線のダメージが肌に蓄積されると、過剰に作り続けられたメラニンが排出されずに皮膚内部に蓄積され「シミ」になります。
ビタミンCには「日やけ」や「シミ」の原因であるメラニン色素の合成を抑える働きがあるのです。
③抗酸化作用
人の身体の中にある活性酸素が一定以上に増えるとシミやしわなどの老化を促進したり、生活習慣病など、さまざまな病気にかかりやすくなるため活性酸素が増えすぎないように気をつけなくてはいけません。
ただし不規則な生活やストレス、紫外線など私たちの生活は活性酸素が体内に増えやすい環境の中で常に生活しています。そのため、生活習慣を変えて活性酸素を増やさないようにするのはかなり難しいです。
そこでおすすめなのが活性酸素の増加を抑える抗酸化成分が豊富な食べ物を摂るようにすることです。
おすすめなのが抗酸化成分のビタミンCの含有量がレモンを食べることです。さらにレモンには同じ抗酸化成分のポリフェノール(エリオシトリンやヘスペリジン)も豊富なので相乗効果が期待できます。
ビタミンCの健康効果
抗酸化作用は美肌効果だけでなく、細胞や血管の老化を防ぐことで多くの病気を予防するといった健康効果も期待されています。さらにビタミンCには「白血球を活性化させて免疫力を高める」という効果もあるのです。
このようにビタミンCには
- コラーゲンの合成を促進する➡美肌効果
- シミのもとであるメラニン色素を抑える➡美肌効果
- 抗酸化作用➡美肌効果・健康効果
- 免疫力を高める➡健康効果
といった効果が期待できます。
さらに、
- 鉄分の吸収を高める(貧血予防)➡健康効果
- コレステロール値を下げる➡健康効果
などもの働きもあります。
このように美肌成分のイメージが強いビタミンCですが健康効果もある成分です。
おすすめのレモンの食べ方
レモンの半分を占めるビタミンCは水溶性で熱に弱く、水には溶けやすい性質です。また、体内では2~3時間程度で体から出てしまうので朝昼晩と3食摂ってほしい成分です。
だからといって「レモンを生で食べる」というのは苦手な人が多いと思います。そこでおすすめなのが今流行りの「白湯」にレモンを入れて飲むことです。
作り方は簡単で白湯にレモン一切れを絞るだけ。これだけで便秘や冷えなど解消する白湯の効果とレモンの効果が期待できるのがうれしいですね。味が苦手な場合はハチミツを入れても良いです。(実際にはちみつレモンという飲み物もありますし)
関連記事:白湯の効果効能がスゴイ!作り方やお湯との違いと飲むタイミング・摂取量・アレンジレシピを紹介
これを水筒やペットボトルに入れていつでも飲めるようにすると、すぐに体外に出てもビタミンCを補給できます。
その他にはアボカドと一緒に食べるのがおすすめです。
アボカドは果実の中でトップクラスのビタミンEが含まれています。ビタミンEはビタミンCと同じ抗酸化作用があり一緒に摂ることで相乗効果が期待されています。
ただ味があまりないアボカドとすっぱいレモンだけでは食べにくいのでこちらもハチミツやオリゴ糖などを混ぜて食べるようにしましょう。またアボカド、レモンをプレーンヨーグルトに入れてハチミツをかけて食べるのもおすすめです。
その他のおすすめの食べ方は今話題の「レモン酢」です。
輪切りにしてお酢に浸けるので、皮の栄養成分がお酢に溶けますし、輪切りにしたレモンは料理にも使えるので皮まで食べられます。
作り方の詳細は下記を参考にしてくださいね。
レモンの農薬を落とす方法
レモンの皮にはポリフェノールやビタミンCなど果肉の部分よりも多くの栄養成分が含まれてます。ですが、レモンが外国産の場合、皮の部分に農薬だけでなく、防腐剤やツヤだしワックスなどが付いているので健康によくありません。
ぬるま湯で落とすだけでもかなり効果がありますが、それだけでは心配の方には果物専用の洗剤をおすすめします。
野菜・果物専用の洗剤はいくつか販売されていますが、その中でもおすすめは「やさいくだものあらい」という商品で農薬や雑菌を取り除いてくれる専用水があります。
「やさいくだものあらい」は天然成分100%なので、口に入っても安全です。また野菜・果物だけでなく肉や魚を洗うこともできます。そして「やさいくだものあらい」で食べ物を洗うと鮮度が長持ちします!
新鮮な野菜や果物、肉などはそのまま置いておくと数日で傷んだり黒ずんだりしますが、「やさいくだものあらい」で洗った食べ物は何もしないままのものよりも長持ちします。
まとめ
レモンは美容や健康に良い成分がたくさん含まれている果物で年中手に入れることができるので、ぜひ継続して摂ってほしい果物です。ただビタミンCやポリフェノール、リモネン、食物繊維など多くの栄養成分が果肉ではなく、レモンの皮に集まっています。
レモンの皮は農薬などの心配や味もおいしくないで、食べない人が多いですが、ある程度ぬるま湯で洗えばキレイになりますし、心配であれば無農薬のレモンや果物専用の洗剤などを使って皮まで食べてください。
ぜひレモンを丸ごと食べて健康的に美しくなりましょう。