シークァーサー 果汁

シークヮーサーは沖縄の酸っぱい果物というイメージしか以前はありませんでした。それがシークヮーサーに多く含まれている注目の栄養成分「ノビレチン」の研究が進むについて多くの健康や美容効果がわかり、注目度がアップしています。

最近では「たけしの家庭の医学」でもノビレチンの認知症への効果などが紹介されています。

今回は

  • シークヮーサーはどんな果物?
  • シークヮーサーのノビレチンの効果効能
  • ノビレチン以外の注目の栄養成分やその効果効能
  • おすすめ商品

などシークヮーサーについて詳しく紹介します。

シークヮーサーはどんな果物?その特徴について

シークァーサー

シークヮーサーは見た目はミカンと似ています。実際にシークヮーサーはミカン科の常緑低木で日本で2つしかないミカンの原種の一つです。

和名では「ヒラミレモン」と言います。「レモン」とつくだけあって酸っぱい味なのですが、シークワーサーの「シー」は沖縄の方言で「酸っぱい」、「クワス」が「食わし」という意味があります。

つまり「シークヮーサーは酸っぱい食べ物」という意味なのです。

健康長寿の村である大宜味村

シークァーサーの産地は沖縄ですが、その中でも大宜味村生産量で県内60%以上を占め、「沖縄一のシークヮーサー産地」として知られています。

この大宜味村健康長寿の村として有名ですが、その秘訣は食生活にあると言われています。

肉や魚、野菜をバランスよく食べているのはもちろんですが、県内県内一の生産量を誇るシークヮーサーを焼酎に入れて飲んだり、肉や魚、野菜にかけるなど、「シークヮーサーをたくさん摂っているからでは?」と注目され研究が始まりました。

するとシークワーサーに健康や美容効果が期待できる多くの栄養成分が含まれていることがわかり、その中でもノビレチンが注目されています。

注目の栄養成分「ノビレチン」とは?その効果や効能

シークァーサー

ノビレチンタンゲレチンポリメトリキシフラボノイド(PMF)というフラボノイドの1種です。

フラボノイドは植物が外敵(紫外線、害虫)から守るために持っている色素、苦味、辛味成分でポリフェノールの一種です。

ノビレチンは柑橘系の植物に多く含まれる成分で、ミカンやゆず、ゴーヤなどにも含まれていますが、飛び抜けて含有量が多いのがシークヮーサーです。

ポリフェノールは一般的に強い抗酸化作用があり、ノビレチンも同様に抗酸化作用がありさまざまな効果が期待されていましたが、研究が進むにつれて多くのことがわかってきました。

ノビレチンやの効果や効能

ノビレチン 効果効能

①発ガン物質活性化抑制作用

琉球大学の研究チームは

ノビレチンが、がん細胞の成長を促進するとされる肥満状況下でも、がん細胞の成長と転移を抑える効果があることを発見しました。

さらに琉球大学の禹教授によると、がん組織の成長とがんのリンパ転移を抑えたメカニズムとしてノビレチン

  • 高脂肪食によるがん細胞の増殖や血管新生の促進を抑える
  • がん細胞の自殺(アポトーシス)減少を阻害することによりがん組織の成長が抑制される
  • 脂肪組織周辺にある転移に関わるマクロファージの増加を、ノビレチンが抑えることによってがんのリンパ転移を抑制した

などが考えられると発表しています。

参考サイト: 琉球新報「シークワーサー成分、肥満下でもがん抑制 琉大チーム発見」

②血糖値・血圧上昇抑制作用

ノビレチンによる血糖値の上昇や高血圧を抑える効果」が独立行政法人果樹研究所、中村学園大学、東京医科大学との研究で確認されています。

中村学園大学食物栄養学科の太田英明教授

シークヮーサーに含まれるノビレチンの量は、柑橘類の中でトップクラス。これと抗酸化成分のポリフェノールなどの相乗効果で、血糖値や血圧を抑えているのではないか」と述べています。

高血糖値や高血圧は糖尿病など、生活習慣病の原因と言われています。

➂内臓脂肪増加抑制作用(ダイエット効果)

ノビレチンは、アディポネクチンを増加させる成分として、1998年(平成10年)に東京薬科大学の指田豊(さしだゆたか)教授が率いる研究グループがマウスを使用した実験で証明されたことを発表しました。

アディポネクチンとは、別名「やせホルモン」と呼ばれ、体内の脂肪細胞から分泌されるホルモンです。

アディポネクチンがしっかり分泌されていれば、運動をしなくても効率的に糖や脂肪を燃焼すると期待されています。

④肝機能強化作用

肝機能強化に関しては、ノビレチンの効果であるかは今のところまだはっきりしていないのですが、シークヮーサーの成分に肝機能強化作用があることがわかっています。

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど肝臓系の病気にかかってもなかなか症状に気づくことが難しく、気がついた時はかなり進行している場合もあります。

普段から肝機能を強化してくれるシークァーサーのような食べ物を意識して摂るようにしましょう。

参考サイト:沖縄タイムスプラス「沖縄シークヮーサに脂肪燃焼・肝機能改善の効果」

⑤排尿改善作用(頻尿や尿漏れ改善)

医学博士でもある禹社長が率いる沖縄リサーチセンターでは、

など難治の膀胱炎を含む頻尿や尿漏れなどの排尿障害に対するノビレチンの効果を検証してきました。

その実験では

中枢神経障害(脳梗塞モデル)の頻尿、難治性の頻尿(間質性膀胱炎)、下部尿路障害の頻尿モデル(過活動膀胱と前立腺肥大症モデル)のラットを用いて行われた動物実験では、それぞれの頻尿モデルに対するノビレチンエキスとノビレックスの効果を比較検討。

その結果、すべての頻尿モデルのラットで膀胱収間隔の延長・最大膀胱内圧の増加・自発運動量が増加していることが確認された。

参考サイト:日本の身土不二「高純度ノビレチンの機能性解明進む沖縄発ベンチャー、シークヮーサ-研究最前線

と発表しています。

⑥認知症予防・改善作用

認知症は脳にたまるゴミである「アミロイドβ」が大量に増え続けることで神経細胞が死滅してしまい、それにより認知症が発生しやすくなるという研究結果が発表されています。

若い人にも「アミロイドβ」はできるのですが、うまく捨てる(処理する)ことができます。

お年寄りでも捨てることができる人は認知症になりにくいですが、捨てることができない人はアミロイドβがどんどんたまり認知症になりやすくなります。

通常は脳にたまったアミロイドβが血液に取り込まれて最終的に体の外に流れ出るのですが

  • 運動不足
  • 暴飲暴食
  • 喫煙
  • 寝不足(不規則な生活)

など生活習慣の乱れ加齢により血液の流れが悪くなると動脈硬化になり、脳にできたアミロイドβを血液に取り込むことができなくなります。

するとアミロイドβがどんどんと脳の中にたまってしまい、これにより認知症になると考えられています。特に頭の中にある「海馬」という部分にアミロイドβが蓄積して繊維化すると認知症特有老人班となります。

ですがノビレチンはアミロイドβの蓄積を予防するだけでなく、すでに蓄積しているアミロイドβを減少させ、老人班を小さくするという働きがあることがわかっています。

参考サイト:東北大学 抗認知症機能性開発食品開発部門「抗認知症成分ノビレチンの効果」

テレビ番組「たけしの家庭の医学」でも

その研究に携わる名医、遠藤英俊先生(国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター長)によれば、人間は加齢や老化によって神経細胞のネットワーク機能が衰え、最悪の場合、認知症を発症するが、最近になってある成分が脳の神経細胞のネットワークを劇的に再生することがわかってきたという。認知症対策の切り札とされるその成分の名は「ノビレチン」

と紹介しています。

⑦美白・美肌効果(メラニン生成抑制作用)

琉球大学教育学部の照屋俊明准教授(理学博士)らの共同研究チームがノビレチンにメラニン生成抑制作用があり、美白効果があることを発見しています。(2014年12月)

ノビレチン成分にメラニン抑制効果があると、これまでも言われていましたが、今回初めて、ヒトの皮膚細胞から培養した3次元皮膚モデルを用いた実験で初めて美白効果を証明しています。

日本一のシークヮーサの産地である大宜味村のお年寄りの肌が沖縄の強力な紫外線を浴びても若々しいのはシークヮーサーを食べてノビレチンを摂取しているからなのかもしれませんね。

このようにノビレチンには

  • がん細胞の活性化を抑制する
  • 高血糖値や高血圧を抑制(生活習慣病の予防)
  • 内臓脂肪蓄積の抑制(ダイエット効果)
  • 肝機能強化
  • 頻尿や尿漏れ改善
  • 認知症予防・改善
  • 美白・美肌

など多くの効果や効能が期待されています。実際に歳をとればとるほど健康はもちろんのこと、頻尿や尿漏れのことや認知症が心配になります。ですが、シークァーサーに特に豊富に含まれるノビレチンだけでこれらの効果の研究結果が発表されています。

※ただしシークヮーサーは食品です。薬ではありませんので、治療できるわけではありません。あくまで栄養補助食品としてお食べください。

そしてシークヮーサーにはノビレチン以外にも注目の栄養成分が含まれています。

ノビレチン以外の注目の栄養成分と効果や効能について

シークヮーサー注目の栄養成分

別名「ヒラミレモン」と言われるシークヮーサーレモンに含まれているものと共通な成分が多いです。

シークヮーサーに含まれているフラボノイド(ポリフェノールの一種)はノビレチンだけでなく

  • ヘスペリジン
  • エリオシトリン

この2つの成分も注目されています。

ヘスペリジン

ヘスペリジンも強力な抗酸化作用があり、

・血流の改善
・冷え性の改善
・高血圧予防
・アレルギー対策、予防
・骨密度低下の軽減
・生活習慣病の改善

などが期待されています。

ヘスペリジンの詳細はヘスペリジン研究会を参照してください。

エリオシトリン

エリオシトリンは別名「レモンポリフェノール」と呼ばれる成分で、レモンやライムに多く含まれていますが、オレンジやグレープフルーツには含まれていません。

こちらも強力な抗酸化作用がありますが血管を広げ血液の流れを調節する機能や腸での脂肪吸収を抑えて排出を促す働きがあり

  • 動脈硬化の予防
  • 肥満の予防

などのが期待されています。ただし、まだまだ研究が進んでいないので、今後どのような効果があるのか発表に期待したい成分です。

ベータ・カリオフィレン

この成分は2011年に発表された新しい成分です。

大分大学医学部の伊波英克准教授、琉球大学農学部の和田浩二教授ら、シークヮーサーの果皮に多く含まれる「ベータ・カリオフィレン」という物質が、内臓脂肪の増加を抑える機能があることをマウス実験で確認したと発表しています。

参考サイト:沖縄科学技術振興センター・琉球新報朝刊「シークヮーサー果皮の成分が内臓脂肪増加を抑制

それ以外にも

  • 疲労物質を取り除く効果のある「クエン酸
  • リラックス効果や免疫力向上の効果がある「リモネン
  • ビタミン類では特に「ビタミンC

などの栄養成分が含まれています。特に抗酸化成分のビタミンCで特に注目したいのが「タンパク質からコラーゲンを合成する」ことです。コラーゲンは細胞間の結合組織として血管や皮膚、骨、筋肉などを丈夫にします。

ビタミンCがコラーゲンを合成してしっかりと結合することで肌にハリやツヤが生まれます。

またビタミンCはシミのもとであるメラニン色素の合成も抑える働きがあります。その他にも免疫力アップや鉄分の吸収力を高める働きもある成分です。

このようにシークヮーサーにはノビレチンだけでなく、他にも注目の栄養成分が含まれていて、その相乗効果も期待できますね。

シークヮーサーの正しい選び方

沖縄県以外の人がシークヮーサーを食べるというのはなかなか難しいです。また、シークヮーサーは年中収穫できるのではないので沖縄の人でも年中食べられるわけではありません。

シークヮーサーの収穫時期は年に2度あります。最初は8月から9月にかけてで、この時期に収穫されるのは「青切」と呼ばれ、まだ完全に熟していないです。

酢の物やサプリメントなどにも使用されます。

そして10~12月中ごろに収穫されるのは果実を搾(しぼ)って瓶詰して原液のジュースとして販売されます。

シークワーサーの旬は8月から9月にかけてと12月から1月にかけての2度あり、収穫時期によって用途が異なります。沖縄県では8月下旬から9月頃にかけて収穫されるシークワーサー「青切り」と呼ばれ、フレッシュで瑞々しく熟していないシークワーサーのことを指しており、主に酢の物として使用されます。

一方、10月から12月中頃に収穫されるシークワーサーは「完熟」と呼ばれで果実を絞って瓶詰めし、原液のジュースとして販売されることが多いです。

ノビレチンの量にも違いがあり、「青切りのシークァーサー」の方がノビレチンが多く含まれています。

おすすめシークァーサージュース

沖縄特産100% ぎゅっとシークワーサー

沖縄産シークワーサーの果実を絞った果汁100%の原液です。500mlですが、100%オレンジジュースのように一気に飲むのではなく、レモンのようにいろいろな食べ物に数滴をかけて食べるか飲み物に混ぜて摂るので、この量でも結構長持ちします。

沖縄特産100% ぎゅっとシークワーサー500ml

青切シークァーサー

こちらも沖縄産のシークァーサーです。「青切りタイプ」ですので、ノビレチンの量が他のシークァーサージュースよりも多く含まれています。

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シークァーサーのおすすめの食べ方

シークァーサーの果実でもジュースでも食べ方は同じです。絞って炭酸水や他の100%ジュース、焼酎に混ぜて飲むのもおすすめです。

食べる場合は果実を搾ったものやジュースを数滴、肉や魚、フライものにかけたりして食べるのがおすすめです。

番組では

  1. 刺身に直接シークァーサーを搾ってかける
  2. 半分に切ったシークァーサーを(皿の上の)しょう油に丸ごと付け刺身で食べる
  3. 生絞りのシークァーサーを砂糖水に割って飲む

と紹介されていましたが、脳が若いお年寄りが毎日ジュースを飲んでいるようです。ぜひお試しください。

まとめ

シークヮーサーの日本一の産地である沖縄県・大宜味村が長寿の村として有名だけでなく、お年寄りの方達がみな「とても若々しく健康」であることから注目されましたが、それは普段の食生活に加えてシークヮーサーをよく食べていることがわかりました。

そしてシークヮーサーの研究が進むにつれてフラボノイドの一種であるノビレチンが他の食べ物よりも断トツで多く含まれていていることがわかり健康維持や美容、ダイエットに多くの効果や効能が期待されています。

現在日本では長生きしているお年寄りが増えてきていますが、反対に寝たきりのお年寄りも多いと言われています。

やはり長生きするだけでなく、「長い間美しく健康的な生活」を送りたいですよね。

そのためにはぜひシークヮーサーを食べてみてはいかがでしょうか?

ただなかなか沖縄県以外では手に入りにくいので、シークヮーサー100%のジュースやサプリメントを摂るようにしましょう。おすすめはノビレチンが多い「青切シークァーサー」を飲むようにしましょう。

ぜひシークァーサーを飲んで元気に長生きしませんか。