ここ数年大麦の栄養成分や効果効能が注目され、中でも最高品質の「スーパー大麦」がテレビなどのメディアでとりあげられ、密かなブームになりつつあります。
健康や美容、ダイエットに効果があると言われていますがスーパー大麦は普通の大麦(押し麦)や人気のもち麦との違いは何か?その食べ方やダイエット法についても紹介します。
スーパー大麦とは?その特徴
バーリーマックス「BARLEYMAX」の日本名が「スーパー大麦」です。バーリーマックスとは、オーストラリアが国をあげ、10年の歳月をかけて開発された非遺伝子組み換え大麦です。
オーストラリアでは、肥満や大腸がん患者の増加が社会的な問題になっていました。そこで、先住民が結腸ガンや直腸ガンのリスクが低い点に着目し、その原因究明を進めてきました。
すると大麦の外皮を取り除かずに穀物を加熱調理し、それを冷ましてから食することで、より多くの難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)が産生されている事が分かってきたのです。
この難消化性でんぷんが腸内フローラの善玉菌の栄養源となり、酪酸などの短鎖脂肪酸を産生し、腸内のpH値を下げて腸内環境を改善することをつきとめました。
近年、日本においても、大麦の機能、特に水溶性食物繊維が豊富に含まれていることから、コレステロールの低下作用に伴う生活習慣病の予防効果に注目が集まっています。
スーパー大麦の特徴と普通の大麦との違い
大麦の注目の栄養成分
もともと大麦は食物繊維が豊富で、特に水溶性の食物繊維が不溶性の食物繊維の倍程度多く含まれている珍しい食べ物です。「食物繊維は野菜で」と思っている人も多いかもしれません。
ですが野菜や穀物、含まれている多くの食べ物が不溶性の割合が多く、不溶性ばかり取り過ぎると腸内環境を改善するどころか、お腹がふくらんで苦しくなったり、腸に過剰な刺激が伝わることで腸のぜん動運動が抑制されて便がコロコロしたものになる場合があります。
大麦は水溶性食物繊維の割合が多いので野菜などと一緒に食べることでバランスがよくなります。水溶性食物繊維にはいくつか種類があり、大麦にも数種類が含まれていますが、特に注目したいのが「β-グルカン」です。
大麦でもう一つ注目されている成分でこちらも食物繊維同様に腸内環境を改善すると言われている難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)です。
※食物繊維の一種として扱っている場合もあります。
レジスタントスターチとは「消化されにくい(レジスタント)でんぷん(スターチ)」という意味で、通常のでんぷんは小腸で消化・吸収され大腸まで届きにくいのですが難消化性でんぷんは大腸の奥まで送り届けられます。
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スーパー大麦と大麦の違い
スーパー大麦は一般の大麦(押麦など)に比べ
・2倍の水溶性食物繊維を含む
・4倍のレジスタントスターチを含む
・3種類の食物繊維が含まれている(押し麦は2種類)
といった特徴があります。3種類の食物繊維とは
- フルクタン
- βグルカン
- レジスタントスターチ
これらの食物繊維は、大腸で消化される時間が異なるため、3段階で腸の中で活躍し、腸内環境の改善に役立つと考えられています。
※大麦(押麦)にはβグルカンは豊富にふくまれていますが、フルクタンは微量です。
では、それぞれの働きを見ていきましょう。
スーパー大麦の食物繊維の効果や効能
フルクタンの働き
らっきょなどにも多く含まれるフルクタンは
- 大腸の手前で効果を発揮
- 大腸でのミネラル(鉄・カルシウムなど)の吸収アップに貢献
- ナトリウムの吸収抑制
- 血糖値の上昇を抑える
- コレステロール値の低下
- 脂質の吸収を抑える・脂肪燃焼効果
- 短鎖脂肪酸を発生し、やせ菌を増やす
などの特徴や効果が期待できます。短鎖脂肪酸はやせ菌のエサである食物繊維を食べて分解した時に発生し、脂肪細胞の脂肪を蓄える動きをブロックする働きや脂肪をつきにくくする効果があります。
※やせ菌:腸の中に存在するやせを導く菌
このように健康や特にダイエット効果があるとして注目されている成分です。
☆βグルカンの働き
「βグルカン」は日本や世界各国の公的機関が機能性の表示を認めている注目の成分です。
- 大腸の中間で効果を発揮
- 糖質の消化吸収を抑える、血糖値が上がりにくい
- セカンドミール効果
といった特徴があります。
レジスタントスターチの働き
温かいご飯には含まれていなくて冷やしたご飯やおにぎりなどにも含まれています。
- 大腸の一番奥で効果を発揮
- 善玉菌・痩せ菌をパワーアップさせ、腸内環境改善に貢献
- 善玉菌が増えると、結腸癌のリスクが軽減
- インスリン抵抗性を安定させる
- 血糖値の低下
- 腸の機能の正常化
- 満腹感が持続し腹持ちがいい
といった特徴があります。大腸の奥まで届く食物繊維は珍しく、やせ菌をパワーアップさせ、腸内環境改善に貢献する素晴らしい食物繊維です。
- フルクタンが大腸の手前
- β‐グルカンが大腸の中間
- レジスタントスターチが大腸の奥
このように腸の全体で作用してくれる食物繊維がすべて含まれていることが、スーパー大麦の最も注目すべき点です。
これらの食物繊維が働くことにより腸内環境が改善して
- 免疫力アップ
- 便通改善
- 肌荒れ防止(美肌)
などの効果が期待されています。「美肌効果もあるの?」と思うかもしれません。ですがスーパー大麦を1日12g以上、4週間食べた結果排便量が増加しただけでなく、肌荒れに関係するとされるフェノール類も減少したという実験結果が出ています。
ニキビや吹き出物に悩んでいる人にもスーパー大麦はおすすめですね。
スーパー大麦のダイエット方法
スーパー大麦の「フルクタンがやせ菌を増やす」、「β‐グルカンが糖質の吸収を抑える」、そして「レジスタントスターチが満腹感を持続させる」という特徴があることからスーパー大麦のダイエット効果が期待されています。
その方法ですが毎朝スーパー大麦のグラノーラを50g食べます。
それ以外は普段の食事で大丈夫です。ただし暴飲暴食はきをつけましょう。最低でも2週間は続けてみてください。テレビ番組でもタレントさんが
2週間で体重2.5kg、ウエストも6.3cm減りました。(太っている方なので、結果は個人差があります)やせ菌も増えたようです。
ただし個人差があって若い人ほどやせ菌も増えやすく、歳をとるほど効果に時間がかかるようなので2週間で効果が見られないという方はもう一週間続けてみましょう。
スーパー大麦の食べ方
スーパー大麦は大麦と食べ方は一緒で一般的には雑穀米として白米に混ぜて食べます。また、沸騰したお湯で、7分間程度茹でることで絶妙な食感となり、水を切って料理に使用するのもおすすめです。
スープの具や、サラダのトッピング、リゾットの具材として、テレビではあるレストランでゆでたスーパー大麦をハンバーグのたねに混ぜて使用していました。
よりヘルシーになるのでぜひ一度お試しください。
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スーパー大麦を購入するならばネットがおすすめ
スーパー大麦は商品が足りなくて店頭に並んでいない場合も多いです。そこで購入するならばアマゾンや楽天などのネット通販がおすすめです。
帝人「スーパー大麦グラノーラ」
フルクタン・βグルカン・レジスタントスターチの3つの食物繊維が豊富なスーパー大麦バーリーマックスが、1食(40g)あたり20g以上たっぷり入ったグラノーラです。
「グラノーラではなく、スーパー大麦を食べたい」という場合はロハスタイルの「スーパー大麦 バーリーマックス® (180g)」がおすすめです。
こちらは全てスーパー大麦なので、雑穀米として白米と一緒に炊いたり、スープやサラダのトッピングとしてもおすすめです。
まとめ
最近もち麦などの大麦が注目されてきていますが、その中でもスーパー大麦には押麦などの一般的な大麦と比べて
- 2倍の水溶性食物繊維を含む
- 4倍のレジスタントスターチを含む
- 3種類の食物繊維が含まれている
といった特徴があります。特に水溶性食物繊維のフルクタン、β‐グルカン、レジスタントスターチを摂ることで多くの健康や美容、ダエイット効果が期待できます。
近年日本人は食物繊維の摂取量が不足している人が多いと言われています。食物繊維不足は健康や美容にも大きく影響しますのでスーパー大麦を食べてぜひ腸内環境を改善し、健康に美しくダエイットをしてみましょう。
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