最近よく聞く「よもぎ」は、いろいろな形にかえて、体へのアプローチをしてくれる万能薬であり、日本ハーブの代表です。今回は「よもぎ茶」の栄養成分や、効能などを詳しく説明していきます。
よもぎ茶とは?「ハーブの女王」って本当?
よもぎ茶の原料である「よもぎ」は日本では比較的にどこにでも生えているキク科の多年草で、東洋の代表的な薬草としても知られています。草餅などでおなじみですね。
名前もいくつかあり「モチグサ」「ガイヨウ」「エモギ」など、他にも様々な呼ばれ方をしていることがあります。東洋では古くから食用以外にもさまざまな用途がありました。その多彩な利用方法から、「究極の和製ハーブ」、「ハーブの女王」と言われています。
「食用のよもぎ」は、主に地上から顔を出したばかりの新芽を利用します。加工品として扱われるよもぎの場合は、自社栽培しているところも多いです。
またノンカフェインの「よもぎ茶」は、こどもからお年寄りまで安心して飲むことができます。(※アレルギーの方は注意が必要です)体に優しいだけではなく、栄養素もたくさん入っていていろいろな効果、効能があるといわれています。
よもぎ茶の注目の栄養成分
原料のよもぎには多くの栄養成分が含まれています。その中でも豊富に含まれている、あるいは注目されている成分を紹介します。
まず、多いのが不溶性食物繊維です。よもぎの葉100g中6.9g含まれています。ミネラル類はカリウム、カルシウム、リン、鉄が豊富で、ビタミン類はビタミンA(βカロテン)とビタミンB1、B2や葉酸、ビタミンKが豊富です。
注目の栄養成分は葉緑素とも呼ばれるクロロフィルやポリフェノールの一種のタンニン、香り成分のシネオールです。
ではこれらの栄養成分がどのような効果や効能をもらすのでしょうか。
魅力的な効果や効能
天然色素のクロロフィル
強力な抗酸化作用
体内に溜まっている過剰な「活性酸素」を除去します。活性酸素は一定の量であれば問題ありませんが、増えすぎると老化が早まり、それは肌の老化はもちろん、細胞や血管の老化にもつながるので病気にかかりやすくなります。クロロフィルの強力な抗酸化作用が多くの病気の予防や美肌効果も期待されています。
貧血改善・予防
植物や藻類などに含まれる緑色の天然色素「クロロフィル」は葉緑素とも呼ばれ植物の葉の緑色をした色素で、多くの効果が実験の結果わかっています。
クロロフィルは「緑の血液」と呼ばれている色素で、血液のヘモグロビンに構造が良く似ていることから造血作用があると言われています。よもぎは鉄分や「造血のビタミン」といわれている葉酸も豊富なので、貧血の人に効果が期待されています。
デトックス・整腸作用
クロロフィル(葉緑素)には整腸作用もあり、便秘改善だけでなく、胃腸の中に付着した老廃物を吸着して体外に排出する働きがあります。老廃物が溜まったままですと、肌荒れや病気にもかかりやすくなるので便秘を甘くみてはいけません。食物繊維とともにクロロフィルも摂るように意識しましょう。
消臭効果
クロロフィルは悪玉菌が生み出した悪臭分子を分解して消臭する働きがあり、クロロフィル入りのサプリメントは口臭・体臭・加齢臭・便臭・汗などの臭い対策として販売されています。
コレステロール値の減少や血液をサラサラにする働きがあります。またアレルギーを抑える働きもあるので、高血圧の改善、免疫機能を高める効果、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状改善などの効果が高いといわれています。
腸の働きをコントロールするタンニン
ポリフェノールの一種で緑茶や紅茶にも豊富に含まれているタンニンにも抗酸化作用があり、美容(美肌・美白)効果と健康効果をもたらせます。実験では動脈硬化を予防する働きやシミの原因であるメラニンの増殖を抑える働きがあることがわかっています。
冷え性の改善にシオネール
よもぎ茶に含まれているシオネールには血液の流れを良くし、冷え性の改善に高い効果があるといわれています。冷え症は不妊の原因の1つとも言われており、カフェインも含まれていないことから「妊活におすすめのお茶」と言われています。
アンチエイジング効果があるカロテンとタンニン
よもぎにはカロテン(ビタミンA)が多く含まれています。抗酸化作用のあるタンニンの働きと相まって、老化を促進する活性酵素の抑制することで、ガン予防やアンチエイジング効果が期待されています。
リラックス効果のビタミン類とカルシウム
よもぎに含まれる、ビタミンB1.B2.Cが神経系を安定させてストレスを軽減させる、リラックス効果や安眠効果があります。またカルシウムも精神安定作用の効果がありますので毎日摂取していきましょう。
妊娠中の女性に必要な栄養素
よもぎ茶はノンカフェインで、また妊娠中に不足しがちな、ビタミン、ミネラル、鉄分などを豊富に含んでいるので特に摂取してほしいのみものです。(飲みすぎは注意)
このようによもぎ茶は貧血や妊活、妊娠中の際に最適な飲み物なので、ぜひ女性に飲んで欲しいお茶です。
注意点
- よもぎ花粉アレルギーのかた
- 多量に飲むと便秘や下痢になることがあります。
- 薬を服用している場合は事前に医師、薬剤師に相談すること。よもぎのなかのタンニンが薬の効果を薄めてしまうことがあります。
よもぎ茶の正しい選び方とおすすめ品
よもぎ茶はティーバッグタイプの商品が多いですが、あまりおすすめできません。それはティーバッグの中の茶葉に栄養成分が残っているからです。せっかく栄養価が高いお茶を飲むのですから、全て体の中に取り入れたいですよね。
よもぎ茶の効果効能が最大限に発揮するには「粉末タイプ」を選んでください。お湯に溶かして飲むのはもちろんのこと、白玉に粉末よもぎを混ぜて「よもぎ餅」を作っても良いですし、いろいろな料理の中に入れるのもおすすめです。
多くの商品が国産なので、粉末の国産よもぎ茶を選べば問題ないですが、無農薬の商品もありますので、できればそのような商品を選びましょう。
よもぎ茶おすすめ品
「ほんぢ園国産粉末よもぎ茶」
こちらは徳島県産の粉末よもぎ茶です。栽培期間中は農薬を使用しないので安心してお召し上がれます。
まとめ
- よもぎ茶は…ノンカフェインで子供からお年寄りまで幅広く飲むことができる栄養成分が豊富にはいっていて、体によいお茶です。
- よもぎ茶の成分と作用…ポリフェノール、食物繊維、ビタミン、ミネラルほか。作用も抗酸化、抗糖化作用、老化防止、デトックス、冷え性改善ほか多数の作用があります。
- 魅力的な効能…主なもので血液をサラサラにして高血圧の抑制、コレステロール値の減少、アレルギーをおさえる作用によりアレルギー性皮膚炎の症状改善。また整腸作用や有害物質を体外に排出する作用や冷え性やアンチエイジングにも効果があります。
- 注意点…よもぎアレルギーのあるかた、薬を服用しているかたは事前に医師に相談が必要です。また飲みすぎてしまうと、下痢や便秘になることもありますので注意が必要です。
よもぎ茶の効果が実感できるまでには、3カ月は飲み続けることが必要です。また味や香りに抵抗がある場合は、茶葉の場合であれば、他の飲み物にまぜて緩和させてみてもいいでしょう。(粉末にする必要があります)
体に優しく、特に女性によい効能が多いよもぎ茶。日頃数杯飲むコーヒーや紅茶の1杯をよもぎ茶に変えて、体の中からきれいになりましょう。