デーツは少し前までは、日本人のほとんどが知らない食べ物でした。
ですが、ようやくテレビなどでも少しずつ紹介されてデーツはスーパーフードとして人気が高まっています。
高い美意識の持ち主だったといわれる世界三大美女のクレオパトラも食していたとなれば、とても気になりますね。
デーツを知れば知るほど食べたくなりますよ。
デーツとは
デーツとは、ナツメヤシの果実のことで、英語でdates「デーツ」といいます。
ご参考までに、アラビア語では「タマル」、ウルドゥ語では「カジュール」といいます。
ヤシ科の常緑高木で、ヤシには様々な種類がありますが、私達日本人にとっては、砂漠のオアシスに生えている木をイメージすると分かりやすいかもしれません。
歴史
デーツと人類との関わりはとても古く、紀元前8000年から栽培されていたといわれています。
実際、古代メソポタミア文明・ウルの遺跡(紀元前4500年代~紀元前400年代)からは、ナツメヤシの種が出土し、アッシリアの王宮建築の石材には、ナツメヤシを栽培している場面のレリーフが発見されています。
豊富な栄養
昼間は灼熱の太陽、夜は凍える寒さという砂漠ならではの過酷な環境で育つデーツは、その生命力の強さから「生命の樹」と呼ばれ、豊富な栄養素・ミネラルを含むその実は古代から北アフリカや中近東の人々の命をいできました。
旧約聖書では「エデンの園の果実」、イスラムの聖典コーランには「神の与えた果実」と記され、聖母マリアがキリストを身ごもっていた際には毎日欠かさず食べ、 出産後最初に口にした食べ物もデーツであったとの伝説が残るほど、神聖なものだったようです。
現代でも、中近東諸国では代表的な果実として多くの人々に日常的に食されていて、ラマダン(断食)明けの時にジュースにして飲まれていたり、イランでは妊娠中の女性が毎日2~3個のデーツを食べると、生まれてくる子が丈夫に育つと言われているそうです。
乾燥デーツ
乾燥させたデーツは、長時間経ってもその栄養価が失われないことからアラブ諸国では、「神様の贈り物」とされ、遊牧民や砂漠を越える旅人達は貴重な栄養源として大切に持ち歩いていたそうです。
乾燥させてドライフルーツにしたものは、非常に甘く、ねっとりとした食感で、干し柿や黒糖の味に似ているので、私たち日本人にも取り入れやすそうですね。
多くの国々でポピュラーに
このようにデーツは、原産国であるアラブ諸国を中心に、今ではアメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアでも美容と健康に良い食品として広くポピュラーに食されています。
日本ではまだ認知度の低いデーツですが、既に健康志向の高い方を中心に天然のスーパーフードの一つとして注目されはじめています。
デーツの豊富な栄養価と多くの効能
デーツは栄養価の高い果物で、鉄分、カルシウム、カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、銅、マンガンなどのミネラルや、ビタミン類である、ビタミンA.E.B5.B6、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、その他食物繊維や抗酸化物質などが豊富に含まれていて、その含有量は果実の中でもトップクラスだといわれています。
ダイエット効果
ビタミンB2、ビタミンB1が豊富に含まれています。
- 脂質を代謝する働きを持つビタミンB2
- 糖質をエネルギーに変換するビタミンB1
また、マグネシウムも含まれているので、ダイエット中には適した食材といえます。
- 糖質の代謝を助けるマグネシウム
デーツに含まれる糖質とは
- 果糖
- ブドウ糖
がほとんどで、エネルギーに代わりやすいのです。
豊富な亜鉛
インスリンの分泌を助ける働きがあるといわれる亜鉛が豊富に含まれているため、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。
精神安定効果
- カルシウム
- ビタミンB類
- 亜鉛
にはイライラを鎮めて精神安定を図る効果があるとされています。
特に、水溶性ビタミンのビタミンB5には、ストレス耐性を高める効果も。
また、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニン不足を改善するマグネシウムなどのミネラルも豊富なため、相乗効果が期待できます。
美肌効果
- 抗酸化作用がある「βカロテン」
- 若返りの効果がある「ビタミンE」
- コラーゲン生成に必要なビタミンCの働きをサポートする「パントテン酸」
が豊富なため、若返りや美肌効果にも期待できます。
むくみ解消
デーツには、バナナの1.5倍ものカリウムが含まれています。
カリウムは体内のナトリウムや水分バランスを調整し、むくみを改善します。
カリウムは、塩分摂取量が多いとされる日本人が減塩を心がけるのと同時に積極的に摂りたい栄養素と言われています。
肝臓機能の改善
最近の研究では、デーツには肝硬変の改善に効果があるのではと期待されています。
肝硬変とは、肝機能が減衰した状態のことをいい、毒素をうまく処理できなくなってしまう病気です。
アセドアルデヒドの分解に効果
デーツに豊富に含まれるナイアシンは、肝細胞を破壊するアセドアルデヒドの分解に効果を発揮します。
アセドアルデヒドは、アルコールを飲んだ時に発生するもので、二日酔いの原因とされる物質です。
生活習慣病の予防
デーツは、多種類の成分が豊富に含まれるため、生活習慣病と呼ばれるさまざまな症状の改善・予防に期待ができます。
亜鉛
インスリンを生成する働きをサポートするため、糖尿病の予防になります。
カロチン
がん予防、動脈硬化の予防効果もあるとされています。
カルシウム
動脈硬化予防や高血圧予防に効果があるとされていて、デーツは最も多くカルシウムを含むフルーツといえます。
ビタミンB3
糖尿病を緩和させ、高コレステロール血症や高血圧を改善する効果があるとされています。
免疫力向上
亜鉛には免疫細胞を活性化する働きがあるとされ、さまざまな病気に対する免疫力がアップするのではと期待されています。
現代人の多くが悩まされているアトピーや喘息、花粉症などのアレルギーの抑制にも効果があると言われています。
亜鉛は、普通の食事からでは摂取しにくい栄養素のひとつといわれているので、手軽に亜鉛を摂取することができるデーツは理想的な食材といえます。
視力の維持
デーツには多くのカロテンも含まれています。
カロテンは、体内でビタミンAへと変換され、角膜の再生を促す作用があります。
また、目のピントの調整機能や眼炎を防ぐ効果があります。
その他、紫外線から目を保護する作用があるルテインやゼアキサンチンなども多く含まれています。
整腸作用
デーツには食物繊維、アミノ酸、マグネシウムが豊富に含まれているため、整腸作用も期待できます。
デーツ3粒で、バナナ1本分の食物繊維を摂取することができます。
またマグネシウムには、体内の水分を腸に集めて、宿便を促す働きがあるとされ、豊富な食物繊維とアミノ酸との相乗効果で高い整腸作用が期待できます。
貧血改善
乾燥したデーツには100gあたり0.8gの鉄分が含まれるほか、葉酸が豊富です。
聖母マリアがキリストを身ごもっていた際には毎日欠かさず食べたという伝説や、イランで妊娠中にデーツを食べると、丈夫な子供が生まれるといった話は、これらの栄養素が豊富だからなのでしょう。
先人たちが実践してきたとおり、妊娠中の栄養補給や貧血予防にも高い効果が期待できます。
まとめ
いかがでしたか。
実は、デーツは私達の生活にすでに溶け込んでいるんです。
ジャム、ジュースや菓子、身近なところではお好み焼きソースやカレーなどの甘味とコクをつけるために用いられていたり、米や麦など穀物以外で唯一焼酎の原料として使われているそうです。
お砂糖の代用品として、お酢の原料としても利用されています。
また、デーツを材料にしたパンやお菓子も売られています。
生の果物としては手に入れることはできませんが、ドライフルーツでネット通販で購入することができます。
アラブ王室御用達のUAE産の高品質デーツ「Khenaizi種」です。
こちらは種ありです。
クラウン デーツ (ナツメヤシ/無添加 / 砂糖不使用/非遺伝子組換え / ドライフルーツ/Khenaizi 種) (500g(250g x 2個)
日本向けに選別、加工された品質にもこだわった一品です。
他デーツよりも大粒でさらに濃厚な、黒糖のような甘みを味わえるデーツです。
種なしタイプなので初めて食べる人におすすめです。
ドライ デーツ 種無し 無添加 砂糖不使用 ドライフルーツ 日本向けに選定されたデーツ (200g)
ドライフルーツになっても栄養価は落ちません。
毎日の生活にデーツをとリ入れて、美しさも健康も手に入れましょう。