今度林先生の番組「今でしょ講座」でキウイフルーツの特集が組まれる予定です。
普段スーパーなどで販売されているキウイは1年を通して購入することができ、お求めやすい価格で販売されている果物ですね。
そんなキウイに
- 口臭予防
- 腸内環境を改善⇒便秘改善・免疫力アップ
- 血管を強化⇒さまざまな病気の予防や美肌効果
などの効果があるのをご存知でしょうか?
今回は
- グリーンキウイとゴールドキウイの違い
- 注目の栄養成分
- 効果効能
などキウイについて詳しく紹介します。
グリーンキウイとゴールドキウイの違い!
キウイには主にグリーンとゴールドのキウイがあり、色だけでなく、味や栄養価にも違いがあります。
よく見かけるのが「グリーンキウイ」でほどよい酸味と甘みがあります。
一方最近見かけるようになったのが「ゴールドキウイ(またはゴールデンキウイ)」です。
このゴールドキウイは日本人の味覚に合わせて改良した糖度が高く酸味の少ない品種です。
お子さんであればゴールドキウイの方が食べやすいかもしれません。
そして味だけでなく栄養価にも違いがあります。
グリーンキウイとゴールドキウイの栄養価に差は
多くの成分はそれほど差はありませんが、ビタミンCと食物繊維は多少違いがあります。
美容効果がある抗酸化成分のビタミンCは
- グリーンキウイが69㎎
- ゴールドキウイが161㎎
腸内環境を改善する食物繊維は
- グリーンキウイが3g
- ゴールドキウイが1.7g
とそれぞれ倍近い差があります。
つまり、
- 「ほどよい甘みと酸味があって食物繊維が多い」のがグリーンキウイ
- 「甘くてビタミンCが多い」のがゴールドキウイ
という基準で選んでください。
ただし、グリーンキウイがゴールドキウイよりビタミンCが少ないと言っても他の食べ物と比べれば豊富に含まれていますし、食物繊維も同様でゴールドキウイも豊富に含まれています。
参考程度でそれほど栄養価の差は気にしなくても良いでしょう。
キウイの栄養素充足率がスゴイ!
こちら動画で詳しく解説しています。
本当に栄養価が高いことがわかりますね。
ではこの動画で紹介されていた「栄養素充足率」をご存知ですか?
- ビタミン類10種類(ビタミンA,B1,B2,B6.B12,C,E,ナイアシン,パントテン酸,葉酸)
- ミネラル5種類(カルシウム,鉄,マグネシウム,カリウム,亜鉛)
- たんぱく質
- 食物繊維
100gあたり 17種類の栄養素をスコア化したもの
というどれくらい栄養価が高いのかがわかる数値です。(数値が高いほど良い)
お店でよく見かける果物の中でキウイの数値はトップで、それほど栄養価が高いことがわかります。
主な果物の栄養素充足率
果物 | 栄養素充足率 |
---|---|
ゴールドキウイ | 15.1 |
グリーンキウイ | 10.6 |
いちご | 9.7 |
バナナ | 8.1 |
みかん | 6.5 |
リンゴ | 1.8 |
疑問に思うのが「1日1個で医者いらず」と言われるリンゴが1.8と低いですが、これは第7の栄養素であるファイトケミカル(ポリフェノールやカロテノイドなど)が含まれていないため、このような差が出ています。
特にリンゴには皮の部分にポリフェノールが豊富に含まれていますが、キウイも実は皮に多くのポリフェノールが含まれています。
「キウイの皮まで食べるのは気持ち悪い」と思う人もいるかもしれません。
ですが、海外では皮まで食べるのが一般的です。
確かに皮の部分は農薬が付いている可能性があるので、しっかりと洗う必要がありますし、表面の産毛のようなものが苦手と思うかもしれません。
健康と美容のために食べるという場合はジューサーやミキサーに皮ごと入れてジュースとして飲んでみてください。
このように栄養価が高いキウイは最近多くの効果や効能が実験によって発表されています。
キウイの期待される効果や効能について
①生活習慣病のリスクを下げる
がん、脳卒中、動脈硬化を含む循環器疾患、糖尿病、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの生活習慣病は、日本人の死亡者数のうち6割に関わっているとされています。
原因はさまざまな要因がありますが、食習慣については、2017年6月に公表された「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」で新たに「果物の摂取を推奨する」ことが明記されています。
また、キウイフルーツ、グレープフルーツ、ベリー類など糖質の少ない果物は「中性脂肪」や「コレステロール値」が改善することもわかりました。
中性脂肪やコレステロール値が改善されると動脈硬化性の病気の予防につながるため、果物の摂取が推奨されています。
その中でも栄養充足率が高いキウイは特に生活習慣病の予防効果があるとして期待されている果物です。
②腸内環境を改善(腸内フローラのバランスを整える)
「腸内フローラ」をご存知ですか?
ヒトの腸内に100兆個以上も棲むと言われる腸内細菌が、お花畑(フローラ)のように群生しているところから名付けられました。
この腸内フローラのバランスを整える「腸活」が今ブームとなっていますが、それは腸の健康だけではありません。
- 糖尿病や肥満といった病気
- ストレス耐性(ストレスに耐える力)
- うつなどの脳や精神状態に関わる病気
- 美肌
など全身の健康や美容に深く関わっていることがわかってきたからです。
つまり、「腸内フローラのバランスを整える(腸内の善玉菌を増やす)ことが全身の健康につながる」と最新の研究で次々に明らかになってきています。
ではキウイを食べてなぜ腸内フローラのバランスが良くなるのかというと食物繊維が豊富だからです。
食物繊維はビフィズス菌など善玉菌のエサとなり、それにより善玉菌が増えて元気になりることで腸内フローラのバランスが良くなります。
さらに乳酸菌が豊富なヨーグルトや食物繊維と同じ善玉菌のエサになるオリゴ糖をキウイと一緒にとることでさらに効果がアップします。
実際に2016年にニュージーランドで開催された「第1回 キウイフルーツの健康に関するシンポジウム」でキウイフルーツが腸内フローラの調子をよくすることで、整腸作用のほかにも
- ダイエット
- 糖尿病予防
- 過敏性腸症候群
などの効果が期待できると発表されています。
さらに、このシンポジウムでは「肥満に関係する特定の腸内細菌の増加促進について、キウイフルーツが何らかの効果をもつ可能性がある」とも発表されています。
まだまだ研究段階のようですが、栄養価の高いキウイが多くの効果や効能をもたらすのかもしれません。
便秘をより解消するのは朝よりも夜がおすすめです。
腸は夜の方が良く働くためです。
できれば1個よりも2個食べたほうが効果があると言われています。
➂キウイで血管年齢が若くなる?
医学博士で管理栄養士の本多京子先生によると、每日食べている食材で、血管を守るものがキウイと紹介しています。
キウイは高血糖・高血圧・高中性脂肪の改善が期待できて、血管を守る食材としてすすめています。
実際に「サタデープラス」というテレビ番組でキウイの原産国であるニュージランドで、キウイ農園を営む方の血管年齢をチェックしたところ、
キウイをよく食べるキウイ農家の方々の血管年齢は-16歳~-31歳と全員が実年齢よりも若かったと判明しました。
これは栄養充足率が高いキウイの効果によるものだと言われていますが、血管が老化すると血液の流れが悪くなり、さまざまな病気や肌荒れ、冷え性など多くの悪影響を及ぼすと言われています。
④キウイの成分アクチニジンで口臭予防?
アクチニジンはキウイのみに含まれるたんぱく質の分解を促す働きがある酵素です。
これは肉料理などタンパク質が多い食べ物を食べた際にアクチニジンを摂取することで、タンパク質が消化吸収されやすいように分解するので体内に栄養を吸収しやすい状態にしてくれます。
このことが胸やけや胃もたれ予防にも効果的と言われています。
このアクチニジンは口臭の予防効果としても注目されています。
口臭の原因のひとつに「 舌苔 の増加」があります。
※舌苔とは舌の粘膜の上面に生じるコケ状の付着物
タンパク質と同様に舌苔もアクチニジンが分解してくれることで口臭を抑えてくれます。
食べる際のポイントはキウイを食べてすぐに飲みこむよりも「舌の上で転がすようにしてから食べる」ことで舌苔の除去効果があります。
自分の口臭が気になる人はぜひ試してみてください。
キウイのビタミンCに注目!レモンよりおすすめの理由
キウイは栄養充足率が高いのですが注目はビタミンCです。ビタミンCといえば何といっても美白・美肌効果です。
- 美肌に欠かせないコラーゲンの合成に必要な栄養素
- 紫外線によるメラニン色素の過剰生成を抑える
- シミやしわといった老化現象を抑える抗酸化作用
といった美容効果が期待されています。
そして、それだけではなく、
- 免疫力の強化(病気にかかりにくくなる)
- 抗ストレス作用
- 鉄分の吸収率をアップ
と言った働きがあります。
ですが「ビタミンCと言えばレモン」というイメージがあるのではないでしょうか。
実際にレモンには100gあたりビタミンCが100㎎含まれています。ですが、これは皮を含めての量で果肉の部分では20㎎程度になります。
一方キウイは可食部100gあたり
- グリーンキウイで69㎎でレモンの3倍以上
- ゴールドキウイで160㎎と8倍ほど
とレモンより多く含まれています。
ビタミンCの摂取基準は15歳以上で1日100㎎ですからゴールドキウイ1個(約100g)を食べるだけで基準を超えます。
ビタミンCは基準を超えても問題なく、数時間後には体外に出てしまうので、一度に摂るよりも何回かに分けて摂る方が良いとされる成分です。
ましてやレモン1個皮ごと食べる人はいませんし果肉だけでも全部食べるのは大変なので、ビタミンCを手軽にとるのに果物ではキウイがおすすめなのです。
さらにキウイにはビタミンCと同じ抗酸化成分のビタミンEも豊富です。
若返りのビタミンと言われるビタミンEはビタミンCと一緒に摂ることで抗酸化力がさらにアップすると言われています。
もちろんキウイはビタミンCだけでなく
- 水溶性と不溶性のバランスが良い食物繊維
- 塩分を排出する(高血圧の予防)カリウム
- 造血のビタミンの葉酸(妊婦さんにも必要な栄養素)
- 疲労回復効果があるクエン酸などの有機酸
と多くの栄養成分が豊富に含まれています。
なぜ最近テレビなどでもキウイが取り上げられるのかわかりますね。
キウイのおすすめの食べ方!相性が良い食べ物は?
【キウイ×肉】:腸を老けさせない。 肉単体で食べるよりも消化のスピードが2倍になる。アクチニジンが肉のタンパク質を分解して腸の吸収を助ける。
消化率は肉単体だと37.5%ですが、肉とキウイを一緒に摂ると73.9%に上がる。特にアクチニジンの働きをより高めるには別々に食べるよりは肉にキウイ(ソース)をかけたほうが良い。
アクチニジンは温度が高いほうが活性化する傾向にあるため40~60度くらいの焼いたお肉にかけるのがベストです。
70℃を超えると逆に効果がなくなるので注意。キウイの皮を肉に乗せるとより柔らかくなります。キウイの酸味は気にならず、サッパリしておいしいです。
肉は牛・豚・鶏どれでも良く、漬け込む時は薄切りにするのがおすすめです。
【キウイ×魚】で血管を老けさせない。
これは魚のDHAとEPAが血管の弾力を高めたり、血栓を作りにくする。
特にサーモンがおすすめ。
サーモンに含まれるアスタキサンチンの抗酸化作用により効果がさらに高まる。
キウイのビタミンCとビタミンEのダブルのパワーで血流を改善する。
ビタミンEは赤血球を柔らかくする⇒血栓を作りにくくする。
悪玉コレステロールの酸化を防ぐ。
特にゴールデンキウイはビタミンCとEグリーンより多いのでおすすめ
【キウイ×豆腐】で骨が老けにくくなる(=骨が丈夫に)
最新の研究では豆腐に含まれる大豆イソフラボンとグリーンキウイの方が大豆イソフラボンだけよりも骨が15%ほどしなやかに(丈夫になった)と発表されています。
これは大豆イソフラボンがキウイのカルシウムを吸収するためで、大豆イソフラボンが含まれている納豆、油揚げ、豆乳でも同じ効果が期待できます。
おいしいキウイの選び方と保存方法
角ばっているキウイと細長いキウイどちらが甘いのかというと、肩の張った四角い形の方が甘いです。実はキウイの一番甘い部分はどこかというとヘタから一番遠い下の部分です。逆にビタミンCはヘタに近い部分が一番多いです。
また、キウイは非常に保存性が良く袋に入れて冷蔵庫に入れておくと3か月程度保存がききます。固いキウイは常温で保存して柔らかくなったら冷蔵庫に入れましょう。
軽く握って少しやわからい、袋を開けてニオイがすると食べごろです。
まとめ
- キウイにはグリーンとゴールドの種類がある
- グリーンは食物繊維、ゴールドはビタミンCが豊富
- キウイは栄養充足率がトップクラス
- 生活習慣病や腸内環境改善、血管の強化、口臭の予防などが期待されている
- 可食部のビタミンCはレモンよりも豊富
キウイは
- 4月~12月頃まではニュージーランド産
- 12月~4月頃までは日本産
と季節によって産地が違いますが、これにより1年中食べることができる数少ない果物です。
お手頃の価格ですし、ぜひ継続して食べて健康的に美しくなりましょう。
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