林先生のテレビ番組「今でしょ!講座」で紹介されたアボカド。
「世界一栄養価が高い果物」とギネスに認定されているこのアボカドには多くの効果や効能が期待されています。
- 美肌・美白の美容効果
- 血糖値の上昇を抑え、腸内環境を改善する健康効果
- 脂肪燃焼を促進するダイエット効果
この3大効果を全て叶えてくれるアボカドのものすごいパワーを詳しく紹介します。
アボカドの美肌効果!食べる美容液と言われる理由
アボカドには
- ビタミンCやE
- グルタチオン
- ルテイン
といった抗酸化成分や美容に欠かせないビタミンB群が豊富です。
抗酸化成分は体内で急増した活性酸素を抑える働きがあり、それによりシミやしわ、たるみなどの肌の老化を抑えてくれます。
特にビタミンCとEは一緒に摂ることで抗酸化力がアップすると言われていますが、ビタミンCは抗酸化作用だけでなく
- 美肌に欠かせないコラーゲンの合成
- 紫外線によるメラニン色素の過剰生成を抑える
といった美肌効果も期待されています。
グルタチオンはあまり聞きなれない成分ですが、グルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸が連なったペプチド(化合物)で、グルタチオンが持つ抗酸化作用はシミの原因を予防する効果があると期待されています。
ルテインはカロテノイドの一種で美容のサプリメントにルテインが使用されているように、美肌効果が期待されています。
そしてビタミンB群も美容には欠かせません。
ビタミンB2は「肌とエネルギー代謝のビタミン」と言われています。
脂肪の代謝や細胞の再生を助けて元気をサポートし、皮膚や粘膜を健やかに守る働きをしています。
ビタミンB2が不足すると肌が荒れたり、ニキビができやすくなるだけでなく、口内炎・口角炎、舌炎などの原因にもなります。
ビタミンB6は特にアミノ酸とたんぱく質の代謝に深くかかわり、健康な皮膚や髪、歯をつくり成長を促進します。
ビタミンB6 もB2同様に不足するとニキビ、吹き出物、口内炎、舌炎ができやすくなります。
そしてビタミンB2とB6を同時に摂取すると美肌効果がアップすると言われています。
特にビタミンB6は果物の中でトップクラスの含有量ですし、B2も豊富に含まれているので、ある意味抗酸化成分以上に美容に欠かせないい成分です。
ミスユニバース日本代表で世界大会で準優勝の知花くららさんや優勝した森理世さんに栄養指導を行なっているエリカ・アンギャルさん(ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタント)は
「世界一の美女になるダイエット」という書籍の中で、「アボカドは食べる美容液」と紹介しています。それほどアボカドの中には美容に欠かせない成分が豊富に含まれているということです。
ぜひ最近肌荒れが気になるという人は抗酸化成分とビタミンB群が豊富なアボカドを食べるようにしましょう。
アボカドの血糖値の急上昇を抑え腸内環境を改善する健康効果
アボカドの食物繊維は果物の中でもトップクラスの含有量をほこります。アボカドには食物繊維が多いと言われるバナナ5本分も含まれています。そして食物繊維が多い野菜のごぼう1本分含まれています。
アボカド1個食べるのは簡単ですが、バナナ5本やごぼう1本食べるのはつらいですよね。そして含有量だけでなく水溶性と不溶性食物繊維のバランスも理想的です。
食物繊維といえば「便秘を改善する」というイメージがあると思います。ですが、実は不溶性の食物繊維ばかり摂っていると逆に便秘になりやすい傾向があります。
理想的なのは不溶性2:水溶性1という割合です。ですが食べ物の多くは食物繊維のバランスが悪く、不溶性の割合の方が圧倒的に多いです。。アボカドの食物繊維は不溶性と水溶性の割合がほぼ2:1なので理想的なバランスに近いです。
※アボカド100g中の食物繊維は不溶性が3.6、水溶性が1.7です。
このようにアボカドは食物繊維が豊富で水溶性と不溶性のバランスが良いため、「腸内フローラのバランスを良くする、つまり腸内環境を改善するのに最適な食べ物」と言われています。
「腸内フローラ」をご存知ですか?
ヒトの腸内に100兆個以上も棲むと言われる腸内細菌が、お花畑(フローラ)のように群生しているところから名付けられました。
この腸内フローラのバランスを整える「腸活」が今ブームとなっていますが、それは腸の健康だけではありません。
- 糖尿病や肥満といった病気
- ストレス耐性(ストレスに耐える力)
- うつなどの脳や精神状態に関わる病気
- 美肌
など全身の健康や美容に深く関わっていることがわかってきたからです。
つまり、「腸内フローラのバランスを整える(腸内のビフィズス菌などの善玉菌を増やす)ことが全身の健康につながる」と最新の研究で次々に明らかになってきています。
実は人の体の免疫システム全体の70%が腸に集中してると言われていて、腸内の免疫と腸内細菌は密接な関係をもっています。
腸内細菌を健常な状態に維持することは、健康を維持していく上でも、病気の予防やアンチエイジングなどに役立つ上でも大変重要な問題です。
免疫力が上がることで冬に流行るインフルエンザやノロウイルスにかかりにくくなります。
また善玉菌のエサになる食物繊維をたくさんとることで、腸の中で酢酸、酪酸などの「短鎖脂肪酸」が増えると言われています。
酢酸には殺菌作用があり、大腸菌O-157などの悪玉菌の増殖を抑える働きが確認されているほか、体脂肪の合成と蓄積を抑える働きなども注目を集めている。
一方、腸で酪酸が増えると、アレルギーの原因となる「免疫の暴走」を抑える「Tレグ細胞」が増えることもわかってきています。
食物繊維はその他にも
①腸を刺激してぜん動運動を促す。便のカサや水分量を増やして便通を良くする
②脂肪や糖の吸収を抑え、血糖値や血中中性脂肪値の上昇を防ぐ
といった働きがあります。
たかが便秘とは思ってはいけません。便秘が長引くと腸内に老廃物が溜まり、それを外に出せないことで病気につながったり、肌荒れの原因になる場合もあります。
食物繊維の①のぜん動運動を促し、便通をよくする働きにより、体内にたまった老廃物を外に出してくれます。
つまり食物繊維が腸を掃除してくれることで、腸内がキレイになり健康や美肌につながるのです。
②の「脂肪や糖の吸収を抑え、血糖値や血中中性脂肪値の上昇を防ぐ」という働きはアボカドの食べる順番にも関係します。
「アボカドは食事の最初に摂るのがおすすめ」と言われています。
それはアボカドの豊富な食物繊維を最初に食べることにより、後から血糖値を急上昇させる糖質や脂質の多い食べ物を食べたとしても血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるためです。
そのことにより太りにくい体になり、糖尿病などの予防にもなります。
アボカドのダイエット効果!脂肪燃焼を促進する?
アボカドはカロリーが高く(100g187kcal)、別名「森のバター」と言われるほど脂質も多く、ダイエットには不向きと思うかもしれません。
ですがダイエットには欠かせない重要な栄養素がたくさん含まれています。
オレイン酸
アボカドの主要な脂質の不飽和脂肪酸(オレイン酸)が脂肪を試させない、さらに余分な脂肪を排出してくれるため太りません。
不飽和脂肪酸の吸収アップが期待できる食べ方はオリーブオイルであげたアボカドの天ぷらです。
こちらは今でしょ!講座で紹介していました。
オレイン酸が多いオリーブオイルでオレイン酸の多いアボカドを食べることで脂肪がたまらず、余分な脂肪を出してくれますよ。
ビタミンB群
- ビタミンB1:糖質の分解パワーを上げる
- ビタミンB2:脂質の分解パワーを上げる
- ビタミンB6:タンパク質を分解パワーを上げる
ビタミンB6とビタミンB2と一緒に摂ることで体内に余分な脂肪がたまるのを防ぎ、脂肪肝の予防、改善の効果があります。
ビタミンB群は糖質の多いパンや脂質・タンパク質が多いハンバーグなどにも相性が良いです。
リパーゼ
リパーゼとは体脂肪を分解して内蔵脂肪に変わるのを防ぐ消化酵素のことでアボカドには、このリパーゼが多く含まれています。
L-カルニチン
L-カルニチンはアミノ酸の一種で必須アミノ酸のリジンとメチオニンを材料に肝臓で合成されます。
このL-カルニチンが体内に溜まりやすい脂肪の燃焼を助けてくれます。
L-カルニチンが体内に豊富にあると、余分な脂肪が燃焼されるので太りにくい体を作ることができます。
食物繊維
食物繊維がお腹で水分を吸収して膨らむはたらきがあるので満腹感の維持や食べ過ぎ防止に役立ってくれます。
- オレイン酸(不飽和脂肪酸)
- ビタミンB2とB6
- リパーゼ
- L-カルニチン
- 食物繊維
といった成分が豊富なため、カロリー高く脂質が多いアボカドにもかかわらず脂肪がつきにくい体を作るのに最適だといわれています。
もちろん食べ過ぎには注意しましょう。
アボカドにレモントマトの相性が良い理由
レモンと言えばビタミンCですね。
アボカドにもビタミンCが入っていますが、それだけでは足りないためにビタミンCの多いレモンを一緒に摂ることをおすすめします。
レモンのビタミンCとアボカドのビタミンEの抗酸化作用の相乗効果だけでなく
- アボカドに含まれる抗酸化成分のグルタチオン
- レモンに含まれる抗酸化成分のエリオシトリンやヘスペリジン
さらに抗酸化作用を強力にします
ただレモンも1個丸ごと食べるという人は少ないと思いますので更に効果をアップさせるにはトマトをおすすめします。
トマトの栄養成分といえばリコピンですがこのリコピンも抗酸化成分です。
そしてこのリコピンがすごいところは抗酸化力がビタミンEの500倍とも言われています。
そしてトマトにはβカロチンも含まれていてリコピンと同様抗酸化力の強い成分です。
そのリコピンは油と一緒に摂ると吸収率が高くなると言われていますが、アボカドにはオレイン酸など脂質が豊富なので効果がアップします。
もちろんトマトにもビタミンEやCも含まれているのでアボカド・レモン・トマトを一緒に食べることで美容や健康に良い抗酸化成分をたくさん摂ることができます。
その他にもレモンやトマトに含まれるクエン酸は疲労回復に最適ですし、アボカドとレモン、トマトには食物繊維が豊富で水溶性と不溶性のバランスも良いです。
このようにアボカドとレモン、トマトはそれぞれの効果を高める相性の良い食べ物です。
医師が選ぶ腸を元気にするアボカド料理ベスト3
今でしょ!講座で紹介していた腸を元気にするアボカド料理を紹介します。
3位:納豆
アボカドを刻んで納豆と絡めて、長芋(とろろ)をまぜる。刻みのりをのせて「アボカド納豆ごはん」の出来あがり!
2位:ヨーグルト
切ったリンゴとアボカドをミキサーに入れて、牛乳と豆乳、砂糖、ヨーグルトを混ぜるとアボカドヨーグルトスムージーの出来あがり!
納豆とヨーグルトは善玉菌が多いので食物繊維が多いアボカドと相性が良い
1位:みそ汁
できあがったみそ汁にアボカドを入れてひと煮立ちさせるだけです。
発酵食品の味噌にも善玉菌が豊富ですし、熱に弱いビタミンB群がみそ汁に溶けるので栄養を逃さず食べることができます。
アボカド・レモン・トマトのおすすめの食べ方
朝やおやつにおすすめ「ハチミツレモンアボカド」
【材料(1人分)】
アボカド:1/2個
レモン:1個
ハチミツ:大さじ1
【作り方】
①アボカドを1cmの厚さにスライスする。レモンは皮をよく洗い、半分を2mmの厚さの半月切にする。
残りの半分はしぼってハチミツと混ぜ合わせておく。
②アボカドをレモンで覆うように保存容器に一晩置く。
アボカドにラップを密着させてフタをすると変色を防げる。
これをそのまま食べても良いですがヨーグルトやトーストにのせても美味しいですよ。
相性抜群!「アボカドとトマトのガーリックサラダ」
【材料】
トマト 中2個
アボカド 1個
ニンニク 1片(約5g)
レモン 1/2個
醤油 小さじ2
【作り方】
①トマトは8等分のくし切りにし、アボカドは1cm厚さにスライスする
②レモンをしぼって①にかける
③最後にみじん切りしたニンニク、しょう油を加えてできあがり。
よく冷やして食べるとガーリックの香りがアクセントになるとても美味しいサラダです。
アボカドは食事に半個加えるだけで満足感が増すという報告もあるので、ダイエットしている方にもおすすめです。
おいしいアボカドの選び方
硬すぎても柔らかすぎても困るアボカドの正しい見分け方を紹介します。
①皮の色:緑よりも黒っぽい方が食べごろです。
②固さ:弾力がポイント!触った時に柔らかいと感じると良い。ナスの弾力(柔らかさ)に近いと食べごろです。
➂ヘタ:ヘタが浮いている 水分が抜けてヘタが上昇すると食べごろ。ヘタが取れている場合は中身が傷んでいる場合があるので注意
食べごろを超えると少し色が変わっている。
アボカドの種の活用法
種を水に入れておくと葉が生えて観葉植物になります。
最初は水栽培、ある程度大きくなったら土に植える。
番組では実際にアボカドの木が大きくなって実もできていました。
ぜひ試してみてくださいね。
まとめ
世界一栄養価の高い果物のアボカドには
- 「食べる美容液」と言われる美容効果
- 血糖値の急上昇を抑え、腸内環境を改善する健康効果
- 脂肪を燃焼させるダイエット効果
といった効果が注目されています。
そのためカロリーが高く脂質が多くても太る心配もなく、今流行りの腸活にも最適な食べ物です。
摂取量は1日1個を目安に朝食べると効果的です。
ぜひ健康・美容・ダイエットのために食生活にアボカドを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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