「酢キャベツ」という食べ物をご存知ですか?
美容や健康、ダエイットに良いということで数年前からテレビ番組や雑誌などでも紹介されていますし、最近では「やせ菌」を増やす食材としても注目されています。
今回は酢キャベツの
- 簡単な作り方
- アレンジ法
- 食べ方
- 期待される効果や効能
など詳しく紹介します。
酢キャベツのおいしい簡単な作り方
【用意するもの】
- キャベツ:1/2個(450~500g)
- お酢:200~300ml
- ジップ袋(チャック付きビニール袋)2枚
またはふた付きの広口のビン1個
お酢に関しては穀物酢や米酢、黒酢、りんご酢、ワインビネガーなどがありますがどれを使っても構いません。
ただ米酢やりんご酢を使用する場合は、原料の米やリンゴ以外にアルコールや添加物などが含まれています。
味付けで使用する分にはこれで良いですが、健康や美容の為に「酢キャベツ」を作るのですから、できるだけ良い酢を選びましょう。
「純米酢」や「純りんご酢」であれば原料は米やりんごだけなので良質なお酢です。
参考記事:リンゴ酢のおすすめ商品と正しい選び方!純リンゴ酢とリンゴ酢との違いは?
おすすめはアミノ酸やビタミン、ミネラルが豊富な黒酢です。
ジップ袋を2枚用意するのは半分ずつつけると傷みにくく、使い勝手も良いためです。
【作り方】
① 水気をよく切ったキャベツをせん切りにする
② ①をジップ袋に詰めてキャベツが完全に酢につかる程度、酢を注ぐ
③ ②の空気を抜いてしっかりと密閉し、冷蔵庫に入れる
冷蔵保存して1週間~10日ほどすると食べ頃です。
その後2~3週間以内に食べるようにしましょう。
漬けるのがめんどうなかたはキャベツのせん切りに酢をかけるだけでもOKです。
また、テレビ番組の「世界一受けたい授業」では保存期間は半日でも良いと言っていましたので、待てないという方は朝作って夜に食べてみましょう。
酢キャベツのアレンジ方法
【アレンジ①紫キャベツ】
キャベツの種類には紫色をした紫キャベツがあります。
この紫の部分にはポリフェノールの一種のアントシアニンが含まれています。
アントシアニンは抗酸化作用が強力で老化防止の働きがあり、健康維持や美容に欠かせない成分です。
また、ブルーベリーなどベリー系の食べ物に多く含まれていて、目の老化や眼病の予防として注目されました。
紫キャベツは産地を変えながら通年市場に出回っています。
春撒きと秋撒きがあり、品種にもよりますが、よくお店で見かけるのは秋から冬にかけてです。
ただ、それほど大量に陳列されるということはないので、見かけたらすぐに購入しましょう。
料理に紫酢キャベツを使うととても映えるという点もおすすめの理由です。
【②酸味が強い場合】
お酢の酸味が苦手な人も多いですね。
お酢の中でも比較的食べやすいリンゴ酢やバルサミコ酢でもダメという場合は、出汁(だし)や水で薄めて酢の分量を少なくするととても食べやすくなります。
【➂ちょい足しレシピ】
トウガラシやローリエ、シナモンスティック、黒コショウなどを入れるのもおすすめです。
味に変化が出ておいしくなるのはもちろん健康効果もアップします。
トウガラシは体温を上げて脂肪の燃焼を高めてくれます。
シナモンは漢方では漢方薬の材料である生薬(しょうやく)として使われていて体を温めて血行を促してくれるだけでなく心を落ち着かせる働きもあります。
最近では毛細血管を強くすると言われていますね。
黒コショウは食欲増進や疲労回復、冷え性改善に効果があると言われています。
毎回同じ味では飽きてしまうという場合に香辛料を入れてみてくださいね。
酢キャベツの食べ方や1日の摂取量
基本の食べ方は
①毎日少しずつ食事に取り入れる
②自分の体調や体質に合わせて量を調整する
③そのまま食べても良いですがサラダやスープ、煮物、麺類炒め物、チャーハンなどに混ぜるものおすすめです。
④酢キャベツのお酢は捨てるのではなく4~5倍に薄めて飲んだりドレッシングに入れたりして無駄なく使いましょう。
ではどれくらい1日に食べると効果的なのかというと、1日に小皿1杯(約100g)程度で十分です。
世界一受けたい授業で女子サッカーの元日本代表丸山桂里奈さんは2週間、酢キャベツダイエットを行い、
- 体重:-2.5kg
- ウエスト:-7.9cm
という結果がでました。
この時は食事前に毎回100g(3回)食べたようですが、1日に300gは結構な量ですし、お酢は1日30mlで効果が期待できると言われているため、お酢の摂りすぎは健康を害する場合もあります。
急激にやせたいという場合を除いては1日100g程度で十分に効果があります。
酢キャベツの栄養や効果効能とダイエットに良い理由
酢キャベツのダイエット効果!やせ菌を増やせる?
キャベツ100gのカロリーはたった23kcalととても低いのでダイエット中でも安心して食べることができます。
また生で食べるとカサがあるので食べごたえ十分です。
さらに食物繊維も多いので適度にお腹にたまり満腹感をもたらすだけでなく、キャベツはかなりのかみごたえがあるので、かむ回数が増えると満腹中枢が刺激され食べ過ぎも防ぐことができます。
そしてキャベツだけでなくお酢もダイエットに良いと言われています。
お酢の主要成分である酢酸にダイエット効果が期待されています。
お酢の「ツーン」としたニオイがするのは酢酸によるもので、特に
- 脂肪の合成を抑える
- 脂肪の燃焼を促す作用
があることがわかっています。
実際にミツカンの研究では12週間1日大さじ1杯(15ml)を摂取することで、「内臓脂肪」だけでなく、「皮下脂肪」も減る傾向が多く見られました。
さらに最近では酢キャベツは「やせ菌」を増やす食べものとして注目されています。
ヤセたければ、腸内「デブ菌」を減らしなさい! – 2週間で腸が変わる最強ダイエット
この著者の東京医科歯科大学の藤田絋一郎名誉教授は
「やせ菌を増やすのには酢キャベツが最適!」とテレビ番組で紹介していました。
腸内には200種類、100兆個の細菌が存在していて、花畑のように細菌が生息していることから「腸内フローラ(花畑)」と呼ばれています。
その腸内フローラには
- 善玉菌
- 悪玉菌
- 日和見菌
この3種類が存在しています。l
健康な時はおとなしくしているのですが、体が弱ったりすると腸内で悪い働きをする日和見菌には、
- 脂肪をため込む性質の「デブ菌」
- 脂肪を燃焼してくれる「やせ菌」
という菌が存在しています。
腸内で悪玉菌が多くなると日和見菌の中でデブ菌が繁殖して勢力が拡大します。
この状態でダイエットをしても効果がありません。
一方で善玉菌が多くなるとやせ菌が増殖してやせやすい体になります。
またデブ菌が増えると免疫が低下して
- かぜをひきやすくなる
- 肌荒れにつながる
と言われています。
ただ現在自分の腸内がデブ菌かやせ菌が多いのか、わかりませんね。
そこでおすすめなのが「スリムチェック」です。
専用キットで便を送り郵送すると約3週間でデブ菌、またはやせ菌が多いのかがわかります。
あなたのお腹に痩せ菌います? / 腸内フローラ検査「スリムチェック」
もしダイエットをするという人はデブ菌が多い状態でやっても効果が出にくいので、まずはやせ菌を増やすことから始めましょう。
デブ菌を減らしてやせ菌を増やすのに酢キャベツがおすすめの理由
キャベツに含まれる食物繊維がデブ菌の繁殖を抑えて、お酢が悪玉菌の過剰繁殖を防ぐ働きがあるので、「酢キャベツ」がやせ菌を増やす食べものとして最適と言われています。
酢キャベツの美容・美肌効果
キャベツには野菜の中でも特にビタミンCが多く、キャベツ4分の1個で1日に必要なビタミンCの量を満たすことができるほどです。
ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かせない栄養素で、肌にハリや弾力をもたらしたりシミの原因になるメラニン色素の生成を抑える作用もあります。
そしてビタミンCは抗酸化作用もありシミやしわを防ぐといった老化防止も期待できますが、さらにビタミンCとEを一緒に摂ると抗酸化作用が強力になります。
キャベツにはビタミンEも豊富に含まれているので美容効果がさらに高まります。
そしてお酢ですが特に美容に良いのは「黒酢」です。
黒酢には他のお酢に比べてアミノ酸が豊富にで肌のうるおいを保つ天然の保湿成分の約40%は実はアミノ酸なのです。
そして黒酢のアミノ酸は他の食べ物と違うところがあります。
通常アミノ酸を摂るには、まず食事をしてタンパク質を肝臓でアミノ酸へと変換させる必要があります。
消化や分解といった工程がいるので、体内に吸収するためには時間がかかり、効率が良くありません。
一方で黒酢の場合は初めからアミノ酸の状態で摂ることができ、直接体内に吸収できるため、とても効率的です。
さらに肌のハリや弾力に重要なコラーゲンもアミノ酸で構成されています。
しかも黒酢に含まれているプロリン、アラニン、グリシンといったアミノ酸にはコラーゲンの主成分でそれぞれ美肌効果があると言われています。
詳しくは
黒酢の効果効能がスゴイ!ダイエットや美容、健康に良い理由と飲み方や本物の選び方をご覧ください。
またお酢に含まれる酢酸にはビタミンCの破壊酵素の働きを弱める作用や新陳代謝を盛んにして肌の老廃物を残さない為、普通にキャベツを食べるよりもシミ・しわが出にくいといった美肌効果もあります。
酢キャベツの健康効果
キャベツの健康効果といえばなんといっても胃腸薬にも配合されて、胃腸の粘膜の修復を促す成分のキャベジン(ビタミンU)が有名ですね。
ビタミンUは胃酸の分泌抑制と胃腸粘膜の新陳代謝促進といった胃腸を健康に保つ働きがあり胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防の効果もあります。
※キャベツを冷蔵保存するとビタミンUが増えると言われています。
またビタミンUだけでなく、生のキャベツを細かく切ったときにキャベツのキャベツの酵素が働いてできるリゾホスファチジン酸(LPA)という成分にも胃腸の粘膜修復作用が期待されています。
そしてもう一つキャベツの注目の有効成分はがん予防に有効と期待されているイソチオシアネートです。
イソチオシアネートは辛味成分の一種ですが、キャベツなど辛みをほとんど感じない野菜の場合は、グルコシノレートという配糖体の形で含まれています。
それが、体内での消化の過程でイソチオシアネートに変わります。
キャベツががん予防に有効な成分を含む食品のトップクラスにランクインしているのもこの成分のおかげです。
そしてこれらの注目されている成分以外にもキャベツは健康や美容に欠かせないビタミン類やミネラルも豊富です。
一方お酢の健康効果は
- 疲労回復:クエン酸の効果
- 血糖値の上昇を緩やかにする
- 血中脂質や血圧を下げる作用
- 血液サラサラ効果
- カルシウムの吸収促進:骨粗しょう症予防
- 食欲増進:夏バテ予防
- 免疫力アップ:かぜなどをひかなくなる
- ストレス抑制
- 便秘解消(胃や腸を刺激し腸のぜん動運動を促す)
- 内臓脂肪の減少
などが期待されています。
この健康や美容に効果がある2つを一緒に摂ることで相乗効果が期待できるわけです。
まとめ
酢キャベツは本当にさまざまな効果が期待されますし簡単に作れますので、ぜひ一度試してください。
ぜひ一定期間食べてから自分の体はやせ菌、デブ菌どちらが多いか検査してみましょう。
特にダイエットをする場合は「自分の腸内がやせ菌が多くなってから」スタートすることをおすすめします。
あなたのお腹に痩せ菌います? / 腸内フローラ検査「スリムチェック」
またもうひとつキャベツを材料にして人気があるのが乳酸キャベツ(ザワークラウト)です。
こちらも乳酸とキャベツの多くの効果が期待でき、キャベツと塩(少し砂糖)だけで簡単にできます。
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