数年前から乳酸キャベツがテレビで紹介されて注目されています。
とは言っても新しい食べ物ではなく、昔から欧州などで食べられてきた伝統的な食べ物の「ザワークラウト」のことです。
それが最近では「乳酸キャベツ」と名前を変えて、多くの効果や効能があると知られるようになりました。
乳酸キャベツの植物性乳酸菌は胃酸などにも強く、生きて腸まで届きやすいため腸内環境が改善すると期待されています。
またキャベツには胃腸を健康に保つ働きやガンを予防が期待されている成分、ビタミン、ミネラルなどを豊富に含んでいます。
この植物性乳酸菌とキャベツの栄養成分のダブルのパワーを実感できるのが乳酸キャベツです。
ただ、いざ作ろうと思ってもなかなか失敗してしまう人も多いようです。
今回は乳酸キャベツの作り方・レシピやアレンジそして失敗しないコツや注意点を紹介します。
関連記事:乳酸キャベツの栄養成分と効果や効能について!調理で加熱しても平気?
乳酸キャベツの作り方
乳酸キャベツの作り方は料理家の井澤由美子さんのレシピを参考にして、後は自分の経験談も交えています。
基本の材料はキャベツと塩ですがなぜこれで発酵するのか疑問に思うかもしれませんね。
実はキャベツに塩を加えることでキャベツから水分が出てくると同時に、キャベツの表面に元々ついている乳酸菌の働きで発酵が進みます。
それではまず材料を紹介します。
乳酸キャベツの材料
- キャベツ:1個(正味1kg)
- 塩:小さじ4弱(20g)
- 砂糖:小さじ1/2
- 好みのスパイス・・・適量
スパイスはトウガラシ、粒コショウ、ショウガ、ローリエ、クローブ、キャラウェイなどお好みに合わせてお使いください。
乳酸キャベツの作り方
発酵時には他の雑菌も増えやすいので作る時は清潔な道具や環境で行いましょう。
また、春キャベツは1kgに満たない場合があるので足して調節します。
初めて作る時はキャベツ1個ではなくて、もう少し少ない量でも良いのでは?と思うかもしれません。
ですが、発酵ものはある程度の量を作った方が成功しやすくできあがりはカサが減って保存もきくので、まずはキャベツ1個分の量で作ってみましょう。
【①キャベツを千切りにする】
キャベツは芯を取り4等分に切って洗い水気を切って千切りにします。
細かく切るほど発酵しやすいです。
※太めの千切りをすると説明しているサイトもありますが、両方試して見て、やはり細かい方が発酵しやすいです。
【②保存袋に入れて塩を振る】
ジップロックなどの密閉袋(大)にまずはキャベツの半分を入れて、小さじ2の塩を混ぜます。
【➂袋の上から両手でもむ】
残りのキャベツと塩、砂糖を加え、袋の上からなじませるようにもみます。
この時キャベツ全体がしんなりするまでもむようにします。
【④余分な空気を抜く】
好みのスパイスを加えたら袋の上からギュッと押して、余分な空気を抜いてしっかりと口を閉じます。
※スパイスは必ず入れなくてはいけないというわけではありません。
初めてでしたら塩だけでも大丈夫です。
【⑤重しを乗せる】
1.5㎏程度の重し(500mlのペットボトル3本など)をのせて、直射日光の当たらない常温の環境で1~5日ほど置きます。
【⑥冷蔵庫に移す】
味見して酸味があり、泡が立っていたら発酵している証拠です。
清潔な瓶に移して冷蔵庫に入れましょう。
冷蔵で1か月保存可能です。
乳酸キャベツで失敗しないためのコツや注意点
作り方だけを読むと結構簡単のように感じますが、意外と失敗する人もいるようです。
私も何度か失敗したので、失敗しないためのコツや注意点を紹介します。
①キャベツの特徴を把握する
3~5月ごろに収穫される春キャベツは水分が多くて柔らかく、発酵しやすいので乳酸キャベツがとても作りやすいです。
早ければ1日、2日で発酵します。
一方主に12月~3月頃に収穫される冬キャベツは葉が硬くて水分が少ないので、1日、2日では発酵しない場合がほとんどです。
春キャベツと冬キャベツは単に収穫の時期が違うというのではなく、品種も異なりますので3月頃に購入する場合は春か冬キャベツなのかを確認してから作るようにしましょう。
また紫色をした紫キャベツは抗酸化成分のアントシアニンが多く、食物繊維やビタミンCもキャベツの中では最も多いので、乳酸キャベツを作るのにおすすめです。
ただ紫キャベツも水分は少ないので発酵期間は冬キャベツと同じくらいと考えましょう。
②キャベツは洗う?洗わない?
千切りする前を丁寧に洗っていませんか?
本来は洗わないほうが良いのですが、農薬などの心配もあると思いますので、洗うとしても表面をさっと洗う程度にしましょう。(または表面だけを捨てても構いません)
一番良くないのは表面をむいて、かつ、しっかりと洗ってしまうことです。
洗わないほうが良いのはキャベツの表面に乳酸菌がついているからで、キャベツをむいて念入りに洗ってしまうと乳酸菌が流れてしまい発酵がしなくなる可能性があるので注意しましょう。
③キャベツから出る水分はそのまま
キャベツを袋に入れて塩を入れてもんでから、しばらく経つと水分が出てきます。
この水を捨てたり、塩を入れ過ぎてしまった場合に水を足すのもやめましょう。
これはキャベツから出てきた水に乳酸菌が含まれているためで、水を加えると菌が薄まってしまい発酵しにくくなります。
④袋に入れたキャベツの空気はしっかりと抜く
ここも失敗しやすいポイントです。
空気抜きが不十分でキャベツが空気に触れていると発酵がうまくいかず、発酵する前に傷んでしまうことがあります。
⑤暑い時期は失敗しやすい?
室内温度が20℃以上の場合は失敗する可能性が高いです。
これは発酵する前に傷んでしまう場合が多いためです。
ただバテやすい夏こそ乳酸キャベツを食べるのにおすすめの時期です。
発酵する時間はかかってしまいますが、冷蔵庫に入れた方が常温よりも成功する可能性が高いです。
冷蔵庫では発酵しないと言っている人もいますが、野菜室などで、もし温度調整もできるようであれば10℃位に設定して保存しましょう。
1~2週間程かかりますが、発酵します。
このように色々と失敗しないためのポイントがありますが、うまくできない場合は①~⑤のどれかの可能性が高いのでチェックをしてください。
またうまくいっているかどうかの目安ですが、成功した場合は1-3日目あたりから、葉の緑色が落ちて汁が白くにごり泡が上の方に出てくることが多いです。
失敗した場合は緑色が落ちないで汁は透明に近い状態です。
これは乳酸菌以外の菌が優勢になって腐敗している可能性があります。
常温で5日以上経ってもあまり変化がなく酸の匂いもないようであれば失敗の可能性が高いです。
乳酸キャベツの食べ方やアレンジレシピ
乳酸キャベツを加熱すると胃腸を抑える効果が弱くなりますが、乳酸菌は加熱で死菌になっても食物繊維のような働きをするので全く効果がなくなるわけではありません。
また乳酸菌の働きでアミノ酸が増える乳酸キャベツはうま味が生キャベツの6倍以上もあります。
少量の塩で味が決まるので、減塩にも効果的です。
また、肉や魚を柔らかくする効果もあるので一緒に煮る、蒸す、漬け込むなどすると味が染みて味に深みがでます。
乳酸キャベツと相性が良いのはチーズやヨーグルト、納豆などの発酵食品と組み合わせることです。
健康に良いだけでなく、味の相性も良いのでおすすめです。
乳酸キャベツの加熱レシピ
【①乳酸キャベツの梅納豆あえ】
【材料(2人分)】
- 乳酸キャベツ:100g
- 納豆:1パック(付属の辛子も)
- 梅干し:大1個
- 酢:小さじ2
こちらは発酵食品同士の最強の組み合わせです。
作り方は簡単です。
梅干しの種を取り、梅肉を手でちぎったら材料を全て混ぜましょう。
最後に納豆に付属の辛子とタレ(またはしょう油)少量かければできあがりです。
ゴマ油を加えれば便通作用がさらに高まります。
納豆に酢を加えてよく混ぜると白く泡立って粘りと匂いが抑えられます。
【②乳酸キャベツとチーズのおつまみ】
【材料(2人分)】
- 乳酸キャベツ:200g
- ハードタイプのチーズ:適量
(ペコリーノまたはパルミジャーノなど) - オリーブオイル:適量
- あらびきコショウ:適量
【作り方】
皿に乳酸キャベツを盛ります。
その上にチーズを削りながらかけ、オリーブオイルを垂らして最後にコショウを振ります。
チーズも発酵食品で乳酸キャベツの味の相性も抜群です。
乳酸キャベツの加熱レシピ
乳酸キャベツのオープンサンド
食パンにハムやベーコン、乳酸キャベツをのせて、その上に目玉焼きを落として最後にチーズをのせます。
後はトースターで焼けば完成です。
このほかにも乳酸キャベツをハンバーグのつなぎとして混ぜたり、みそ汁やミネストローネなどスープの具材として入れてもとてもおいしくなりますので是非ためしてくださいね。
まとめ
乳酸キャベツは最初に失敗する人が多いです。
キャベツの種類や温度などの環境によって発酵期間などに変化があるので、作り方や失敗しないコツを把握してから作るようにしましょう。
一度成功すると後は失敗しないのでぜひ健康にも美容にも良い乳酸キャベツを食べてみてくださいね。
また最近人気があるのは酢キャベツです。
乳酸キャベツも腸内環境を改善してくれますが、酢キャベツも同様で、最近は腸内のデブ菌を減らして、やせ菌を増やすともい言われています。
酢キャベツはキャベツとお酢でできますが乳酸キャベツよりも簡単ですので、よろしければこちらも試してみてください。
酢キャベツのおいしい作り方と食べ方、アレンジ法や効果効能とダイエットに良い理由
お世話になります。
3日続けうっかり千切りキャベツを洗ってしまって 発酵しないので
再度 読み返しました。
夕方 仕込んで重しをして翌朝みると ジップロックから 水が出てます。
又 タッパーウエアーで密封したのでは 重しの代わりにはなりませんか?
中々3日 随時作る場所がありません。
タッパーなら重ねておける。
又 冷蔵庫での保存もガラス瓶をタッパー保存では どうでしょうか?
ご連絡ありがとうございます。
>3日続けうっかり千切りキャベツを洗ってしまって 発酵しないので
そうですね。洗ってしまうとうまく発酵しないことが多いので
私の場合は表面の部分を取り除いています。
>タッパーウエアーで密封したのでは 重しの代わりにはなりませんか?
私はジップロックでやっていてタッパーを使ったことがないのですが
タッパーの場合フタをすると「重し」の重さが直接伝わりにくいので
はないでしょうか?
特にタッパーにキャベツを結構ぎっちり詰めていない場合は
フタを閉めただけでは重さを感じないので
難しいと思います。
タッパーにぎゅうぎゅうに詰めて、その上に重しを載せて
試してみてください。
>冷蔵庫での保存もガラス瓶をタッパー保存では どうでしょうか?
乳酸キャベツが完成した後にタッパーで保存するのは
問題ないと思います。
ただ発酵しているのでしっかりフタを閉じないと
水分がもれたりするので注意してくださいね。
返事が遅くなり申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。
お世話になります。
3日続けうっかり千切りキャベツを洗ってしまって 発酵しないので
再度 読み返しました。
夕方 仕込んで重しをして翌朝みると ジップロックから 水が出てます。
又 タッパーウエアーで密封したのでは 重しの代わりにはなりませんか?
中々3日 随時作る場所がありません。
タッパーなら重ねておける。
又 冷蔵庫での保存もガラス瓶をタッパー保存では どうでしょうか?
ご連絡ありがとうございます。
>3日続けうっかり千切りキャベツを洗ってしまって 発酵しないので
そうですね。洗ってしまうとうまく発酵しないことが多いので
私の場合は表面の部分を取り除いています。
>タッパーウエアーで密封したのでは 重しの代わりにはなりませんか?
私はジップロックでやっていてタッパーを使ったことがないのですが
タッパーの場合フタをすると「重し」の重さが直接伝わりにくいので
はないでしょうか?
特にタッパーにキャベツを結構ぎっちり詰めていない場合は
フタを閉めただけでは重さを感じないので
難しいと思います。
タッパーにぎゅうぎゅうに詰めて、その上に重しを載せて
試してみてください。
>冷蔵庫での保存もガラス瓶をタッパー保存では どうでしょうか?
乳酸キャベツが完成した後にタッパーで保存するのは
問題ないと思います。
ただ発酵しているのでしっかりフタを閉じないと
水分がもれたりするので注意してくださいね。
返事が遅くなり申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。
ごめんなさい、勝手に質問で、塩を入れて水分出して発酵を促すはわかったけど、砂糖は?・・・
黒砂糖かオリゴ糖が乳酸菌のエサになるのでは⁇
あと、僕はキャベツ農家手伝ってマスが農薬をやった頃はまだキャベツの葉っぱが巻く前の子供の頃のキャベツなんで表面には殆ど無いハズですよ。
それより運搬や販売の間頑張って付いてたキャベツ表面に付いてる一皮はたぶん汚れ虫や泥、まれに鳥の糞などが付いてるので表面一皮は必ず剥いて欲しいですね。それから使って下さい。
入れ物や包丁まな板、全てにおいて煮沸消毒レベルでなけれな悪玉菌より善玉菌が優位になりにくい気がしてマス、乳酸菌を増やす努力は雑菌の混入をいかに防ぐかって事だと・・・
新鮮なキャベツは乳酸菌たっぷりで発酵が成功しやすい⁇
ま、キャベツ食べてくれて嬉しいデス 笑
じゃんじゃん研究して下さい♂️
あと、発酵の為に重さをかける理由を考えるとタッパーに分けるのはやはり発酵が成功してからの方がいいと同感。
コメントありがとうございます。
そうですね。オリゴ糖など乳酸菌のエサになるので発酵しやすくなるかもしれませんね。
今度試してみます。
乳酸キャベツがうまく作れる、作れないはキャベツに問題がある可能性が高いですね。
勉強になりました。
ありがとうございます。
ごめんなさい、勝手に質問で、塩を入れて水分出して発酵を促すはわかったけど、砂糖は?・・・
黒砂糖かオリゴ糖が乳酸菌のエサになるのでは⁇
あと、僕はキャベツ農家手伝ってマスが農薬をやった頃はまだキャベツの葉っぱが巻く前の子供の頃のキャベツなんで表面には殆ど無いハズですよ。
それより運搬や販売の間頑張って付いてたキャベツ表面に付いてる一皮はたぶん汚れ虫や泥、まれに鳥の糞などが付いてるので表面一皮は必ず剥いて欲しいですね。それから使って下さい。
入れ物や包丁まな板、全てにおいて煮沸消毒レベルでなけれな悪玉菌より善玉菌が優位になりにくい気がしてマス、乳酸菌を増やす努力は雑菌の混入をいかに防ぐかって事だと・・・
新鮮なキャベツは乳酸菌たっぷりで発酵が成功しやすい⁇
ま、キャベツ食べてくれて嬉しいデス 笑
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あと、発酵の為に重さをかける理由を考えるとタッパーに分けるのはやはり発酵が成功してからの方がいいと同感。
コメントありがとうございます。
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今度試してみます。
乳酸キャベツがうまく作れる、作れないはキャベツに問題がある可能性が高いですね。
勉強になりました。
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