MCTオイルは書籍「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」で50㎏ダイエットに成功したと紹介した「バターコーヒー」の材料に使用されていることでアメリカで人気が出ました。
その後、日本でも「MCTオイルでダイエットに成功!」とテレビ番組で取り上げられて注目度が上がり、実際にダイエットに挑戦している人も多いようです。
以前は販売している商品の種類が少なかったのですが、最近では多くのメーカーで扱うようになったものの、まだまだお店でというよりもネット通販での方が手に入りやすいです。
ですが購入する際に値段だけで決めてはいませんか?できれば材料にもこだわって選ぶようにしましょう。今回はMCTオイルの正しい選び方やおすすめ品を紹介します。
MCTオイルンの正しい選び方!ココナッツ由来とヤシ油由来どちらがおすすめ?
MCTオイルの原料は?
MCTオイルの原料には主に
- ココナッツオイル
- パーム油
この2つで、商品によっては混ざっているものもあります。ココナッツオイルはココヤシの果実「ココナッツ」からとれる油です。一方のパーム油はアブラヤシの果実からとれる油です。
どちらもヤシ科の植物なので、あまり違いはないと思うかもしれませんがパーム油は注意が必要です。
パーム油の危険性
パーム油は以前は洗剤やせっけんなど、食品以外の物に使用されていました。それが精製法が向上して食用油としても使用されると世界中で消費され、現在は生産量世界一の植物油です。
つまり技術が向上したから食用油に使われるようになっただけで、それ以前は「食べ物には向かない油」だったわけです。そのような油が質が良いわけがありません。
ですが現在日本でパーム油の消費量はキャノーラ油(サラダ油の一種)に次いで2位です。ただ「パーム油なんて食べた記憶がない!」と思う人が多いのではないでしょうか?
確かに、スーパーで「パーム油」という商品を見かけることはありません。ではどこで使用されているのかというと
- ファーストフードやコンビニ、スーパーの惣菜に使用する油
- お菓子やアイス、カップ麺など多くの加工食品
などです。
唐揚げやコロッケ、フライドポテトを揚げたりするのに使用したり、加工食品では「植物油脂」と名前を変えて食べ物に含まれています。
※植物油脂はサラダ油かパーム油のどちらかの場合が多く、どちらもあまりおすすめできません。
パーム油が使われる理由はビスケットやアイスなどに使用すると「しっとりと滑らかな仕上がりになる」と言われています。さらに他の油よりも安く手に入るという利点もあるため、近年使用量がどんどんと増えてきています。
ですが、先ほども紹介したように、「もともとは工業用の油で食用油としては使用できない油」だったものです。さらに最近ではパーム油による健康に対する危険性なども指摘されています。
参照:ビジネスジャーナル「パーム油の危険性、米国が警鐘…食品業界、トランス脂肪酸低減の代替品に使用」をご覧ください。
実際のパーム油は脂肪酸の構成は
- パルミチン酸(飽和脂肪酸):約45%
- オレイン酸:約40%
- リノレン酸:約10%
とこれだけで約95%を占めています。残りの5%未満のわずかな中鎖脂肪酸をパーム油から抽出してMCTオイルを製造しています。
危険性が指摘されているのはパーム油ではありますが、その脂肪酸の一部の中鎖脂肪酸まで危険なのかは今のところわかっていません。
製法による危険性
ではパーム由来ではなくココナッツ由来であれば問題ないのかというとそうではありません。MCTオイルも数年前に比べると商品の数も増えてきて、品質の低いものも出回っていると言われています。
本物のMCTオイルは薬品を使用せず、原材料を蒸留した「ナチュラル製法」が本来の製造方法です。ですが、薬品を加えて化学反応を起こし、中鎖脂肪酸を抽出しているMCTオイルがかなりあります。
この製法はナチュラル製法よりも「効率よくたくさんのオイルが抽出できる」⇒「価格を抑えることができる」と言われています。
ナチュラル製法で作った商品はパッケージに記載されているか、もしくはメーカーのホームページ、ネットの販売ページで紹介しています。
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MCTオイルとは?その効果効能とダイエットのやり方や摂取量、食べ方について
MCTオイルの価格の違い
パーム油の中鎖脂肪酸は全体のほんの一部ではありますが、ココナッツオイルと比べると生産量に圧倒的な差があるので、パーム油由来のMCTオイルの方が安いです。
大手メーカーの安いMCTオイルはパーム油を使用しています。「大手メーカーが作っているから安心!しかも安いのでありたがい」と思う人はそれを買っても問題ありません。
ただ、少しでも安全・安心というものを選びたいというのであればココナッツ由来のもを選びましょう。実際に商品を見るとココナッツ由来のMCTオイルにはきちんとパッケージに表示されています。
パーム油由来の商品は表示しているものもありますが、原料に関して何も書いていない商品もあります。その場合はほぼ100%パーム油由来のMCTオイルです。
ヤシの実由来はココヤシそれともアブラヤシ?
その他には「ヤシの実由来」と表記されている商品もあります。ココナッツオイル(ココヤシ)もパーム油(アブラヤシ)どちらもヤシの実由来なので、この表記は間違いではありません。
これはパーム油と表記すると売上が落ちるために、ヤシの実由来と表記しているのだと推測できます。ただ先ほども紹介したようにココナッツ由来でも薬品を使っているものはおすすめできません。
製造方法も他社と差別するアピールポイントですので、ナチュラル製法で作っているメーカーは必ず商品か販売ページで紹介しているのでチェックしましょう。
MCTオイルのおすすめ商品
パーム油の安いMCTオイルで良いという人は最近ではスーパーなどで大手メーカーのオイルが手に入ります。ここではココナッツ由来100%の商品でナチュラル製法のものを紹介します。
おすすめ①
「仙台勝山館のMCTオイル」
仙台勝山館のMCTオイルははココナッツ由来100%なので安心です。
また勝山館は販売先で工場は別のメーカーに依頼をしていますが、とても厳しい品質マネジメントの国際規格「ISO9001」を取得した工場の管理の下で生産しています。添加物は一切使用せず、蒸留によるナチュラル製法で作られています。
仙台勝山館 MCTオイル 360g <ココナッツベース100%>
おすすめ②
「CoCo MCTオイル」
こちらもココナッツ由来100%はもちろんのこと、蒸留製法により、ココナッツオイルから中鎖脂肪酸のみを抽出しています。またバージン・ココナッツオイルを使用しています。
バージンココナッツオイルとは、収穫してから48時間以内に着手したオイルで、手間もコストもかかりますが、その分上質なオイルと言えます。これだけ良い条件がそろっていながら仙台勝山館のMCTよりも価格が安いです。
おすすめ③
「フラット・クラフトMCTオイル」
こちらもココナッツ由来100%でナチュラル製法のMCTオイルです。バージンココナッツオイルではありませんが、100g当たりの価格では一番買いやすい価格です。
おすすめ④
「持留製油 MCTオイル」
持留製油は創業140年を超える老舗の食用油製造会社です。他のおすすめMCTオイルと同様にココナッツ由来100%でナチュラル製法です。他のオイルと違う点は原料にフィリピンのココナッツオイルを使用しているところです。
ココナッツオイルの産地はインドネシアやタイ、マレーシアなど東南アジアに多いですが、フィリピン産は特に品質が良いと言われています。
それはフィリピンでココナッツは国を支える一大産業で、フィリピンにはココナッツを監視・評価・研究する政府機関であるココナッツ庁があるからです。
国をあげて厳しい検査と衛生法によって管理し、上質なココナッツを生産しています。上質なココナッツ由来のMCTオイルを使用した場合におすすめです。
まとめ
MCTオイルを選ぶポイント原材料はヤシ油由来よりもココナッツ由来がおすすめです。ただし、ヤシ油は危険性が指摘されているものの、ヤシ油のわずかな中鎖脂肪酸も危険性が高いのかはわかっていません。
そのため安いMCTオイルを買いたいというのであれば、大手の大量生産しているMCTオイルを選んでください。ただ大量生産しているMCTオイルは薬品を使用していて、本来のナチュラル製法とは違う方法で製造している可能性が高いです。
安心・安全な商品を選ぶのであれば蒸留製法(ナチュラル製法)のものを選ぶようにしましょう。
おすすめ①
仙台勝山館 MCTオイル:一番長く販売している商品で一番人気のMCTオイル。
おすすめ②
CoCo MCTオイル360g(ココナッツ由来100%):バージンココナッツオイルを使用。この中では一番安い。
おすすめ③
フラット・クラフトMCTオイル450g:100g当たりの価格では一番安い
おすすめ④
持留製油 MCTオイル360g:上質なフィリピン産のココナッツから抽出
どれも安心してお使いいただけますので、価格で選らんでも構いません。ぜひ一度バターコーヒーダイエットを試してみてください。
- 良質の豆でいれたアツアツのコーヒー2杯
- 良質の無塩バターを大さじ1~2杯(グラスフェッドバター)
- MCTオイルを大さじ1~2杯
※バターとオイルは空腹感により調整
これをミキサーやブレンダーに入れてクリーミーになるまでかき混ぜるだけです。スプーンでかき混ぜるとうまく混ざらない場合があります。(やはり水と油を混ぜるので)
私の場合はオーガニック(有機)のインスタントコーヒーに
MCTオイルを入れて飲んでいます。
もしバターコーヒーを作るのが面倒であれば、お味噌汁やスープに混ぜたり(食べる直前)、さまざまな料理にかけたりするのもおすすめです。
ぜひ一度お試しください。