トマトは夏野菜なのをご存知ですか?スーパーでは普通の大きさのトマトだけでなく、ミニトマトも人気があります。

普段は、お弁当の彩りを鮮やかにしてくれる食材程度に思われがちなミニトマトですが、小さなカラダに多くの栄養成分を含んでいます。

今回はミニトマト普通のトマト栄養価の違いや、抗酸化成分のリコピンなど栄養成分を効率よく摂取する方法を紹介します。

リコピンが多いのは普通のトマト?それともミニトマト?

日本の食卓では、普通の大きなトマトが主流で、後からミニトマトが出てきたようなイメージですよね。

ですが実際は南米産のトマトの原種はすべてミニトマトでした。

突然変異によって種とゼリーの部分の部屋の数が増え、大きくなったものが現在のトマトと考えられています。

つまりミニトマトは品種改良ではなく、もともとミニトマトの方が先で後から大きいトマトが出てきたのです。

トマトの注目の成分といえば強力な抗酸化成分のリコピンですね。

同じ抗酸化成分のビタミンE100倍以上あると言われ多くのテレビ番組でもよく紹介されていますが、健康や美容など多くの効果や効能が期待されています。

最近ではデドックス効果があり、お通じの調子を整え身体の老廃物を排出してくれたり、脳卒中の危険性を弱めてくれる効果もあるということがわかっています。

そのリコピンですが大きいトマトの方が多く入っていると思う方も多いかもしれません。ですが、実は同じ100gあたりで比べてみるとミニトマトの方がリコピンが多く含まれています。

これはトマトの皮の部分により多くリコピンが含まれているため、皮が厚いミニトマトのほうが普通のトマトよりも多いのです。

ではその他の栄養成分はどうでしょうか?

ミニトマトとトマトの栄養成分の比較

ミニトマトトマトに含まれる栄養価を100g当たりで比べて見た下記の表をご覧ください。

栄養成分ミニトマト

 トマト

リコピン 8.1mg 3 mg
たんぱく質 1.1g 0.7g
βカロチン 960mg 540mg
ビタミンB2 0.05g 0.02mg
ビタミンC 32mg 15mg
ビタミンE 0.9mg 0.9mg
カリウム 290mg 210mg
マグネシウム 13mg 9mg
食物繊維 1.4g 1.0g

ビタミンEだけが同じで、それ以外は全てミニトマトの方が栄養価が高いですね。特にリコピンは約2.5倍もミニトマトの方が多いです。

さらにリコピンと同じ抗酸化成分のβカロチンビタミンE、Cミニトマトの方が多く含まれているで、「トマト=抗酸化力が強い」というイメージがありますが、ミニトマトの方がより強力です。

ミニトマトの栄養成分を効率よく摂るには?

ではミニトマトをどのような食べ方をすると効率的に栄養成分を摂取できるのかを紹介します。ミニトマトの栄養素を最大限に引き出す調理法は「刻んで食べる」です。

えっ?小さいからそのまま食べてた~」という人が多いと思いますが、ミニトマトの皮は厚いので皮を切ることで栄養素が吸収されやすくなります。

つまりトマトを切り刻むことで細胞壁が破壊され、そのことにより栄養素が外ににじみ出てくるので、より栄養素を吸収しやすい形で食べることができます。

切っただけでは栄養素は壊れないものの、空気に触れて時間が経つと酸化しやすなり栄養素がこわれやすくなるためオリーブオイルをまぶしてトマトの酸化を防ぐのがおすすめです。

また、リコピンは油に溶けて一緒に摂ることでより栄養素が吸収されやすくなる性質があります。

ミニトマトを切って、そこにオリーブオイルをかけることで膜(まく)ができるので、酸化を防ぎ栄養素もしっかりと摂ることができます。

またミニトマトオリーブオイルを同時に摂ることでリコピンをオイルがコーティングすることで、胃酸で溶けることなく小腸まで届いて吸収されやすくなります。

ミニトマトの甘さと栄養価がアップする方法

トマトの甘味がアップする保存法があるのをご存知でしょうか?買ってきたら、すぐに冷蔵庫(の野菜室)に入れる人が多いと思いますが、トマトは暖かい地域原産の野菜です。

そのため、実は冷蔵で保存するよりも常温の方がトマトが甘くなります。この常温保存(追熟)すると甘味だけでなく栄養価もアップすると言われています。

夏は2,3日、冬は7日程度がおすすめです

逆に10℃以下の冷蔵庫に入れてしまうと低温障害といって味も悪くなってしまうので注意しましょう。

ミニトマトの効果や効能について

では、ミニトマトを食べることでどのような効果が期待できるのかを紹介します。

 

美肌効果

ミニトマトに含まれるリコピンβカロチン、ビタミンC,Eの抗酸化作用により、お肌を健康にするだけでなく、弱ったお肌までも健康にする効果があるといわれています。

またミニトマトに含まれるリノール酸の働きによって、コレストロール値を下げたり、脂肪を燃焼する効果があり、さらに食物繊維の働きにより便秘改善や体内の老廃物を出すことから、ダイエット効果も期待できます。

不妊症予防や改善

リコピンやビタミンEの働きにより、不妊症の原因の1つである子宮内膜症の予防に繋がり、さらに男性の不妊症の改善にも効果が期待できます。

貧血予防

ビタミンCが鉄・鉄分の吸収をよくすることで、貧血を予防し改善する効果があります。

胃もたれの改善

カリウム・カルシウムなどのミネラル成分の働きにより、胃酸過多を抑え、胃もたれの他にも、胸焼けや食欲不振などの症状を緩和してくれます。

風邪の予防

βカロテンには、粘膜や皮膚を丈夫にする効果があるため、鼻・口・目のなどからの雑菌の侵入を防ぎ、風邪予防につながります。

他にもβカロテンにより、目の充血・乾き・疲れなどの症状も緩和し、予防する効果が期待できます。

認知症予防

リコピン・ビタミンC・ビタミンEの作用により、認知症の原因となる脳のサビつきを防ぐ効果があり、他にもビタミンCとビタミンEの相乗効果により、抗酸化作用が強まることでガンや動脈硬化の予防にもなると言われています。

さらにアトピーや花粉症などのアレルギー症状の緩和や、骨粗鬆症、関節リウマチ、ガン予防への効果についても研究が進められています。

このようにトマトには多くの栄養成分が含まれていて健康や美容に多くの効果が期待できます。

ただ毎日トマトを食べるのは難しい人が多いと思いますので、その場合はトマトジュースを飲むことをおすすめします。

トマトジュースにもたくさんのリコピンなどの栄養素が含まれていますし、最近ではリコピンリッチというトマトジュースも販売されています。

デルモンテ リコピンリッチ トマト飲料

また、大手食品会社のカゴメが

朝にトマトジュースを飲むと機能性成分“リコピン”が効率的に吸収されることを“ヒト試験”で確認

と発表しました。

参照:PRTIMES

毎日トマトは食べられないという場合はぜひトマトジュースも摂り入れましょう。

ミニトマトとプチトマトに違いはある?

今でも小さいトマトを「ミニトマト」と呼ぶ人もいれば「プチトマト」と呼ぶ人もいます。ではこの2つは全く同じ物なのでしょうか?

実は「プチトマト」はタキイ種苗が輸入販売していた一代交配種の商品名でミニトマトのさきがけともいえる一世を風靡した人気品種でした。つまりプチトマトは品種名で、ミニトマトの一種になります。

ですが現在はプチトマトの品種は無くなり販売されていません。ただし、呼びやすい名前がそのまま残ったようです。

そのため同じ小さなトマトを見て「ミニトマト」または「プチトマト」と人によって別々に呼ばれています。(正解はミニトマトです)

まとめ

いかがでしたか?小さなカラダにギュッと栄養成分を詰め込んだミニトマト。コンパクトでもく性能は一流!

体格や国土の広さでは劣ってしまいがちな日本ですが、努力やアイデアで一流になってしまう日本人。

そんな私たちにちょっと似ていると思うのは私だけでしょうか。ぜひミニトマトを刻んてたくさん食べて、美しく健康的にすごしましょう!。