健康油で人気の高い亜麻仁(アマニ)油ですが、最近は商品数も増えてスーパーなどでも手に入りやすくなりました。ですが、一方で品質が良いとは言えない商品も販売されているようです。
亜麻仁油であればなんでも良いわけでなく、価格だけで決めてはいけません。今回は亜麻仁油の正しい選び方とおすすめ品を紹介しますので本物がわかるようになりましょう。
亜麻仁油の正しい選び方!低温圧搾製法
亜麻仁油やえごま油などのオメガ3系オイルは他の種類のオイルと比べると酸化しやすいです。
酸化しやすいということは開封後は長持ちしないのと、未開封でも高温や直射日光が当たったりすると商品が傷みやすいため、パッケージも大切です。きちんと遮光されている瓶などに入っているかを確認しましょう。
そして一番大切なのが製造方法です。原材料の栄養成分を損なわないようにするには、「低温圧搾製法」または「コールドプレス製法」と書いてある商品を選ぶようにしてください。
そして「精製オイル」か「未精製オイル」かのチェックも必要です。「未精製」のオイルから不純物、香り、匂いを取り除いたものを「精製」と言います。
加熱したり、化学処理を加えて、この不純物を取り除いたオイルを「精製オイル」といいます。一見、不純物を取り除いたのだから精製オイルの方が品質が良いと思うかもしれませんが、この不純物の中には栄養成分が含まれています。
精製オイルの代表といえば「サラダ油」です。サラダ油のように原材料から効率的に油を抽出するために危険性の高い化学溶剤を使用し、製造時間を短縮するために高温処理された油ではトランス脂肪酸の発生だけでなく、栄養成分を損なってしまいます。
最近ではサラダ油と同じような製法で作られた質の低い亜麻仁油も販売されているようです。
亜麻仁油の注目の栄養成分といえばオメガ3脂肪酸のαリノレン酸やポリフェノールの一種であるリグナンです。α‐リノレン酸はある程度高温で製造しても残りますが、リグナンは残りません。
このように本物の亜麻仁油を選ぶ場合は
- 化学溶剤を使用しない
- 低温圧搾(コールドプレス)製法
- 未精製(加熱処理などをしていない)
これを基準として選ぶようにしましょう。
おすすめの亜麻仁油
①初めて亜麻仁油を試す人向けのおすすめ商品
「ニップン亜麻仁油」
100gで652円と買いやすい価格ですが化学溶剤を使用せず、低温圧搾(コールドプレス)製法の商品です。ただし、こちらは未精製ではなく精製されたものです。ポリフェノール(リグナン)は含まれていません。
今まで亜麻仁油を使ったことがなく、味やニオイが大丈夫か心配な人は、まずこれから試しましょう。
②オーガニック(有機) 亜麻仁油のおすすめ商品
1.「ニューサイエンス 有機亜麻仁油」
低温圧搾(コールドプレス)製法はもちろんのこと、原料のカナダ産の亜麻仁は無農薬なので安心して食べられます。
- 高品質カナダの無農薬栽培認定農場で採れた亜麻の種子を使用
- オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)高含有
- 『有機JAS認定』
もちろん未精製なのでリグナンも含まれているおすすめの亜麻仁油です。
2.「レインフォレストハーブ 有機アマニ油」
こちらは有機JAS(日本農林規格)認定でニュージーランド産の有機亜麻仁を使用しています。もちろん低温圧搾製法で未精製の亜麻仁油です。
ニューサイエンスの亜麻仁油と比べると内容量が半分以下です。酸化しやすい油なので、少ない量で試したいという人におすすめです。
④国産有機亜麻仁油おすすめ商品
「亜麻公社 北海道産亜麻仁油」
国内産の亜麻仁油というだけでも大変貴重ですが、さらに無農薬の有機亜麻仁油と最高品質の亜麻仁油です。もちろん低温圧搾製法で無精製です。
本当に希少な油なので他と比べても高いですが、最高レベルの亜麻仁油を食べてみたいという人におすすめです。
加熱可能の亜麻仁油
亜麻仁油などのオメガ3脂肪酸のオイルは炒め物や揚げ物には向いていないと言われていますね。実際はサッと炒めるくらいであれば問題ないのですが、長時間の加熱や揚げ物には向いていません。
ですが加熱可能な亜麻仁油が販売されています。それが「アリーガ 亜麻仁油」です。
初めて知ったときは、「コールドプレスではなく、高温処理しているから加熱可能なのでは?」と思ったのですが、そうではありませんでした。
アリーガの亜麻仁油の特徴の中で何かマイナスの部分がないかあら探しをしてみたところ
- コールドプレス製法
- 無添加
- 未精製
- 遺伝子組み換えではない
- オーガニック(有機)栽培
と知って驚きました。さらに製造している工場も製品の安全と品質基準を保証するGMP認証取得工場です。GMPはかなり厳しい審査をパスしないと取得できません。
「原料・製法・工場」とどれをとっても文句なしの亜麻仁油です。こちらの動画では他のメーカーと比べた加熱実験を見ることができます。
一般的な亜麻仁油の発煙点(発煙を始める温度)は110℃と言われていますがアリーガの亜麻仁油はなんと250℃です。未精製のオイルの中では断トツに高い温度ですしサラダ油とほとんど変わらない温度です。
なぜこんなに高温で加熱しても大丈夫なのかは企業秘密のようですが、ぜひ一度試していただきたいオイルです。
今までは揚げ物ができないので健康に悪いサラダ油の代わりにとはおすすめできませんでしたが、アリーガの亜麻仁油であれば自信を持っておすすめできます。
まとめ
亜麻仁油は
- 化学溶剤を使用しない
- 低温圧搾(コールドプレス)製法
- 未精製のもの
を選ぶようにしましょう。そうすればポリフェノールもしっかりと残っていますしトランス脂肪酸の心配もありません。さらに原材料の亜麻仁がオーガニック(有機)栽培であれば、なお良いです。
また亜麻仁油は加熱には不向きと言われていますが、炒め物程度であれば大丈夫です。
詳しくはえごま油や亜麻仁油のオメガ3オイルは加熱しても良い理由!α‐リノレン酸への影響は?をご覧ください。
ただ最近は揚げ物などの加熱調理可能な亜麻仁油も販売されていますので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。