最近は健康油が注目されています。
- ココナッツオイル
- えごま油
- オリーブオイル
- グレープシードオイル
などいろいろありますが、ここ数年注目度が上がっているのが「マカダミアナッツオイル」です。
マカダミアナッツというとチョコレートの中に含まれているハワイのお土産というイメージがありますが、食べてはもちろんのこと、肌に塗っても多くの効果や効能が期待できる万能オイルです!
今回はマカダミアナッツオイルの
- 特徴や注目の栄養成分
- 期待される効果や効能
- 食べ方や使い方
- 選び方とおすすめ品
など詳しく紹介します。
マカダミアナッツオイルオイルの特徴!味や加熱はOK?
マカダミアナッツはオーストラリア原産の「ヤマモガシ科 マカダミア属」に属する常緑樹の殻果 (ナッツ)です。
6000年ほど前から亜熱帯雨林に自生していたといわれ、オーストラリアの先住民であるアボリジニーは、古くから民間薬として利用してきました。
マカダミアの木は7~10年毎にしか実をつけず、しかも数量もあまり取れないため「世界でもっとも高価なナッツ」と言われています。
その実の種子から抽出された貴重なオイルを「マカダミアナッツオイル」と言いいます。
このマカダミアナッツオイルは他のオイルにはない「甘さを感じられる」ことです。
健康油の中には味やニオイが独特のものがあり、苦手だと感じる人も多いですが、甘さがあって食べやすいのはうれしいですね。
※甘さはあっても糖質はゼロです
またマカダミアナッツオイルはそのままかけるだけでなく加熱もできるオイルなので、炒め物や揚げ物にも利用できます。
そして食べるだけではありません。
肌への浸透力が高く、あまりベタつかないのでビューティーオイルとしても人気があります。
この万能オイルであるマカダミアナッツオイルには多くの効果や効能が期待されているのですが、どのような栄養成分が含まれているのでしょうか?
マカダミアナッツオイルの注目の栄養成分
オイルは脂肪酸の種類によって細かく分けられます。
まず脂肪酸には肉やラード、バター、などの「飽和脂肪酸」と植物性油や魚介類の油などの「不飽和脂肪酸」に分かれます。
「不飽和脂肪酸」はすぐにエネルギーとして使われやすいため、一般的に体に蓄積しにくい油と言えます。
その不飽和脂肪酸は
- オメガ3系(α‐リノレン酸など):えごま油、アマニ油など
- オメガ6系(リノール酸など):サラダ油、グレープシードオイルなど
- オメガ9系(オレイン酸):オリーブオイル、アボカドオイルなど
このように3つの種類に分けられ、マカダミアナッツオイルはオレイン酸の割合が多いのでオメガ9系オイルに分類されます。
マカダミアナッツオイルの脂肪酸の構成
脂肪酸の種類 | 割合 |
---|---|
オレイン酸 | 58.7% |
パルミトレイン酸 | 21.7% |
パルミチン酸 | 8.4% |
その他 | 11.2% |
マカダミアナッツオイルの脂質の半分以上がオレイン酸です。
このオレイン酸は他の脂肪酸と比べて、とても酸化しにくいためマカダミアナッツオイルが炒め物や揚げ物といった加熱料理に使用できるわけです。
そして注目は次に多いパルミトレイン酸です。
パルミトレイン酸はオメガ7に分類される脂肪酸ですが、この成分が多く含まれているオイルはほとんどありません。
※唯一シーバックソーンオイルにパルミトレイン酸が豊富に含まれていますが、日本ではなかなか手に入りらないオイルです。
このパルミトレイン酸は健康・美容効果がともに期待されています。
さらにパルミチン酸も美容効果が高い脂肪酸です。
ではこれらの脂肪酸がどのような効果や効能をもたらすのでしょうか?
マカダミアナッツオイルに期待される効果や効能
動脈硬化や生活習慣病などの予防
マカダミアナッツオイルの半分以上を占めるオレイン酸には
- 血液をサラサラにする
- 悪玉(LDL)コレステロールを減少させる
といった働きがあり、動脈硬化や生活習慣病、脳梗塞、心筋梗塞などの大きな病気の予防となります。
そして希少な脂肪酸のパルミトレイン酸は全身から脳の血管にまで入り込んで栄養を行き渡らせるため、血管を強くする効果があります。
加齢とともに脳の血管は細くおとろえてきますが、パルミトレイン酸を摂ることで脳の血管が強く丈夫になり、
- 脳卒中
- 高血圧
などの予防につながると期待されています。
さらにパルミトレイン酸にはインスリンの分泌を促進する働きもあります。
膵臓(すいぞう)の障害などで、インスリンの分泌自体が低下して発症する糖尿病の予防には効果的です。
マカダミアナッツオイルは甘みは感じますが、糖質はゼロなので糖尿病のリスクを抱えた人に最適です。
またパルミチン酸は飽和脂肪酸の一種であり、過剰摂取は体に悪影響を及ぼすと言われていますが、適量であれば動脈硬化の予防に効果があると期待されている成分です。
このようにマカダミアナッツオイルは
- オレイン酸
- パルミトレイン酸
- パルミチン酸
といった脂肪酸の働きにより動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病といった多くの病気の予防効果が期待されています。
美肌・美白効果
マカダミアナッツオイルに美白効果があるのは脂肪酸のオレイン酸やパルミトレイン酸、パルミチン酸によるものです。
特に「パルミトレイン酸」は、人間の皮膚に含まれている成分によく似ているといわれています。
この成分は乳幼児の皮脂に多く、加齢(特に30歳過ぎると)による皮脂減少と共に少なくなってしまうのですが、マカダミアナッツを摂取して「パルミトレイン酸」を補う事は、美肌作りに非常に効果があると考えられています。
特にパルミトレイン酸は老化肌や乾燥肌に最適で、肌の弾力や再生、修復が期待できます。
また皮脂や角質層の働きを正常に保つことによりシワやたるみも改善する効果もあり、アンチエイジングには欠かせない成分です。
さらに研究の結果、マカダミアナッツオイルでオイルマッサージをしたところ血糖値の低下が見られました。
これは「皮膚からパルミトレイン酸が血球に吸収されたため」と考えられています。
このようにパルミトレイン酸を摂るだけでなく、肌に塗ることでも健康や美肌効果のどちらも期待できます。
そしてパルミチン酸も美肌に欠かせない成分です。
パルミチン酸はビタミンAの働きを安定させる働きがあります。
ビタミンAは皮膚や目、口、内臓などの粘膜を健康に保つ作用があり、皮膚の皮膚のターンオーバーを正常に保ちます。
そのため、シワやニキビができにくい肌になると期待され、化粧品にも使用される成分です。
そしてオレイン酸は肌を乾燥から守る皮脂にも含まれている成分ですが、低刺激で保湿効果があります。
現在はさまざまなビューティーオイルが販売されていますが、その中でマカダミアナッツオイルは肌への浸透力が非常に高く、「ヴィークル効果」と言われる、使用している化粧品の浸透を助ける効果があります。
そのため別名「ヴァニシングオイル(消えるオイル)」とも言わる美容オイルです。
どの肌タイプにも効果がありますが特に乾燥肌への保湿に素早く効果を発揮し、冬場の乾燥対策にも使いやすいオイルです。
- 肌や髪を柔らかくして滑らかにする
- 肌荒れや炎症を抑え保湿をしてくれる
- 紫外線から皮膚を保護する(日焼け防止)
- ハンドケア(あかぎれやひび割れなど)
- かゆみ刺激の軽減
- 軽い火傷の鎮静
などの効果が期待されています。
またこれらの効能以外にも
豊富に含まれているオレイン酸には胃酸の分泌を最低限に抑えて胃もたれを予防したり、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進して便秘解消の効果も期待されています。
マカダミアナッツオイルの使い方や食べ方
マカダミアナッツオイルはビューティーオイルと食用オイルどちらにもおすすめで幅広い用途があります。
ビューティーオイルとしての使い方
石けんや化粧品の材料に使用されるマカダミアナッツオイルの使い方はさまざまです。
キャリアオイルやベースオイルだけではなくクレンジングやベビーオイルとしても使用できます。
①スキンケア
洗顔後や化粧水を塗った後に2,3滴を手のひらに出して、こすり合わせるように伸ばし、肌になじませましょう。
目尻など気になる部分は軽くマッサージをしてください。
ハンドケアで使用する場合はまず化粧水で保湿した後にオイルを塗ると効果的です。
「ヴァニシングオイル(消えるオイル)」と言われる理由がわかりますよ。
②クレンジング
マカダミアナッツオイルの成分はとても細かいので、肌の奥に入り込むことにより化粧をしっかり落としてくれます。
また皮脂詰まりも解消してくれます。
➂ボディケア
オイル使用目安大さじ1/2
お風呂からあがってすぐの、しっとりしているお肌にオイルを伸ばしてなじませることですべすべのお肌になります。
カサカサしやすい手足やひじ、かかとなど気になる部分には念入りにマッサージしましょう。
④ヘアケア
オイル使用目安3,4滴
シャンプー後のタオルドライをした髪の毛に毛先を中心にオイルをなじませてからドライヤーで乾かします。
ほぼ乾いたあとに1、2滴を手に伸ばし髪の表面をひとなでしましょう。
ツヤがさらに出るようになります。
④リップケア
オイル使用目安1,2滴
オイルを唇に塗ったあとでラップを乗せて3分程待ちます。
ラップの上に蒸しタオルを置くとさらに効果的です。
ラップを外した後はやさしくオイルを拭き取りましょう。
プルプルの唇になりますよ。
食用油としての使い方とカロリーについて
⑤料理
マカダミアナッツオイルは酸化しにくい性質で栄養成分の変質も少ないので、サラダにかけたりドレッシングにするなど生のままではもちろんのこと炒めものや揚げ物にも使用可能です。
特に糖質がふくまれていないのに甘みがある珍しいオイルなのでデザートを作るときに使用するのもおすすめです。
ただマカダミアナッツオイルは健康や美容効果が期待できるオイルではありますが、カロリーが高く脂質の摂りすぎにつながるので摂りすぎには注意が必要です。
マカダミアナッツオイルだけでなく食用油全般のカロリーは100gで921kcal, 大さじ1杯(12g)あたり約110kcalです。
1日の摂取量はできれば大さじ1杯、多くても2杯までにしましょう。
マカダミアナッツオイルの正しい選び方とおすすめ品
食用やビューティーオイルとして使用できるマカダミアナッツオイルですが、美容専用のものがあるので購入する前にきちんと確認しましょう。
良質な食用のマカダミアナッツオイルは肌に塗っても問題ありませんが、美容専用の場合は食用としては使用しないようにしてください。
実際に商品に「食用としては使用しないでください」と書いてある場合が多いです。
スキンケアやヘアケアだけで使用するビューティーオイルのおすすめ品は
「マカダミ屋のココナッツオイル」です。
天然100%無添加の美容オイルです。
- 無農薬(有機栽培)
- 天然100%無添加
- コールドプレス(低温圧搾)製法
と高品質のマカダミアナッツオイルです。
【化粧品】マカダミアナッツオイル1000ml付替用(パウチタイプ)(アマゾン)
食用オイルのおすすめは「エキストラバージンマカダミアナッツオイル」です。
オーストラリア産高品質のマカダミアナッツを100%使用して低温圧搾(コールドプレス)したナッツオイルです。
食用油ではありますが、肌に塗ることもできる高品質のオイルです。
Olivado(オリバード) マカダミアナッツオイル 250ml(アマゾン)
最近のマカダミアナッツオイルの人気から低温圧搾(コールドプレス)製法ではない安いオイルが出回っています。
本来オイルは原料に含まれている栄養成分を損なわないために低温で時間をかけてゆっくりと作るものです。
ですが、時間がかかるということは、大量生産ができないためサラダ油など一般に販売されているオイルは高温で加熱し、短時間で大量生産している商品が多いです。
そのような食用油は本来含まれているはずの成分が失われるだけでなく、高温で製造されたオイルはトランス脂肪酸が発生するのでおすすめできません。
単に食用油の名前だけでなく、どのような製法で作られているのかをしっかりとラベルを見てから購入するようにしましょう。
まとめ
マカダミアナッツオイルの原料のマカダミアナッツは7~10年に一度しか実をつけず、その種から抽出したオイルはとても貴重です。
健康油は味やニオイにクセがあるものが多いですが、マカダミアナッツオイルは甘さを感じることができるので食べやすいく、それでいて糖質はゼロなので女性を中心に人気が出ているオイルです。
ですがマカダミアナッツはおいしいだけで人気があるわけではなく、健康や美容に多くの効果や効能をもたらせてくれます。
オリーブオイルと同じオメガ9系オイルで、オレイン酸が半分以上占めています。
また、注目の成分はパルミトレイン酸で、他の食用油にはほとんど含まれていません。
パルミトレイン酸は血管を強くする働きがあり、高血圧や脳卒中の予防に効果があると期待されています。
さらに最近では糖尿病にも効果があるということが明らかになってきています。
さらにマカダミアナッツオイルはビューティーオイルとしても人気があります。
- オレイン酸
- パルミトレイン酸
- パルミチン酸
と美肌に効果がある成分が含まれていて、別名「ヴァニシングオイル(消えるオイル)」と言われているほど浸透力が高いオイルです。
マカダミアナッツオイルを食べて、そして肌にぬって健康的に美しくなりましょう。