賞味期限のことをついつい忘れてしまいがちな飲み物といえばビールではないでしょうか?缶や瓶に入っているビールは結構長持ちするイメージがあるかもしれません。
そのため期限を確認せずに放っておき、気が付いた時には1か月や3か月、半年、もしくは1年とかなり過ぎている場合も。ではビールの賞味期限が切れていた場合、どれくらいまでなら飲んでも大丈夫なのか気になりますね。
また期限が過ぎると味はどうなるのか?そして缶ビールと瓶ビールの賞味期限の違いや、早くマズくなるのは缶か瓶か、そして泡が立たなくておいしくないビールの活用法など、ビールの賞味期限に関する疑問に詳しくお答えします。
賞味期限切れのビールはいつまで飲める?
まず賞味期限の正しい意味はおわかりですか?
※わからない方は詳しくは賞味期限と消費期限の違い!期限がない食べ物や期限切れの食べ物はいつまで平気・・・で確認してください。
一般的な食品の賞味期限は簡単に説明すると「おいしく食べられる期間」です。そして消費期限は「安全に食べられる期間」なります。(基本は5日間以内の食べ物です)
ビールは賞味期限で表すので、「期限が切れたビールでも飲むことはできますが、おいしさの保証はないですよ。」という意味になります。
ビールがおいしくなくなるのはどういう状態?
では「ビールがおいしくなくなる」とはどういうことかというと、まず期限が過ぎていくにつれて
- だんだんと炭酸が抜けて泡立ちも悪くなる
- 気の抜けた炭酸のようになり、当然味も落ちる
- ビールの色も濁(にご)った感じになる
ではどれくらい賞味期限が切れても飲めるのでしょうか?基本的にビールの賞味期限は瓶でも缶でも9か月前後です。ですが賞味期限が切れたら、すぐにまずくなるのかというとそうではありません。
ビール以外でも賞味期限がついている食べ物は実際の期間(安全に食べられる期間)よりも余裕を持って少し短く設定します。
例えば実際に100日間までは安全に食べられるとしても、さらに安全性を確実にするために100日の7割である70日に設定したりします。食品メーカーによって基準が違いますが、私が以前勤めていた食品会社では実際の期間の7割で設定していましたし、多くのメーカーも7割で設定しています。
ビールの場合は賞味期限が9ヶ月ということは13ヶ月の約7割が9か月ということで、安全に飲めるのが13ヶ月(賞味期限切れ後4ヶ月)となります。では、それ以降は危険かというとそうではありません。
おそらく賞味期限の9か月を過ぎても飲めますし、安全な期間と思われる13ヶ月以上経っても「飲むことができるビール」はたくさんあるはずです。ただし、味の保証ができません。
そのため13ヶ月というのはビールがギリギリおいしく飲める期間で、期限が半年や1年でも保管状況が良ければ、それ以降でも飲める可能性は高いですが、あまりおすすめはしません。(自己責任でお願いします)
賞味期限が切れたビールがおいしく飲める期間は?缶と瓶との違い
その期間ですが、賞味期限が切れてから
- 缶ビールであれば6か月以内
- 瓶ビールであれば3か月以内
と缶ビールンの方が長持ちしますが、これくらいの期間であれば賞味期限内のビールとあまり味は変わりはありません。(保存状態や季節によっても多少変わります)
瓶ビールの方が缶ビールよりも硬くて長持ちし、おいしさも維持されていると思うかもしれません。ですが缶ビールの方がより多く炭酸ガスを充てんできるので瓶ビールより長持ちすると言われています。
もちろん賞味期限内でも製造日からより近いうちに飲んだ方がおいしいです。
期限が過ぎるにつれてどんどんマズくなってしまい、1年や2年過ぎると酸味が強くなり飲むことはおすすめできません。
味や泡立ちがそれ程気にならないという方はそのまま飲んでいただいて構いませんが、その場合は少しでもおいしく飲めるようにギンギンに冷やして飲むようにしましょう。
そして「飲むのはちょっと・・・。」という方はいくつかビールの活用法がありますので紹介します。
捨てるのはもったいない賞味期限切れのビール活用法
① そうじに使用する
ビールに含まれるアルコールや酵素などの成分が油や汚れを分解し、溶かして落としてくれます。キッチンや調理家電の油汚れ、フローリングの掃除にも最適です。
② 料理に使用する
肉にビールをつけておくだけで、肉にコクが生まれ、柔らかくなります。ビールに含まれるホップとアルコールが肉を柔らかくします。
ビーフシチューや煮込み料理などに使用するとコクや風味が増しますし、すき焼きの割り下で使用すると日本酒の代わりにもなります。さらに天ぷらの衣を作る時に水の代わりに使用すると、きめが細かくカラっと揚げることができます。
③ 植物にあげる
ビールの酸が菌類や害虫を殺してくれて、発酵した糖分が草の栄養になり、またリンやカリウムが豊富に含まれているので、肥料の代わりにもなります。
ただしその際はビールをかける量は少なくして直接葉にかけたりはしない方が良いです。葉にやる場合はかなり薄めてかけて、根にやる場合もまず水をかけてからビールを少量かけるようにしてください。
④ナメクジ駆除に使用する?
ナメクジというと「塩」をイメージする人が多いですが、ビールでも駆除ができます。それはナメクジがビールに含まれたビール酵母や麦芽の香りを好むためです。
ビールの入った容器を置いておくだけで、そのニオイにつられ集まってくるので簡単に駆除できます。
容器が浅いと逃げる可能性があるので
- 豆腐が入ったプラスチックの容器
- イチゴが入ったプラスチックの容器
- ジャムの瓶
- ペットボトルを深めにカットする
など深めの容器にビールを入れてナメクジをワナにかけましょう。
まとめ
賞味期限は「おいしく食べることができる期間」なので、賞味期限が過ぎても数か月くらいであれば普通に飲むことは可能です。
ただ期限が過ぎれば過ぎるほど泡立ちが悪くなるので、かなり味が落ちますし、1年過ぎると酸味が強く感じて、かなりマズく感じるかもしれません。
そのため賞味期限が切れたビールは
- 缶ビールであれば6か月以内
- 瓶ビールであれば3か月以内
には飲み切るようにしましょう。もちろん賞味期限内の早いうちに飲むのが一番おいしいです。
それ以上過ぎたビールは
- 掃除や料理に使う
- 植物にあげる
- ナメクジ駆除
など有効に使いましょう。飲めないからといって捨てないようにしてください。