タイガーナッツは数年前からテレビ番組でも紹介されて徐々に認知度が高くなっています。その栄養価の高さからスーパーフードの一つとして海外の有名モデルから日本のタレントさんも常食しているほどの人気があるのをご存知でしょうか?
今回はタイガーナッツの
- 特徴
- 注目の栄養成分
- 効果効能
- 食べ方
など詳しく紹介します。
タイガーナッツとは?ナッツ類でないって本当?
古代エジプトでも貴重な栄養食だったタイガーナッツは「ナッツ」という名前がついていますが、ナッツ(木の実)類ではありません。実は塊茎(かいけい)と呼ばれるジャガイモの仲間でカヤツリグサの茎が土の中でふくらんだものです。
つまり「タイガーナッツは野菜」になります。
タイガーナッツのアレルギーは?
ナッツの中にはアレルギーに気を付けないといけない種類もありますが、タイガーナッツはアレルギーの心配がないのでナッツアレルギーの人にもおすすめです。
そして栄養価が高いことから欧米で人気が高まり、日本でも認知度が高くなってきました。
以前テレビ番組で女優の菜々緒さんが「タイガーナッツはスゴイ栄養価があって、1日1個しか食べてはいけない」と紹介していました。実際は1日1個しかダメというわけではないですが、栄養価が高いのは本当です。
ではタイガーナッツにはどのような栄養成分が豊富に含まれているのでしょうか?
タイガーナッツの注目の栄養成分と効果や効能
タイガーナッツにはダイエットや健康、美容効果が期待されています。
タイガーナッツのダイエット効果
食物繊維によるダイエット効果
タイガーナッツにダイエット効果がある理由は「食物繊維が豊富」という点が挙げられます。100g中に30g以上の食物繊維が含まれていて、これは同じように食物繊維が豊富と言われているアーモンドの3倍以上あります。
食物繊維は血糖値の急上昇を抑えますが、これがダイエットと関係があります。
ブトウ糖などの糖類が多く含んでいる食べ物を食べると血糖値が急上昇しますが、その際にインスリンが出て血糖値を下げようとします。またインスリンは血中の糖分をエネルギーにしますが、利用して余った分は脂肪としてため込んでしまうため糖類の食べ過ぎは太りやすくなります。
ですが食物繊維を多く摂ることで血糖値の急上昇が抑えられるようになると、インスリンの分泌が抑えられて、脂肪をため込むこともなくなるためダイエットに効果があると言われています。
そして血糖値が緩やかに上昇するということは下降する際も緩やかなので、空腹感を感じにくくなる特徴があります。
難消化デンプン(レジスタントスターチ)によるダイエット効果
タイガーナッツには炭水化物である「難消化性デンプン(レジスタントスターチ)」を多く含まれています。
レジスタントスターチとは
- レジスタント(消化されにくい)
- スターチ(でんぷん)
という意味です。
「難消化性でんぷん」は食物繊維のような働きがあり小腸で消化されず大腸に届いて善玉菌を増やし腸内環境を整えます。さらに食物繊維と同様に血糖値の上昇を抑えたり腹もちが良く、脂肪をよく燃えるためダイエットに効果があると言われています。
また、ダイエット中はあまり食べなくなるため栄養不足になることがありますが、特に不足すると言われているのがミネラルです。
タイガーナッツには鉄分やカリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルが豊富のためダイエット期間中に食べることでミネラル不足を防ぐことができます。
特にカリウムにはむくみをとる効果もあるのでダイエット中の人にはうれしい効能です。
そしてビタミンB群も豊富ですが、ビタミンB群は糖質や脂質の分解、 代謝を助ける働きがありダイエット効果が期待されています。
実際に道端ジェシカさんは10年以上タイガーナッツを食べているそうですが、食前にそのまま食べるだけで、それ以外の食事の量は気にせず今の体型を10年以上保っているそうです。(もちろん適度に運動もやっているとインタビューで話をしていました)
ダイエット目的でタイガーナッツを食べる場合は食前がおすすめです。
タイガーナッツの健康・美容効果
ビタミンEの健康・美容効果
タイガーナッツには他の食べ物と比べて断トツに含まれているのがビタミンEです。実はビタミンEの含有量がトップクラスのアーモンドの2.5倍も多く含まれています。
ビタミンEの特徴の一つは毛細血管を広げて血液を流れやすくし、さらに血液自体の老化を予防して「サラサラな血液」を作ってくれます。
血液がサラサラになることで動脈硬化・糖尿病などの生活習慣病の予防になるだけでなく、血流が悪いと肌の老化も進むので美容にも良い影響を与えます。
そしてビタミンEは「若返りのビタミン」と言われますが、それは強力な抗酸化作用によるものです。
- シミ・しわなどの原因となる老化を防ぐ美肌効果
- 細胞や血管の老化を防ぐことで病気の予防となる健康効果
などが期待されていますが、それは老化や病気の原因となる悪玉の活性酸素が急増するのを抑制する働きがあるからです。
オレイン酸の健康・美容効果
タイガーナッツはナッツ類ではなく「野菜」と紹介しましたが、実はナッツ類と似ている点があり脂質が豊富な食べ物です。約半分が脂質ですが、その7割はオリーブオイルにも豊富に含まれている「オレイン酸」です。
オレイン酸は
- 血液をサラサラにする
- 悪玉(LDL)コレステロールを減少させる
- 動脈硬化・心筋梗塞を予防する
- 便秘解消
などの効果が期待されています。
またオレイン酸は美肌を作るにも重要な脂質で、皮脂腺から分泌する皮脂を構成する成分で、ヒトの肌の約40%を占めています。
食物繊維・難消化デンプンの健康・美容効果
タイガーナッツの食物繊維はほとんどが不溶性ですが、不溶性食物繊維には有害物質や老廃物を体の外に出す働きもあります。
この働きは健康に良いのはもちろんですが、老廃物を便と一緒に体の外に出すことによって美肌につながります。肌に吹き出物ができたりするのは老廃物が体内に留まっているためです。
また、通常のでんぷんは小腸で消化・吸収され大腸まで届きにくいのですが、食物繊維や難消化デンプンは大腸の奥まで送り届けられます。すると大腸のビフィズス菌などの善玉菌がこれを食べて全身の健康に影響する短鎖脂肪酸の産生を高めてくれます。
短鎖脂肪酸が増えると大腸内が弱酸性化して善玉菌の住みやすい環境となりますが、反対に悪玉菌がすみにくくなり、その結果大腸の発がん物質である有害な毒素の産生も減ります。
その他タイガーナッツに豊富に含まれているビタミンB群も美容効果があります。
このように
- ダイエット
- 健康
- 美容
と3つの効果が同時に期待できる食べ物がタイガーナッツです。
タイガーナッツの味や食べ方について
タイガーナッツは自然で濃厚な甘みで後味はスッキリしています。
噛み応えがあってそのままロースナックとして食べられますが、固くて食べにくいと感じる方は4時間程水につけてから食べると食べやすくなります。
タイガーナッツの「皮付き」と「皮なし」の違い
また市販のタイガーナッツは「皮付」きと「皮なし」のタイプがありますが、その違いは
①皮付きの方が食物繊維が豊富
「皮付き」はタイガーナッツ100gあたり食物繊維は約33gですが、「皮なし」は約22gと10g程度減ってしまいます。
②食感の違い
やはり「皮付き」のほうが固いです。食物繊維の量が若干減りますが、それを気にしなければ食べやすいのは「皮なし」なので、初めて食べる方には「皮なし」がおすすめです。
それでは次にタイガーナッツのおすすめの食べ方を紹介します。
①タイガーナッツミルクにして飲む
スペイン人から愛されている夏の定番の飲み物「オルチャータ」は日本では「タイガーナッツミルク」と呼ばれています。
タイガーナッツミルクの作り方
①50gのタイガーナッツを水に浸してひと晩おく
②水を切ったら、新たな水200mlに入れてなめらかになるまでミキサーにかける
③ガーゼで濾(こ)せば完成です
とっても簡単です。
そして絞りカスは糖類と小麦粉などと混ぜてオーブンで10分程焼くとクッキーができあがります!
(小麦粉なしでもおいしく食べられます)
植物性のミルクなので牛乳アレルギーの方や苦手な方でも安心して飲むことができます。
※タイガーナッツの粉末タイプですともっと簡単に作ることができます
またイチゴやキウイなどビタミンCが多い果物と一緒に食べるとタイガーナッツに含まれる鉄分の吸収力がアップしたり、ビタミンEの抗酸化作用がさらに高まるのでおすすめです。
②スムージーにして飲む
タイガーナッツにフルーツとハチミツを加えてミキサーで混ぜるとスムージーになります。
ビタミンCが多い果物を一緒に入れましょう。
粉末のタイガーナッツは用途が色々!
粉末タイプはクッキーやケーキの材料にしたり小麦粉の代わりとしても使用できます。
またヨーグルトに混ぜてもとても相性が良いですしサラダのトッピングとしてもおすすめです。
タイガーナッツ1日の摂取量
栄養価の高いタイガーナッツは先程菜々緒さんが「1日1粒」と紹介しましたが、それだと少ないです。(もちろん菜々緒さんは他の食べ物やサプリで栄養を補っているので、1粒で良いと思いますが)
ではどれくらいが理想かというと
- ビタミンEが目的で食べる場合は1日8粒程度
- 食物繊維が目的の場合は女性なら6~8粒、男性ならば9~10粒
これを目安に食べてください。
現在の日本人は食物繊維が不足している人が多いので男性の場合は10粒程度を食べるのがおすすめです。
まとめ
タイガーナッツは
- 食物繊維
- 難消化デンプン(レジスタントスターチ)
- オレイン酸
- ミネラル(カリウムやマグネシウムなど)
- ビタミンB群
などが豊富に含まれていてダイエットや美容、健康に効果が期待されています。
ナッツという言葉が含まれていますが、ナッツ類ではなく野菜でナッツアレルギーの心配がなく、おすすめの食べ方であるタイガーナッツミルクも乳が含まれていないので、乳アレルギーもありません。
少量でも栄養価が高いので1日8~10粒程度を食べるようにしましょう。
まだまだ認知度が低いタイガーナッツですがぜひ一度食べてみて、効果を実感できたらお友達に教えてあげてください。