夏だけでなく、今は冬でも温かい部屋でアイスを食べる人が増えています。

一見牛乳たっぷりで健康にも良さそうに見えるアイスですが、特にラクトアイスは注意が必要です。

ですが、そもそも「ラクトアイスって何?」という方も多いかもしれませんね。

今回は

  • アイスクリームの種類と特徴
  • ラクトアイスをおすすめしない理由

などアイスについて詳しく紹介します。

意外と知らないアイスクリームの種類と特徴

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コンビニやスーパーで売られているアイスには大きくわけると

  • アイスクリーム類
  • 氷菓

この2種類に分けられます。

氷菓は氷タイプのアイスで、有名なのは「ガリガリ君」です。

そしてアイスクリーム類はさらに細かく分けると3つのタイプがあります。

アイスクリーム類 乳固形分 乳脂肪分
アイスクリーム 15%以上 8.0%以上
アイスミルク 10%以上 3.0%以上
ラクトアイス 3%以上 なし

乳固形分乳脂肪分が多いほど、口あたりの良さや滑らかさが加わり、コクやミルクの風味が増すのでおいしいです。

このように種類によって乳固形分乳脂肪分に明らかに差があります。

乳固形分と乳脂肪分

乳固形分とは乳製品の中の水分以外の部分のことを言います。

一方、乳脂肪分は「乳固形分に含まれる脂肪分」のことで、バタークリームになる成分です。

また、乳脂肪分以外乳固形分は「無脂乳固形分」といって「脱脂粉乳」などがこれにあたります。

つまり

  • アイスクリーム乳固形分乳脂肪分がたっぷり含まれていて、ミルクのコクや風味が一番感じることができる
  • ラクトアイスは乳固形分も少なく、乳脂肪分もほとんど含まれていないので、ミルク感はほとんどない
  • アイスミルクアイスクリームとラクトアイスの中間のもの

となります。

ちなみに「プレミアムアイスクリーム」というものあります。

これはアイスクリームより更に乳固形分や乳脂肪分を多く含んだものですが成分の法的な規格は特に定められてはいません。

プレミアムアイスクリームは空気の含量が低くミルク感が濃厚で、アイスクリームよりさらに高級感なアイスクリームです。

アイスクリーム類の代表的な商品

では一般的に売られているアイスクリーム類で代表的なものを紹介します。

アイスクリーム

代表的なものはハーゲンダッツです。

ミルクの味が濃厚で本当においしいですよね。

最近ではコンビニでゴディバの商品も見かけますが、これもアイスクリームです。

安いものでは森永のMOW(モウ)もバニラ味はアイスクリームになります。

※MOWの他の味はアイスミルクです。

アイスミルク


こちらはいろいろありますが、代表的なものは

  • チョコモナカジャンボ
  • 雪見だいふく
  • ジャイアントコーン

などです。

ラクトアイス

ラクトアイスの有名な商品はCMでもおなじみの

  • スーパーカップ

などです。

このようにお店でよく見かけるアイスでも全く特徴が違いますね。

買おうとしているアイスがどの種類なのかは商品のパッケージの表か裏面を見ると「ラクトアイス」とか「アイスクリーム」などと表示されているので簡単にわかります。

アイスの乳脂肪は健康に良いの?

やはり乳脂肪分がたっぷりでおいしいハーゲンダッツは金額が高いですし、乳脂肪分がほとんど含まれていないラクトアイススーパーなどでも特別価格で安く販売されていたりします。

ですが、

乳脂肪分が多いアイスクリームよりも、少ないラクトアイスの方が健康に良いのでは?

と思いませんか?

乳の脂肪のということですから、健康にあまり良くないイメージがある人もいるかもしれません。

乳脂肪油脂の一種であり、牛乳に含まれている脂肪分のことです。

ただ脂肪というと太るイメージがありますが、乳脂肪は食用油脂の中でも最も消化吸収が良く効率的にエネルギ―に変えることができます。

もちろん摂りすぎは注意が必要ですが、乳脂肪はおすすめしたい油脂のひとつです。

ではラクトアイスには脂肪分は含まれていないのでしょうか?

実は乳脂肪はほとんど含まれていませんが、代わりに別の脂肪分が含まれているのです。

ラクトアイスの危険性!おすすめできない理由は?

下記は「ある人気のラクトアイス バニラ味」の原材料表示です。

<原材料>砂糖、植物油脂、乳製品、果糖、卵黄、乳等を主要原料とする食品、デキストリン、食塩、香料、乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、着色料(アナトー、カラメル)

そして次は「ハーゲンダッツバニラの原材料表示です。

クリーム、脱脂濃縮乳、砂糖、卵黄/バニラ香料

これを比較すると全然違いますね。

原材料表示は含まれている量が多い順から表示することが決まっています。

まず一番初めにこのラクトアイスにツッコミたいのが「バニラ味なのに、原料にバニラが入っていません(笑)」

おそらく香料がバニラなのだと思いますが、本来はバニラが入っているから「バニラアイス」と言います。

ハーゲンダッツバニラバニラではなく、バニラ香料なので微妙ではありますが。

本来であれば白いアイスの中に黒い小さな粒(バニラ)が入っているのが本物のバニラアイスです。

と話がそれましたが、

このラクトアイスの中で一番多いのが「砂糖」です。

これを見ただけでも体に悪そうですが、2番目に多く含まれているのが「植物油脂」です。

ラクトアイスは砂糖と油のかたまり?

一見、「植物」という言葉を見ると「健康に良さそう!」と思うかもしれませんが、実は「サラダ油」のことなのです。

サラダ油の危険性に関しては下記の記事で詳しく書いてあるので参照してください。

サラダ油の危険はウソ、本当?トランス脂肪酸、遺伝子組み換えの問題と正しい選び方について

サラダ油は健康に悪い油なのをご存知ですか?

  • 原料を無駄なく使用するために危険と言われる溶剤を使用
  • トランス脂肪酸や有害な物質が製造過程で発生する
  • 原料がほぼ100%で遺伝子組み換え
  • オメガ6脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取

といった問題がありますが、実はラクトアイスにはトランス脂肪酸が含まれていません。

ラクトアイスにはトランス脂肪酸が含まれていない?

農林水産省の平成26・27年度調査結果では「ラクトアイスにはトランス脂肪酸が含まれていない」というデータが出ています。

平成17・18年の調査ではラクトアイスにもトランス脂肪酸が含まれていたのですが、再調査によりトランス脂肪酸ゼロという結果が出ています。

ですが実はトランス脂肪酸はもともとアイスミルクやアイスクリームの方が多いです。

その理由は「牛乳に天然のトランス脂肪酸」が含まれているからです。

アメリカなど諸外国で規制しているトランス脂肪酸は植物性食用油の生成過程(水素添加)や加熱で生ずる人工的なトランス脂肪酸です。

天然のトランス脂肪酸には規制がありません。

そのためラクトアイスにはトランス脂肪酸が含まれているから危険というのは当てはまりません。

今回の調査でトランス脂肪酸がゼロになったのはメーカー側の努力であれば素晴らしいと思います。

ですが、植物油脂サラダ油ではなく、パーム油を使用している可能性が高いです。

パーム油はスーパーなどでは販売されていない食用油なのでサラダ油よりも馴染みがないのですが、菜種油大豆油といったサラダ油に挟まれて消費量が第2位なのです。

日本の植物油消費量ランキング

  • 1位菜種油(サラダ油):42%
  • 2位パーム油:24%
  • 3位:大豆油(サラダ油):16%

とこのようにサラダ油だけでなくパーム油植物油脂と名前を変えて多くの加工食品に含まれています。

実はパーム油は大手食品会社の「明治」がパーム油を使った新ブレンド油脂によってトランス脂肪酸の低減に成功しています。

トランス脂肪酸がほとんどないのであればパーム油は健康に良い」と思うかもしれません。

ですが、パーム油は以前は石けんや洗剤、化粧品など製品の原料として使われていたものです。

つまり、「昔は食べ物に使用するには不適の油」とされていたのですが、「近年の技術力向上により食用品としても使われること」になりました。

このような食用油が健康に良いのでしょうか?

これについては詳しく書くと長くなるので、ビジネスジャーナルのパーム油の危険性、米国が警鐘…食品業界、トランス脂肪酸低減の代替品に使用をご覧ください。

農林水産省の調査のデータだけではトランス脂肪酸天然人工的なものなのか判断できません。

次回の調査でこの点をはっきりしてい欲しいものです。

トランス脂肪酸が含まれているという点ではラクトアイスは良いのかもしれませんが、サラダ油の代わりに使用している油(おそらくパーム油)が本当に健康に良いのか疑わしいです。

ラクトアイスの白い色は牛乳?

このラクトアイスの原材料の含有量1位が砂糖で、2位が植物油脂(サラダ油かパーム油)です。

ですが、

ラクトアイスを食べても全然油を食べているとは思わないし、色を見ても白いから、あの色は脱脂粉乳なのでは?」と思いませんか?

ただ、残念ながら、

ラクトアイスのあの白い色は乳ではなく」なのです。

「えっー?」と驚かれる人もいるかもしれませんんが、

同じようにミルクでなはなく、油でミルク風に見せているものがあります。

ラクトアイスと同じ油のかたまりの食べ物は?

それは「コーヒーフレッシュ」です。

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カフェやファーストフードなどでも「ミルクはお付けしますか?」と言われるので、てっきりミルクなのかと思いますが、コーヒーフレッシュの原材料は多い順から

  • 植物油脂
  • 乳化剤
  • 増粘多糖類
  • PH調整剤
  • 着色料
  • カラメル色素
  • 香料

となっているように一番多いのが油なので、乳製品は一切使用していません。

ではどうやって作られるのかというと

まず植物油を混ぜます。

ただ「水と油」というようにこの2つは普通では混ざらないので乳化剤を使用します。

乳化剤とは界面活性剤のことです。

乳化剤を水と油の中に混ぜることで、あっという間に水と油が一緒になってミルクっぽい白い色になります。

全然健康的な食べ物に感じませんね・・・。

関連記事:コーヒーフレッシュの成分が体に悪いって本当!カロリーやトランス脂肪酸の危険性について

そして、コーヒーフレッシュの原料に砂糖など加えたのがラクトアイス」です。

現にコーヒーフレッシュの原材料はPH調整剤以外は先ほど紹介したラクトアイスの原材料に全て含まれています。

細かい部分を含めると添加物も「あまり入れて欲しくないなあ。」という種類のものも入っています。

このようにラクトアイスの見た目はアイスクリームと変わらないのですが、その実態は「砂糖と油のかたまり」と思って良いでしょう。

油といっても最近健康油として注目されている亜麻仁油やえごま油、エキストラバージンオリーブオイルなどが使用されているわけではありません。

サラダ油やパーム油など低品質の油が使用されています。

ではなぜラクトアイスような商品を販売するのでしょうか?

それは乳製品よりも植物油脂の方が安く手に入り、大量生産することによって価格を安くすることができるからです。

安く売ってCMで有名芸能人が「おいしい!」と言えば人気が出ます。

そして消費者もアイスクリーム(実際はラクトアイスですが)を安く購入できるから売れるわけです。

また、価格はアイスクリームよりもラクトアイスの方が半分以下の価格で購入できますが、内容量は1.5倍くらいある商品が多いです。

それだけラクトアイスは安く作ることができるわけです。

大手メーカーはラクトアイスだけでなくアイスミルクアイスクリームも製造しているので、本来であれば、その違いを明確にしてほしいものです。

ただラクトアイスアイスクリームのような見た目や風味にする技術があるというのはさすがですね。

まとめ

アイスクリーム類には

  • アイスクリーム
  • アイスミルク
  • ラクトアイス

この3種類があります。

その違いは乳固形分乳脂肪分の含有量の違いです。

この量が多いか少ないかで金額も決まります。

アイスクリームには乳脂肪分がたっぷり含まれていて、ラクトアイスにはほとんど含まれていません。

その乳脂肪は食用油脂の中でも最も消化吸収が良く効率的にエネルギ―に変えることができる良い脂質です。

一方ラクトアイス乳脂肪の代わりに植物油脂を使用しています。

植物油脂にも健康に良いものもありますが、低価格で販売しているラクトアイスには安いサラダ油やパーム油を使用していますし、その使用量もかなり多いです。

同じ冷凍ケースに入っているラクトアイスは見た目も味もアイスクリームと変わらないように感じますが、

  • アイスクリームはミルクがたっぷり含まれている食べ物
  • ラクトアイスは砂糖・油・添加物でアイスクリーム風にした食べ物

と全く違う食べ物です。

またトランス脂肪酸に関してはラクトアイスには含まれていなく、アイスクリームには含まれています。

となるとラクトアイスの方が健康的だと思うかもしれませんが、そうではありません。

アイスクリームトランス脂肪酸はもともと牛乳に含まれている天然のトランス脂肪酸です。

一方、ラクトアイスは品質の低いパーム油を使ってトランス脂肪酸を発生させないようにしています。

パーム油が健康的な油であれば問題ありませんが、あまりおすすめできない食用油です。

さらにラクトアイスは安いだけでなく内容量が多いため、砂糖や油、食品添加物をアイスクリームよりも大量に摂取してしまいます。

ラクトアイス1個を食べると1日に必要な脂質の約6割に匹敵します。(商品や内容量によって多少前後します)

ラクトアイスを子どもに食べさせる場合は1個の半分とか3分の1をお皿に移して少しずつ食べさてください。

これからアイスを食べる時は種類を確認してから食べるようにしましょう。