数年前から徐々にコンブチャが人気出てきていますね。「コンブ」という名前が付いていますが「昆布茶」とは全く違う飲み物で、以前日本では「紅茶キノコ」と呼ばれ大ブレークしました。
その後人気がなくなり、だんだんと忘れられていったのですが、約40年ぶりに「コンブチャ」と名前を変えてアメリカから逆輸入されました。アメリカでは多くの有名人がごぞってコンブチャを飲んでいるのが話題となり人気となっています。
なぜこれほど人気があるのか、その注目の栄養成分や効果効能を中心に紹介します。
コンブチャとは?その特徴について
コンブチャは先程も紹介したように日本では「紅茶キノコ」という名前で健康や美容に効果があると広まり、大ブレークした商品です。「紅茶キノコ」という名前から「キノコに紅茶を注いで飲む」というイメージを持つかもしれませんが、キノコは全く関係ありません。
紅茶に砂糖や酢酸菌、酵母類などの微生物できた「キノコのように見えるゲル状の塊」を2週間程度漬け込んで、それを培養した液体のことをいいます。
「うーん。なんともいえない微妙な感じがしますね~。」実は「 菌」という漢字 の 訓読みは「 きのこ」 と 読むのをご存知でしょうか?つまり、「 コンブチャ = 紅茶 キノコ 」を直訳 する と「 紅茶 に 含ま れた 菌」 という意味になります。
菌というと悪いイメージがありますが、ヨーグルトの乳酸菌などと一緒で体に良い菌であり、今流行りの発酵食品のひとつです。1975年頃には紅茶キノコに関する本が出版されたり、テレビや雑誌で取り上げられて大ブームになり、多くの家庭で紅茶キノコを常備していました。
ですが、その後紅茶キノコを培養する際に雑菌が繁殖する可能性を指摘され、「紅茶キノコは危険だ!」と広まり、ブームはあっという間に去ってしまい、すっかり忘れられてしまいました。
紅茶キノコを増やすためには種菌が必要なのですが、何度も使用すると悪い菌がついてしまうというのは、カスピ海ヨーグルトと一緒ですね。カスピ海ヨーグルトも一時大流行しましたが、雑菌の問題などで危険性が指摘されるとブームがあっという間に去りました。
そして最近また再評価されて再ブレークしています。紅茶キノコも日本で再ブレークしてますが、それはアメリカからコンブチャとして名前を変えてのブレークです。
現在もアメリカでは健康食品で一番売れているのが「Combucha(コンブチャ)」と言われていますが、なぜ人気が広まったかというと
- ジェニファー・ロペス
- クリスティーナ・アギレラ
- マドンナ
- ハル・ベリー
- ケイティ・ペリー
- ミランダ・カー
などの有名なスターがこぞって美容や健康、ダイエットのためにコンブチャを飲んでいると紹介されアメリカで大ブレークし、それが日本にも伝わったからです。
ではこのコンブチャにはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか?
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コンブチャに含まれている注目の栄養成分は?
酢酸菌
酢酸菌はお酒の主成分でアルコールの一種であるエタノールを酸化して酢酸を作り出す微生物です。酢酸菌を使った発酵食品の代表といえば「お酢」ですね。
お酢は健康や美容、ダイエットに効果があるという研究結果が出て、リンゴ酢や黒酢など人気が上がってきていますが、コンブチャにも同じような効果が期待されています。
ビフィズス菌・乳酸菌
人の体の中に含まれている善玉菌の最大勢力はビフィズス菌です。特に赤ちゃんの時の善玉菌の99.9%はビフィズス菌ですが、60歳になると1%まで減ってしまいます。
最近は「腸活」という言葉が流行っていますが、腸内環境を整えるにはビフィズス菌を積極的に摂ることが必要です。一方で乳酸菌ももちろん「腸活」に必要な成分です。
ただ「ヨーグルトをたくさん食べても全く効果が感じられない。」という場合は動物性乳酸菌ばかり摂っている可能性があります。ヨーグルトやチーズは牛の乳を発酵してできる動物性乳酸菌ですが、コンブチャは紅茶を発酵してできる植物性乳酸菌です。
動物性乳酸菌と植物性乳酸菌の違いは?
動物性乳酸菌の特徴は他の細菌とは共存せず、単独で生きる乳酸菌なので胆汁や胃酸などに弱く、ほとんどが腸まで届かず分解されてしまいます。
植物性乳酸菌の特徴は他の細菌と共存することにより胆汁や胃酸などの影響を受けにくいため、小腸だけでなく大腸まで届きやすくなります。
大腸まで届くことで腸内環境が改善されて体に良い効果が得られるわけです。
もちろん動物性乳酸菌が効果がないということではありません。腸に届かずに途中で死滅したとしても食物繊維のような働きがあることがわかっています。
ですが「乳酸菌を摂らないといけない」いうことで今まで動物性乳酸菌のヨーグルトやナチュラルチーズばかり食べていた人はコンブチャやぬか漬け、みそなど植物性乳酸菌も意識して摂るようにしましょう。
酵素
私たちの身体は、日々体内でおこる化学反応によって活動しています。
- 食べ物の消化や吸収
- 筋肉を動かす
- 思考を巡らせる
- 新陳代謝を行う
- 老廃物や毒素を排出する
これらすべてが化学反応によるもので、この際に利用されるのが酵素です。ただし酵素も年をとるにつれて減ってきてしまい、健康や美容に悪影響を及ぼすだけでなく、やせにくい体になってしまうので積極的に摂る必要があります。
酵母
酵母は糖分(糖質)を吸収しアルコールと炭酸ガスに分解させる「発酵」という能力を生かし、酒や味噌・しょうゆ・パンなどの発酵食品を作るのに利用されています。
最近はご飯やパン、パスタなど糖質の多い食べ物を食べ過ぎる傾向にあります。ですが酵母の糖質を分解する働きが肥満の予防やダイエット効果も期待できるのはうれしいですね。
その他にも酵母は
- 便秘改善
- アレルギー症状が改善
- 免疫力がアップする
などの効果が期待されています。
おいしいのでついつい食べてしまいますが、その場合は糖質を吸収・分解してくれるコンブチャなど酵母を多く含む食べ物積極的に摂るようにしましょう。
また体内に届いた酵母は、そのまま酵素を作り続けてくれて、さらにビタミンB群やビタミンD、ミネラル、アミノ酸やβグルカンなどの多くの栄養素も含んでいます。
グルクロン酸
単糖類のグルコースが酸化されて生じる酸です。体内の毒素と結合して水溶性にして体外に出す働きがあります。(解毒作用)また胆石を溶解する働きもあると言われています。
ポリフェノール
ポリフェノールは何百種類とありますが、コンブチャに含まれるポリフェノールは紅茶ポリフェノールによるものです。ポリフェノールといえば強力な抗酸化作用ですね。
体内の活性酸素が一定以上に増加すると老化が加速してシミやしわなどが増える(肌の老化)、病気にかかりやすくなる(細胞や血管などの老化)などの悪影響が懸念されます。
お茶のポリフェノールといえば緑茶に多く含まれているカテキンが有名ですが、活性酸素の酸化防止能力(活性酸素による老化を防止)に関しては紅茶ポリフェノールの方がカテキンよりも強いという論文もあるほどです。
これらの栄養成分の他にもビタミンCやビタミンB群、ミネラルなどコンブチャには美容・健康・ダイエット効果が期待できる多くの成分が含まれています。
最近販売されているコンブチャには紅茶が含まれていない商品もありますが、その代わり、果物などのポリフェノールが含まれている商品が多いです。
コンブチャに期待されている効果や効能に関して
美肌効果
コンブチャには美肌効果が期待される栄養成分がたくさん含まれていますが、なんといってもポリフェノールの抗酸化作用です。
年をとるにつれてシミやしわ、そばかすなど肌の老化が現れてきますが、これは先程も紹介したように活性酸素が一定以上に増えすぎることによるものです。
それを強力な抗酸化作用をもつ紅茶ポリフェノールが活性酸素の増加を防ぐことで老化防止につながり、シミやしわなどの増加を防いでくれます。
また肌組織のコラーゲンは糖と結びつく(糖化)と性質が変わり老化を促進しますが、紅茶ポリフェノールはこの「糖化」を抑制する(老化を抑える)と言われています。
またビタミンCにも抗酸化作用がありますが、それだけではありません。ビタミンCの働きで重要なのがタンパク質からコラーゲンを合成することです。
コラーゲンは細胞間の結合組織として血管や皮膚、骨、筋肉などを丈夫します。
ビタミンCがコラーゲンを合成してしっかりと結合することで肌にハリやツヤが生まれ、シミのもとであるメラニン色素の合成も抑える働きがあります。
その他にも美肌効果が期待できるビタミンB群など多くの美容成分がコンブチャには含まれています。
ダイエット効果
コンブチャが人気があるのは「美しくなれる」だけでなく「ダイエット効果」も期待できるからです。
これは
- 酢酸による内臓脂肪減少・中性脂肪の吸収を抑制する効果
- 酵母による糖質を分解する効果
- 酵素による新陳代謝
- 紅茶ポリフェノールの内臓脂肪減少効果
などダイエットする人にうれしい成分がたくさん含まれています。これにより「キレイにやせること」ができるわけです。
腸内環境を改善して免疫力をアップ
コンブチャに含まれるビフィズス菌や植物性乳酸菌を摂ることで腸内フローラの善玉菌が優勢になり免疫力がアップします。
腸内環境が改善し免疫力がアップすると
- カゼやインフルエンザ、胃腸炎などの感染症にかかりにくくなる
- 大腸菌やO-157などの細菌に対する抵抗力が高まる
- 花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギー疾患の症状緩和や予防に役立つ
- 便秘改善
- ウツの改善
といった効果が期待されています。
便秘改善の効果
便秘に良いのはビフィズス菌や乳酸菌だけではありません。酢酸や体内に入って変化したクエン酸は、腸内の有害な細菌を減らし腸内環境を整えてくれます。
これにより腸のぜん動運動が活発になって、便通がよくなります。
これらの効果や効能以外にも日本紅茶キノコ協会会長の著書「Kombucha Recipes Book 頑張り女子をケアする究極の発酵飲料「紅茶キノコ」レッスン」では
- 消化吸収の促進
- デトックス(グルクロン酸)
- 慢性疲労の改善(ビタミンB1、酢酸)
- ガン予防
- 肝臓病の予防
- 冷えの改善(酢酸)
- アトピー性皮膚炎の緩和
- 目の粘膜の保護⇒眼精疲労の改善
- 髪質の改善
- ホルモンバランスの調整
- コレステロールを下げる
- 血圧を下げる
- 頭痛や偏頭痛の予防
- 皮膚 や 粘膜 の 健康 維持( コラーゲン 形成)
- 体内 pH バランス の 調整
- 虫歯 予防
- 不眠症 の 改善
- ホルモン バランス の 調整
- 抗 インフルエンザ 作用
- 抗菌 作用
- 口臭 予防( 脱臭 作用)
- 消化 吸収 機能 の 改善
といったうれしい効果が期待されています。これだけ効果が期待されると飲みたくなってしまいますね。
もちろん、コンブチャは薬ではありませんので、即効性はありません。継続して摂取することで効果が期待できる飲み物です。
おすすめのコンブチャに関しては下記の記事をご覧ください。
コンブチャのおすすめ商品と正しい選び方やファスティングダイエット法
まとめ
日本には2015年ごろからアメリカで流行っていると言われ紹介されたコンブチャですが、その後人気が衰えることなくアメリカではまだ多くの人が飲んでいるようですし、日本でもどんどん認知されてきていますね。
アメリカで流行っている理由は有名人が紹介したという理由もありますが、コーラなどの炭酸飲料が「身体に悪い」というイメージが付いて売上が落ち、逆にコンブチャなどの健康飲料の売上が伸びてきているという背景があります。
酵素やビフィズス菌など年を取るにつれてだんだんと減ってしまう成分がたくさん含まれているので、幅広い世代に飲んでほしい健康ドリンクです。
ぜひコンブチャを飲んで美しく健康的にダイエットしてみませんか?
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