ハチミツ

はちみつは健康維持や美容効果などさまざまな効果が期待されますが、どのような種類でも同じように効果があると思っていませんか?

最近はスーパーなどでもかなり質の悪いはちみつはほとんど販売されなくなりました。

ですが、「純粋はちみつ」という、いかにも本物っぽい名前でも本物のはちみつとは言えない商品もあります。

今回は

  • はちみつの種類と特徴
  • 純粋はちみつ=良いはちみつではない理由
  • 本物のはちみつの見分け方と確認方法
  • 生はちみつとは?その特徴について

などはちみつの種類や見分け方について詳しく紹介します。

この記事を読んではちみつ事情に詳しくなってください。

はちみつの3つの種類と特徴

はちみつはミツバチが集めてくる花の種類によって色や味が違いますが、加工処理によっても大きく3つのタイプに分けられます。

  1. 純粋はちみつ
    加熱などの一切の加工処理をしない天然のはちみつ
    スーパーで一番多く売られている
  2. 加糖はちみつ
    はちみつに水あめやブドウ糖、ショ糖などを加えたもの
  3. 精製はちみつ
    加熱や減圧窯などではちみつを脱色や脱臭などをして作られたもの

このうち加糖はちみつ精製はちみつは、もはや「はちみつ」とは呼べないものではあるのですが、昔と比べると大手のスーパーなどでもあまりみかけなくなりました。

サイトなどでも「偽物のはちみつである、加糖はちみつや精製はちみつには注意してください!」と書いてあるのを見かけることもありますが、そもそも今はお店ではほとんど扱っていません。

私の家の近くにあるスーパーの小田急OXでは純粋はちみつしか扱っていませんでしたし、食品売り場がかなり大きい近くのイオンでも置いていませんでした。

ただし、まだ一部のスーパーでは取り扱いがあるかもしれないので、そんな時ははちみつのパッケージの裏を見て、名称に「加糖はちみつ」または、「精製はちみつ」と書いていないか確認してください。

純粋はちみつの名称はただの「はちみつ」と表記されています。

となると、ほとんどの商品が純粋はちみつなので一見、スーパーの棚には良い商品ばかりが並ぶようになったと思うかもしれません。

ですが純粋はちみつは基準があいまいで、品質が悪い商品も販売されています。

では本物の純粋はちみつを見分けるにはどうしたらよいのでしょうか?

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純粋はちみつの基準と本物の見分け方

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はちみつ」はミツバチが集めてきた蜜を、巣の中でミツバチが自らの体内や羽を使って水分を飛ばし、完熟状態(糖度約78度)にします。

完熟状態になったら、フタがされて巣房に貯えられます。

巣房とは、ハチの巣の内部に作られる幼虫の成育や蜜の貯蔵などのための小部屋

ハチが時間をかけて水分を飛ばすことで糖度が増し、栄養成分を損なうことなくおいしいはちみつができます。

これが本来のはちみつです。

ですがはちみつ公正取引委員会の平成28年9月23日に施行された

はちみつ類の表示に関する公正競争規約」によると、

はちみつ」とは、みつばちが植物の花みつを採集し、巣房に貯え熟成した天然の甘味物質であって~

「これはOK!」

純粋」又は「Pure」の文言は、精製はちみつを使用したもの又は添加物を含むものに表示してはならない。

「ふむふむ。純粋はちみつには精製はちみつを使用したり、添加物を含んではいけないんだね。その通り」と納得ですが、「ひとつ重要な表記が抜けています‼

それは「加熱処理」のことです。

先ほども紹介したように、本来ハチが自ら蜜の水分を飛ばして糖度を高めておいしいはちみつを作るので、人工的に加熱処理をして水を飛ばす必要はありません。

ですが、それだと時間がかかってしまい、大量生産することができなくなってしまいます。

そこで高温で加熱をすることで素早く水分を飛ばし糖度を高めるのです。

加熱の何が問題なのかというと、はちみつは35℃あたりから栄養成分が破壊され、60℃を超えるとほぼ壊滅してしまいます。

そのため、いくら品質の良いはちみつであったとしても60℃以上の高温で加熱処理をすると本来の栄養素がほとんど残らないだけでなく、香りも飛んでしまいます。

加熱をすることで早く糖度を高めることができ、やわらかくなるので、商品のパッケージに充填(じゅうてん)しやすくなり、製造時間も短くなることで大量に生産することができます。

もちろんはちみつが固まりやすい食べ物なので、冬場に35℃以下の加熱をして充填するというのは問題ありません。

ですが現在は多くが高温で加熱処理をしている業者が多く

  • 従来の正しい製法で作った本物のはちみつ
  • 高温加熱処理をして栄養価が損なったはちみつ

どちらも「純粋はちみつ」とパッケージに表記して良いことになります。

実際にスーパーに置いてある純粋はちみつの多くは高温加熱処理したものです。

ではどうやって本物のはちみつを見分けるのでしょうか?

純粋はちみつの正しい選び方と本物を見分ける方法は?

純粋はちみつでも、

「本当に真面目にやっている業者は””や”完熟”といった表記をすれば区別できるのでは?」

と思うかもしれません。

ですが先ほども紹介した「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」によると

純粋等、はちみつに「純粋」、「天然」、「」、「完熟」、「ピュア」、「ナチュラル」、「Pure」、「Natural」その他これらと類似の意味内容を表す文言を表示しようとする場合には「純粋」又は「Pure」という文言に統一して行わなければならない。

と表示されています。

つまり一切加熱をしていないからといってパッケージに「生はちみつ」と表記をしてはいけないということです。

これでははちみつ公正取引協議会に加盟している養蜂業者のほとんどが高温での加熱加工処理をしているため、それを救済するに基準をあいまいにしているのかと疑いたくなります。

このはちみつ公正取引委員会は業界内の団体で加入義務もなく、お金を支払えば加入でき、検査もゆるいのであまり信頼ができません。

とはいえ、スーパーで売られているはちみつの多くが公正取引委員会のマークがついています。

このようにパッケージを見ただけでは本物かどうか区別することができません。

純粋ハチミツの本物の見つけ方

①色・透明度

本物の純粋ハチミツは花粉などが入っていたり酵素が発酵し続けているので容器の向こう側がはっきりと見えません。

ただし種類によっては本物のはちみつでも透明度が高いものもありますし、逆にわざと透明度を低くするために色を加えたりしている業者もあります。

また同じ花の蜜から作られたはちみつなのに色がハッキリと違う場合、こげ茶色のような濃い色の方は高温で加熱して焦げている場合があります。

※マヌカハニーやハニーデューはもともとこげ茶色に近いので当てはまりません。

透明度が低いのは本物の純粋はちみつの可能性が高い」というくらいに覚えておきましょう。

②価格

スーパーで見比べているときに、同じ花の種類で産地も一緒なのに、価格がかなり安いものは本物であるとはいえません。

価格が安いのにはそれなりの理由があります。

ただし中国産はちみつの場合は価格が低くなる傾向があるので、従来の製法で作ったはちみつでも偽物っぽく感じる可能性があります。

➂泡立ち

熟成していないはちみつは水分が多いので発酵し泡立つのですが泡立ちが目立つ場合は粗悪な蜂蜜の可能性が高いです。

ミツバチによって水分が飛ばされた糖度の高い蜂蜜は発酵などせず、泡立ちません。

持ち運んだ時に、表面に少し泡が浮く場合は問題ありませんが、液体の中の部分まで泡が立つものは避けた方が良いです。

スーパーで購入する場合はこの3つくらいしか判断できません。

では次にすでに購入したはちみつが本物かどうか確認してみましょう。

④香り

これはスーパーではわかりませんね。

フタを開けてニオイをかいでみると花の種類や収穫した場所、収穫時期によってもニオイが変わります。

一方で高温加熱処理したはちみつは花の香がしませんし、もし焦げ臭いニオイがしたら本物ではありません。

⑤結晶化

本物のはちみつは温度を下げると白く結晶化して固くなる傾向があります。

ただしスーパーなどでは温度管理がしっかりしているので結晶化しているハチミツはなかなか見かけることが難しいかもしれません。

固まりやすい種類は室温が14~15℃程度で、結晶化がはじまります。

また底の方から固まり始めるという特徴があります。

ただし、アカシアのハチミツや果糖が多いハチミツは本物の純粋ハチミツでも結晶しにくい種類なので購入した純粋ハチミツが結晶化しないからといって偽物とは思わないでください。

また有機はちみつ(オーガニックはちみつ)という表示も最近見かけることが増えてきました。

ですが日本の有機JASでははちみつへの有機認証は行っておらず、有機認証の対象外となっています。

ただし海外のオーガニック認証の商品はあり、アメリカやヨーロッパなどの先進国の認証を受けたものは本物なので外国産はこのような商品を購入することをおすすめします。

このように本物かどうかを見分ける方法を紹介したのですが、日本のはちみつの場合は一般の消費者が100%見分けるというのはなかなか難しいです。

となると産地や花の種類しか書いていないはちみつよりも、地元の養蜂場で作られたはちみつのほうが安心です。

スーパーなどでもPOPに顔写真が載っていて「私たちがつくっています!」みたいに書いてあるものがありますが、顔まで出している以上ヘタなことはできません。

また養蜂場の名前が書いてあれば検索してみて、どのような状況でミツバチを育て、はちみつを製造しているのか、わかる亜場合が多いのでチェックしましょう。

実際に本物のはちみつを作っている養蜂場はちみつ公正取引協議会に加盟していないところも多いです。

CMでおなじみの山田養蜂場も加盟していません。

山田養蜂場のホームページでも

なぜ「全国はちみつ公正取引協議会」認定の公正マークをつけていないのですか?

それは、あくまで「はちみつ」の品質を追求する私たちの厳格な品質基準と、広く一般的な意味ではちみつを定義する協議会の基準の間に相違があるためです。
協議会は「異性化糖や水あめを混ぜても製品表面に『はちみつ』の表示を許す」規定や、加熱加工をしない「はちみつ」に対して天然由来の成分や風味を破壊し ていないことを表す意味の「」や「完熟」の文字の表示を禁ずる規定などを策定しています。しかし当社はこのような規定は天然の「はちみつ」の価値を曖昧 にし、消費者にとって不利益になると考え、協議会を脱会しています。

はちみつ公正取引協議会に加盟していない理由を述べています。

逆に加盟してなければJAS(日本農林規格)の規定もないため、「生はちみつ」や「完熟はちみつ」と表示できます。

加盟していなくて評判の良い養蜂場生はちみつであれば本物の可能性がかなり高いです。

本物のはちみつのおすすめ品!生はちみつ・完熟はちみつを紹介

先程も紹介したように加熱していない本来のはちみつに「生はちみつ」や「完熟はちみつ」とパッケージに表記することは禁止されています。

その場合はネット通販の商品説明を見てみましょう。

その場合「非加熱のはちみつ~」などと表記されているので、そのようなものを選んでください。

国産でおすすめは「かの蜂の国産レンゲ蜂蜜」です。

かの蜂」のはちみつは加熱をせずに、完熟(非加熱)の蜂蜜(はちみつ)のみを採蜜しています

はちみつ 専門店【かの蜂】 国産 九州 レンゲ 蜂蜜 500g 完熟 の 純粋 蜂蜜 (とんがり容器)

そしてこちらも国産でおすすめなのが、「神戸養蜂所のはちみつ」です。

神戸養蜂場国産はちみつは「水分を飛ばすための人工的加熱を行なっていない」いわゆる「非加熱はちみつ」を中心にセレクトしています。

医療技術から生まれた美容液「HONEY CELL(ハニーセル)」販促プロモーション

次は海外産のおすすめ生はちみつです。

オーガニック 生 はちみつ アカシアイタリア産

ハチミツ

こちらはオーガニックの生はちみつです。

この場合のオーガニックは蜂が蜜を集める花が土壌汚染や環境汚染とは無縁の農園で育てられていることをいいます。

この商品はイタリア産ですが、日本よりオーガニックの規定が厳しいEUオーガニック認定なので品質は間違いありません。

また花ははちみつの中でも定番のアカシアなのでクセがなく食べやすいです。

【非加熱】オーガニック 生 はちみつ アカシア イタリア産 250g (アマゾン)

まとめ

はちみつは大きく3つにわけると

  1. 純粋はちみつ】加熱などの一切の加工処理をしない天然のはちみつ
  2. 加糖はちみつ】はちみつに水あめやブドウ糖、ショ糖などを加えたもの
  3. 精製はちみつ】加熱や減圧窯などではちみつを脱色や脱臭などをして作られたもの

このうち2,3ははちみつとは呼べない完全に偽物のはちみつですが、今ではあまりスーパーなどでも見かけなくなりました。

今はお店でも純粋はちみつがほとんどなので、安心して買いたいところですが、実は純粋はちみつは規定があいまいで高温で加熱処理したものでも純粋はちみつと名前をつけて良い決まりになっています。(全然純粋ではありませんが)

高温加熱して処理されたはちみつは非加熱のはちみつと比べると栄養価が低く、熱に弱いビタミンなどの成分は含まれていません。

ある程度の見分ける方法もありますが、業者も知恵を使って本物っぽく見せかけているものもあるので、なかなか難しいです。

「本物のはちみつを購入して効果や効能を実感したい!」という場合は

地元の顔が見える養蜂業者から購入するか、ネット通販では商品説明をみて、非加熱か、またはオーガニック認定なのかなどを調べてから購入してください。

スーパーに並んでいる比較的安いはちみつは純粋はちみつでも偽物がおおいです。(公正取引委員会の規定では偽物ではありませんが)

本物のはちみつは健康維持に、そして美容に飲んでも食べても多くの効果があります。

ぜひ一家に一個、本物のはちみつを用意して毎日継続して食べてみませんか?

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