グリーンコーヒーが海外のセレブの間で広まってスーパーフードとして人気が高まっています。では普通のコーヒーとは何か違うか具体的にわかりますか?
今回はグリーンコーヒーの効果や効能と注目の栄養成分、飲み方やおすすめの商品など詳しく紹介します。
グリーンコーヒーとは?その特徴と普通のコーヒーとの違い
収穫したコーヒーの実から果肉や皮をとると、フレッシュなコーヒーの種子が出てきます。これがグリーンコーヒーで、実際に見た目もグリーンです。
このグリーンの生の豆を焙煎したものが、おなじみの茶褐色のコーヒー豆になります。焙煎前のフレッシュな豆(グリーンコーヒー)には、ファイトケミカル(植物栄養素)が豊富に入っています。
残念ながら、焙煎し熱を加えた普通のコーヒーは香りは引き出されるものの、ファイトケミカルは減ってしまいます。その中でも、コーヒーポリフェノールとも呼ばれる「クロロゲン酸」に関しては焙煎前の5分の1まで減少してしまうともいわれています。
コーヒーポリフェノールの「クロロゲン酸」とは?
クロロゲン酸の「クロロ」とは「緑」という意味であり、スピルリナやクロレラ、ミドリムシなどに多く含まれているクロロフィル(葉緑体)と同じ語源です。
グリーンコーヒーが緑色なのはクロロゲン酸がたっぷり含まれている証拠です。それが茶色になるということは焙煎によってクロロゲン酸が減ってしまったからです。
つまりグリーンコーヒーは熱を加えないので栄養素がそのまま残り、同じコーヒーでもより高い効果が期待できるわけです。
グリーンコーヒーの注目の栄養成分とカフェインについて
強力な抗酸化成分
コーヒーには強力な抗酸化成分のポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールは何百または何千種類あるとも言われていますが、コーヒーに含まれている代表的なポリフェノールが先ほども紹介したコーヒーポリフェノールとも言われる「クロロゲン酸」です。
グリーンコーヒーのクロロゲン酸は焙煎したコーヒー豆よりも5倍以上多く含まれています。
このクロロゲン酸がダイエットや健康など多くの効果をもたらすために、グリーンコーヒーがスーパーフードとして注目されました。
そしてもう一つの代表的なポリフェノールが「タンニン」です。タンニンは緑茶や紅茶などにも含まれている成分で強力な抗酸化作用があり、多くの効果や効能が期待されている成分です。
トリゴネリン
多くの植物に含まれるアルカロイドの1種です。
※アルカロイドはアルカリに似た化合物という意味があり植物塩基ともいい、激しい毒性を持つものもあります。
トリゴネリンは脳の神経細胞を活性化させるとして注目を集めていますがグリーンコーヒーにたくさん含まれています。ただし、クロロゲン酸と一緒で高温で焙煎するとトリゴネリンが減ってしまいます。
そのため焙煎温度を200度以下で浅煎りにするか、焙煎前にトリゴネリンをコーヒー生豆から抽出して、焙煎した後のコーヒー豆に再度還元した商品が「トリゴネコーヒー」として販売されている商品もあります。
食物繊維
グリーンコーヒーにはたくさんの食物繊維が含まれています。豆の種類にもよりますが、グリーンコーヒーの成分の約半分が食物繊維という商品も販売されています。
食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなります。
食物繊維を食べた善玉菌が増えたり元気になることで腸内環境が改善するため、朝一番でコーヒーを飲むことで、その日のお通じが良くなる場合もあります。
その他グリーンコーヒーにはカルシウムやマグネシウム、カリウム、鉄などのミネラルが多く含まれています。一方でビタミンも一部含まれているものの微量です。
グリーンコーヒーにはカフェインは含まれている?
コーヒーに含まれている成分でパッと思い浮かぶのはカフェインですね。
「カフェイン中毒」という言葉もあるように、カフェインはあまり良いイメージを持っていない人も多いですが、適量であれば
- 覚せい作用
- 脂肪燃焼
- 集中力アップ
- 片頭痛緩和の作用
- 筋肉疲労緩和
- 眠気をなくす
- 脳卒中の危険を減らす
など良い効果が期待されている成分です。
ただし、過剰摂取してしまうと急性中毒症になる場合があり
- 神経過敏
- 興奮
- 睡眠障害
- 顔面紅潮
- おう吐
- 頭痛
などの症状が現れることがありますが、コーヒーで急性中毒というのはよほどのことがない限りは可能性はかなり低いです。寝る前の飲みすぎは眠れなくなることもあるので注意しましょう。
クロロゲン酸やトリゴネリンのように焙煎前のグリーンコーヒーにはカフェインも多く含まれていると思うかもしれませんが、実は焙煎したコーヒー豆(一般的なコーヒー)よりもカフェインが少ないのが特徴です。
もちろんコーヒー豆の種類にもよりますが、普通のコーヒーよりも10分の1という種類もあります。
そのためカフェインの摂取に関してはそれほど気にしなくても大丈夫です。
グリーンコーヒーの効果や効能について
ダイエット効果
コーヒーにはダイエット効果があると言われているのを聞いたことがあるかもしれません。それはクロロゲン酸とカフェインの脂肪燃焼効果によるものです。
ただし普通のコーヒーはクロロゲン酸が少ないのと、ダイエットのために無理にカフェインを摂るのはおすすめできません。グリーンコーヒーであればクロロゲン酸が豊富でカフェインが少なく体への負担は軽いためダイエット効果が期待できます。
クロロゲン酸にダイエット効果がある理由
通常、身体に摂り込まれた脂質はミトコンドリアによって吸収され、エネルギーとなります。
- 人も元気がなくなる
- 疲労回復が遅れる
- 病気にかかりやすくなる
と言われています。
脂肪をエネルギーに変換する作用には、ミトコンドリアの中にある「UCP1」と呼ばれるたんぱく質が担っています。クロロゲン酸には「UCP1の働きを活性化させる効果」があるため、脂肪燃焼効果力がUPすると考えられています。
また、クロロゲン酸は糖質の吸収を緩やかにする働きがあり、余分な脂肪を溜め込むのを防ぎます。脂肪の燃焼を促し、脂肪を溜め込まないようにするダブルの作用で、高いダイエット効果が期待できるのです。
コーヒーの生豆にダイエット効果があると判明したのは、2011年です。その後アメリカでは、未成熟の緑色のコーヒー豆から抽出したクロロゲン酸を利用したダイエットサプリメントが爆発的にヒットしました。
近年日本でも、クロロゲン酸を含むコーヒーが特定保健用食品の表示で販売されています。
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糖尿病などの生活習慣病や脂肪肝の予防
人の体内にある活性酸素はある一定以上に増えてしまうと老化が加速すると言われています。
活性酸素は
- ストレス
- 加齢
- 紫外線
- 運動不足
- 喫煙
- 不規則な生活(寝不足・暴飲暴食)
などといったなかなか避けられない条件により、年をとるにつれて過剰に増える場合があります。すると過剰に増えた活性酸素の影響で細胞や血管の老化が加速すると病気にかかりやすくなってしまいます。
この活性酸素による老化を避けるためには生活習慣を見直すとともに抗酸化成分が多い食べ物を摂ることが必要です。グリーンコーヒーにはクロロゲン酸やタンニンなどのポリフェノールが豊富に含まれています。
クロロゲン酸の健康効果
【①血糖値を下げる】
クロロゲン酸には「グルコース」というブドウ糖の一種の合成を抑える働きがあります。血糖値は、炭水化物が分解されていく中でグルコース(ブドウ糖)に分解されるときに上昇するため、クロロゲン酸の作用によって血糖値が急上昇するのを防ぐことができます。
健康であれば、膵臓から分泌されるインスリンが血糖値の上昇を防いでくれますが、糖尿病を発症してしまっている方はインスリンの働きが鈍くなっている状態です。
インスリンに頼らずに血糖値を下げることの出来るクロロゲン酸は、近年、糖尿病の治療にも有効的であると注目されています。
【②悪玉コレステロールを減少させる】
クロロゲン酸には、善玉コレステロールの機能を高めて、余分なコレステロールを肝臓に戻す働きがあります。その作用により、血管内にある悪玉コレステロールの減少効果が期待できます。
悪玉コレステロールが増えすぎた状態が長く続くと動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞、狭心症などの病気を発症するリスクを高めるとされ、クロロゲン酸の作用が予防につながると考えられています。
また、タンニンも動脈硬化を予防する働きがあり、心臓病などの重病の予防にもつながります。
以前は「コーヒーは健康に良くない」というイメージがありましたが、さまざまな研究によりコーヒーの健康効果がわかってきています。
コーヒーの健康効果の報告
オランダやフィンランド、そして日本でも「コーヒーを毎日飲むと2型糖尿病の発症率が下がった」という研究が発表されています。
そして近年注目されているのが「1日にコーヒーを2杯以上飲むと脂肪肝の発症率低下する」という報告もあります。(三越総合検診センター所長の船津和夫医師による)
さらに国立がんセンターも「コーヒーを多く飲む人ほど肝がんを予防する」といデータを発表しています。この報告では「コーヒーを1日3杯飲むと肝細胞がんのリスクが半分になる」という結果も得られています。
これは普通のコーヒーについての研究報告ですが、もちろんグリーンコーヒーでも同様の効果が期待できます。
美肌・美白効果
活性酸素は細胞や血管の老化だけでなく、当然肌の老化も加速させてしまいます。
ですがこれもクロロゲン酸やタンニンなどの強力な抗酸化成分が肌の老化や紫外線などが原因で増えるシミやしわ、たるみ、そばかすなどを防いでくれます。
また、タンニンにはシミの原因であるメラニンの増殖を抑える働きもあり、美白にも効果的です。
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認知症・アルツハイマーの予防や集中力アップ
脳の神経細胞を活性化させるトリゴネリンは富山医科薬科大学の教授によって発見されました。まだ、動物実験ではありますが、生きたマウスを使って「トリゴネリンを含んだコーヒーを飲むことが認知症の改善に結びつく可能性がある」と証明しました。
認知症の予防だと中高年向けと思われるかもしれませんが、脳の活性化やカフェインの集中力アップ効果があるので仕事や勉強で疲れている時にコーヒーを飲むのもおすすめです。
その他のグリーンコーヒーの効果として
- 便秘改善(食物繊維による効果)
- 二日酔いの解消
- うつの予防
なども期待されています。
グリーンコーヒーの副作用や注意点
このようにグリーンコーヒーは健康や美容に良い飲み物ですが、副作用はあるのでしょうか?基本的にグリーンコーヒーの副作用はなく、1日2,3杯程度飲んだだけでは全く問題はありません。
ただしクロロゲン酸やタンニンの摂り過ぎは鉄分などのミネラルの吸収を妨げる働きがあります。またクロロゲン酸は胃液の分泌を活発にする効果があるため、摂り過ぎは胃痛になる可能性、また便秘になる場合もあります。
とはいえ、グリーンコーヒーの場合は普通のコーヒーよりも食物繊維が多いためクロロゲン酸を摂りすぎても便秘になる可能性は低いです。
それよりもサプリメントでクロロゲン酸を摂取する場合は胃痛に注意してください。
カフェインはグリーンコーヒーの場合は他のコーヒーよりも少ないので、それほど気をつける必要はありません。
ただし多くの効果効能があり、カフェインが他よりも少ないとはいえ、飲み過ぎだけには気を付けてください。
グリーンコーヒーの選び方とおすすめ品
グリーンコーヒーは扱っているお店が少ないのでネットで購入しましょう。種類はそれほど多くないですが、有機(オーガニック)栽培の商品もあります。
おすすめは「オーガニック・グリーンコーヒービーンパウダー 」です。
日本のJAS認証のオーガニック・グリーンコーヒーなので安心して飲むことができます。パウダータイプなので栄養成分をまるごと取り入れることができるのがうれしいですね。
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グリーンコーヒーの効果的な飲み方!味はおいしい?
グリーンコーヒーの味
グリーンコーヒーは普通のコーヒーのような味を期待していると飲んだ時に少し違和感を覚えるかもしれません。
お湯をお注いだ時の色は薄い緑なので緑茶のように見えますし、生豆なので大豆を飲んでいるように感じて苦手という人もいれば、ハーブティーみたいでおいしいという人もいます。
ただコーヒーの味もおいしいという人もいれば、苦手の人もいるので、グリーンコーヒーはおいしくないとは決めつけることはできません。
私は飲んだ時は少し豆を飲んでいるような感じはしましたが、苦手な味ではなくおいしく飲めました。こればかりは好みによりますね。
グリーンコーヒーを飲むときのお湯の温度は?
クロロゲン酸やトリゴネリンは熱に弱いと紹介しましたが、普通のコーヒーのようにアツアツのお湯で飲むとこれらの成分の効果が薄れるのでしょうか?
実はクロロゲン酸やトリゴネリンは180~200℃位で分解されると言われているので、熱湯(100℃)を注いでも問題はありません。
おすすめの飲むタイミングは?
①食事の30分前
グリーンコーヒーは、血糖値の急激な上昇や脂肪・コレステロールの吸収を抑える働きがあるため、食事の30分ほど前にグリーンコーヒーを飲んでおくと、食事をしても血糖値の上昇を緩やかにできるので、太りにくくなると考えられます。
②運動前
グリーンコーヒーは脂肪燃焼効果があるため、運動前に飲むことで効果のアップが期待できます。
おすすめの摂り方
グリーンコーヒーの味が苦手という方は他の食べ物や飲み物に混ぜて飲むようにしましょう。
- スムージー
- ヨーグルト
- 牛乳
- みそ汁
などに混ぜると飲みやすくなります。
- 煮もの
- 炒め物
- サラダ
などに混ぜても食べ物の味を邪魔しないので健康のために入れて食べてみてください。
まとめ
いかがでしたか?
グリーンコーヒーには
- ダイエット効果・血糖値を低くするクロロゲン酸
- 脳を活性化・認知症予防効果があるトリゴネリン
といった熱に弱い成分が多く含まれているので、普通のコーヒーよりも高い効果が期待できます。逆にカフェインは少ないので過剰摂取の心配もありません。
おすすめ⇒有機JAS認証オーガニック・グリーンコーヒービーンパウダー 100g
ただ薬ではありませんので、即効性はありません。効果を期待したい場合は最低3ヶ月は続けてみましょう。
あなたもグリーンコーヒーを飲んでキレイに健康的にやせてみませんか?