最近チョコレートは健康や美容効果があると注目されていますが、チョコレートであれば何でも良いというわけではありません。
体に良いものから、あまりおすすめできないものまで幅広くあります。
プレゼント用でも自分用でもきちんとチョコレートの種類を把握してから購入するようにしましょう。
チョコレートと準チョコレートの違い
チョコレートには大きく2つの種類に分けられます。
わかりにくいので黄色の部分だけでも覚えてください。

チョコレート
カカオ分が35%以上、あるいはカカオ分21%以上でカカオ分と乳固形分の合計が35%以上のチョコレート生地を全重量の60%以上使用したもののことです。
準チョコレート
カカオ分が15%以上、あるいはカカオ分7%以上かつ乳固形分12.5%以上の準チョコレート生地を全重量の60%以上使用したもののことです。
携帯から見る場合は画面を横にしてください。
チョコレート生地 | 準チョコレート生地 | |||||||||||
基本タイプ | カカオ分の代わりに乳製品を使用したタイプ | ミルクチョコレート生地 | 基本タイプ | 準ミルクチョコレート生地 | ||||||||
カカオ分 | 35%以上 | 21%以上 | 21%以上 | 15%以上 | 7%以上 | |||||||
(うちココアバター) | (18%以上) | (18%以上) | (18%以上) | (3%以上) | (3%以上) | |||||||
脂肪分 | ー | ー | ー | 18%以上 | 18%以上 | |||||||
乳固形分 | 任意 | カカオ分と合わせて35%以上 | 14%以上 | 任意 | 12.5%以上 | |||||||
(うち乳脂肪) | 任意 | (3%以上) | (3%以上) | 任意 | (2%以上) | |||||||
水分 | 3%以下 | 3%以下 | 3%以下 | 3%以下 | 3%以下 |
※カカオ分とはカカオニブ、カカオマス、ココアバター、ココアケーキおよびココアパウダーの水分をのぞいた合計量
※脂肪分にはココアバターと乳脂肪分を含む
チョコレート菓子と準チョコレート菓子
チョコレート菓子とはチョコレートにナッツや、ビスケットなど他の食材と組み合わせたチョコレート加工品のことです。
こちらも2つの種類があります。
チョコレート菓子
チョコレートの生地が60%未満のもの
代表的なお菓子は
- ポッキー
- きのこの山・たけのこの里
- ガルボ
など多くのチョコレート菓子があります。
準チョコレート菓子
準チョコレートの生地が60%未満のもの
代表的なお菓子は
- ブラックサンダー
- チョコボール
- 小枝
などです。
チョコレート菓子と比べると「安いチョコ」というイメージがあります。
このようにチョコレートと一括りに言われることが多いですが、実際は「チョコレート」と「準チョコレート」に分けられます。
チョコレートは本来、カカオ由来の油脂やココアで作られます。
それに乳脂肪由来のものを足せばミルクチョコレートになり、よりいっそう風味や口当たりが良くなります。
一方、準チョコレートはカカオやココアバターが含まれているものの、カカオ分(カカオやココアバター)が少なくチョコレートの条件を満たしていないため「準」という言葉が付きます。
ではカカオ分の代わりに何を入れているのかというと植物油脂、つまり「サラダ油」です。
チョコレートにもカカオ由来の油脂が含まれていますが、準チョコレート(菓子)の場合はカカオ由来の油脂は少量で多くはサラダ油によってカサを増しています。
つまり準チョコレートは全く別の油脂によってチョコレートを薄めて固めたものです。
この別の油脂というのはヤシ油やコーン油を使用しています。
植物性の油なので健康に良いと思うかもしれませんが、準チョコレートに使用する植物油脂はあまり質の良いものではありません。
このような油脂を使用した準チョコレートにはトランス脂肪酸も多いと言われています。
原料のカカオは価格が高いためカカオの量を減らす代わりに、安いサラダ油で別名「植物油脂」をたくさん入れます。
そのことにより価格の安い「準チョコレート」や「準チョコレート菓子」ができるわけです。
「チョコレートが健康や美容に良い」と言われていますが、それは原料のカカオの効果によるものです。
カカオが少ない準チョコレート(菓子)にはそのような効果は期待できないどころか砂糖の量も多く、体に良くない食品添加物もたくさんの種類が含まれている商品が多いです。
お腹を満たす程度と考えましょう。
では「チョコレート」と表示されている商品であれば何でも良いのでしょうか?
高カカオチョコレートがおすすめの理由
準チョコレートではなくチョコレートであれば何でも良いのかというとそうではありません。
チョコレートでも限りなく準チョコレートに近い商品もあれば、今話題の健康に良い「高カカオチョコレート」もあります。
「高カカオチョコレート」とは一般的にカカオ分が70%以上のチョコレートのことを指します。
つまりチョコレートの中にカカオ豆由来の成分(カカオマスおよびココアバター)が70%以上入っている必要があります。
高チョコレートのカカオ分70%の成分構成例は
- カカオマス(55%)+ココアバター(15%)=カカオ分70%
- 砂糖・乳製品など(30%)
これが一般的なチョコレートですと、カカオ分は35%位の商品が多いです。
このような商品の場合、一番多いのが砂糖で、植物油脂も準チョコレートほどではないものの多く含まれています。
そのためこのようなチョコレートも準チョコレートに近いので健康や美容効果はあまり期待できません。
健康や美容のためにチョコレートを食べるというのであれば、カカオ分70%以上のチョコレートを食べるようにしましょう。
ただ準チョコレートやカカオ分が高くないチョコレートを食べてはいけないというわけではありません。
チョコレートはとても溶けやすいですが、夏の暑い日でもできるだけ溶けにくくなるような油脂を添加して食べやすくしています。
このような企業努力のおかげで冬だけでなく、夏でもおいしいチョコレート(菓子)を食べられるわけです。
ただ食べ過ぎだけは気をつけてください。
高カカオ製品の選び方とおすすめ商品
紹介する高カカオチョコレートは単にカカオ分の割合が多いというだけでなく、良質のカカオやその他の原材料もこだわったものを使用しています。
①有機アガベチョコレートダーク70%
製造元のダーデン社はフランスで1897年創業のオーガニックチョコレート専門メーカーです。
原料のカカオマスだけが有機(オーガニック)というのではありません。
砂糖の代わりに低糖質で人気の甘味料のアガベパウダーやカカオバター、バニラパウダーまで全てオーガニックのものを使用しています。
②ヴィヴァーニオーガニックエキストラ
ダークチョコレート92%
「ヴィヴァーニ」はドイツの創業100年以上の老舗メーカーです。
こちらも原料は全てオーガニックで砂糖の代わりに有機ココナッツシュガーを使用しています。
カカオ分92%だと全く甘くなくて食べにくいと思うかもしれませんが
ほのかな甘みがあってとてもおいしく食べやすいチョコレートです。
ヴィヴァーニ オーガニックエキストラダークチョコレート92% 80g
まとめ
- おいしく食べるなら⇒準チョコレートやチョコレート
- 健康・美容のためには⇒高カカオチョコレート
チョコレートと準チョコレートの違いはカカオ分の違いです。
準チョコレートはカカオ分が少ない代わりに砂糖と油の量が多いので、チョコレートの効果は期待しないでください。
とはいえ、普通のチョコレートも準チョコレートに近い商品は砂糖と油が多いので、食べ過ぎには注意が必要です。
準チョコレートや準チョコレート菓子はバレンタインの義理チョコなどプレゼントで渡すと、チョコレートに詳しい人は「安いチョコレートを渡された」と思われるはずです。
チョコレート(菓子)でも安い商品はあるので、選ぶ際には気をつけて選びましょう。
健康や美容のためには高カカオチョコレートが一番ですが、カロリーが高くカカオ分の脂質も多いです。
おいしくて、ついつい食べてしまいますが、1日の食べる量は50g(板チョコの半分)までにしてください。
参照記事:高カカオチョコレートの注目の栄養成分や効果効能と注意点!摂取量や選び方について