ハーブの中でもとても美しい花を咲かせることで有名な「若返りのハーブ」と言われるローズマリー

なぜそのように呼ばれるようになったのか?そして健康や美容に良いと言われるローズマリーのさまざまな効果効能や使い方についても紹介します。

ローズマリーとは

ローズマリーは、シソ科の地中海沿岸地方の海辺が原産のハーブです。薄い青色の花を咲かせるため、ヨーロッパでは“海のしずく”とも言われています。

花言葉

  • 記憶
  • 想い出
  • あなたは私をよみがえらせる

です。

また、茎や枝を触ると少しベタつくため蝋(ロウ)がついている様であることから、和名では「万年郎マンネンロウ)」と呼ばれ「永遠の若さ」という意味を持ち、日本へは江戸時代末期頃に入ってきたといわれています。

ヨーロッパでは昔から「肉や魚の臭み摂り」や「長期保存の薬草」として使われてきた長い歴史があります。ゆえに、長年にわたって私達に嬉しい効能をもたらしてくれている証ともいえますね。

実は、ローズマリーの効能に関する言い伝えも残っていたりします。

病を患っていたハンガリー王妃がローズマリーを漬けた水を使いだしたところ、健康になり、しかも若返ったという話…..その後70歳を過ぎても美しかった王妃は50歳も年下の王子からプロポーズされたとか。

事実かどうかはさておき、これほどのお話が残るローズマリーの効能は、ぜひ知っておいて損はありません。

ローズマリーの素晴らしい効果や効能

強力な抗酸化作用

ローズマリーにはポリフェノールの一種である

  • ロズマリン酸
  • ルテオリン
  • カルノシン酸

などの栄養成分が含まれています。

どの成分にも強力な抗酸化作用があり、

  • ロズマリン酸にはアレルギー抑制効果
  • ルテオリンにはアレルギー抑制や抗炎症作用
  • カルノシン酸には脳細胞を保護する働き

などが期待されています。

ルテオリン抗炎症作用は脳の炎症を抑える成分として、以前テレビ番組の「世界一受けたい授業」でも紹介されていました。

また、脳が炎症を起こすと認知症になる可能性が高くなるのですが、炎症を抑えることで脳を健康に保ってくれるので認知症の予防にもなると期待されています。

さらに、アルツハイマー型認知症の予防がローズマリー由来のカルノシン酸が有効に働くのではないかと、臨床も含めて多くの研究が行われています。

血行促進

ローズマリーの香りに含まれる成分には「血行を良くする作用」があります。消化器の調子を整え、デトックス効果が新陳代謝を高めるため疲労回復を促進させます。

また、体の巡りを良くするので冷え症や低血圧の方に有効といわれています。ただし、高血圧の方や妊娠中の方には悪影響があるとされていますので、使用を避けてください。

頭がクリアに

ローズマリー

頭をすっきりさせて「集中力を高めてくれる効果がある」といわれています。また、記憶力をアップしてくれるという研究結果も報告されています。

仕事がうまくいかない、朝から気合が入らない時などは、ローズマリーティや、アロマで香りを取り入れてみてください。気分の落ち込みを奮い立たせて心を元気にするとともに、頭がクリアになり、あなた本来の能力が発揮できます。

肌を引き締め、毛穴しらず美人に

ローズマリーに含まれるタンニンポリフェノールの一種で、皮膚を引きしめる作用があるといわれています。気になる毛穴ニキビ予防にもなり、さらにたるみを防止してくれるので、いつまでも美しい肌を保つことができます。

また、肌荒れに効果があるとされるウルソール酸も含み、ローズマリーから作る化粧水、ハンガリーウォーター「若返りの水」とよばれています。

ローズマリーの使い方

ローズマリー湯でリラックス

ローズマリー3,4本を洗濯ネットなどに入れて湯船に入れます。洗濯ネットを軽くもむことでローズマリーの香りがただよいリラックス効果が。

もちろん、その他にも先ほど紹介した血行促進や美肌効果も期待できますよ。

頭皮ケアにも

ローズマリーには、髪をつややかにしてくれる効果もあるといわれています。ローズマリーの葉から抽出されるオイルで、頭皮のマッサージをすることで血行がよくなります。

また手作りのリンスでケアするのもよいでしょう。

ローズマリーリンスの作り方

材料

リンゴ酢:200cc

ローズマリー
ドライなら大さじ4杯
生なら長さ10㎝4~5本

作り方

リンゴ酢にローズマリーの枝を2週間ほど漬け、酢に香りが移ったらリンスの出来上がりです。
洗面器にお湯で薄めた手作りリンスをいれ、頭皮をマッサージするように髪になじませたあと軽くすすぎます。

養毛効果白髪の予防も期待されています。

虫除け

ローズマリーの強い香りには虫よけの効果があります。アロマミストを使えば、天然の虫除けスプレーになり、お子さんにも安心して使えますね。

また、乾燥したローズマリーを布袋に入れて押し入れやクローゼットに入れると虫がつきにくくなります。ローズマリーの鉢植えを玄関先や窓辺に置いて、虫よけにするという方法もあります。

殺菌・消臭作用

お料理

ローズマリーには強い殺菌作用があるため、お料理にもよく使われています。

<肉料理>

お肉に下味をつける時点で調味料に混ぜておくと臭みを消してくれます。香りを楽しみたい時は、焼くときに直接ふりかけます。

鶏肉の場合は皮と身の間にローズマリーをはさむと焦げずに焼けます。

<魚料理>

魚を調理する前にローズマリーをやさしくすり込むと、臭み消しの効果が期待できます。この他にも、ハーブティやお菓子のアクセントとしてもよく使われています。

インテリア

乾燥させたローズマリーを玄関先やクローゼットの中に飾っておけば、除菌や消臭に役立ちます。束にしてリースにするのも可愛らしいですね。

口臭予防

ローズマリーティーを飲むと口の中がさっぱりとして口臭予防になります。

サシェ

乾燥ローズマリーを包んだ布袋は、押し入れや靴箱など、気になる所に忍ばせておくだけで消臭効果を発揮してくれます。ハンガーに吊るしておけば、服の消臭もでき、虫よけにもなります。

お掃除

殺菌、消臭効果のあるローズマリーはお掃除にも向いています。雑巾がけのとき、チンキや精油を数滴垂らした水を使うと、部屋の空気までクリアになります。

ローズマリーティーの作り方・飲み方

ローズマリーティーは乾燥させた葉を使うよりフレッシュな生葉を利用した方が、香りはソフトなので飲みやすいです。

ドライの場合の飲み方(一人分)

ティーポットにドライローズマリーをティースプーン一杯(刺激的な匂いのするハーブなので好みで調節してください。)を入れ沸騰したお湯を150〜180cc入れます。
蓋をして3〜5分くらい蒸らします。

フレッシュの場合の飲み方(一人分)

ローズマリーをさっと洗い水気をしっかりきります。枝から葉だけをとります。量はフレッシュハーブよりもやや多め。(小さじ3~5杯。こちらもお好みで)

あとはドライハーブと一緒です。

[su_box title=”ポイント” style=”bubbles” box_color=”#fa715e” title_color=”#12120f”]ハーブは少し苦手という方は、紅茶やハチミツ、
レモンなどと一緒に飲むと飲みやすくなりますよ。[/su_box]

ローズマリーティーの摂取の際の注意点

健康や美容など多くの効果や効能があるローズマリーですが、ローズマリーティーとして飲む場合は注意が必要です。

まずローズマリーには子宮収縮作用があるので、妊娠中の方は専門の医師に相談するか、妊婦さんにおすすめのハーブティー(ローズヒップティーやタンポポ茶など)を飲むようにしましょう。

また血圧を上げる作用もあるので、高血圧の人も医師に相談してから飲むようにしましょう。逆に低血圧で悩んでいる人にはおすすめです。

これ以外の人であれば何杯飲んでも大丈夫というわけではありません。ローズマリーは薬ではないので即効性はなく、あくまでも適量を継続して飲むことで効果を得られます。

1日1杯から多くても3杯程度までにしましょう。

まとめ

ローズマリーは、暑さや乾燥に強く栽培しやすくガーデニグに向いています。私は種から育てましたが、今では立派になり、1m以上はあります。

また多年草で、一度植えて育ってしまえば冬も枯れませんので、いつでも使える素晴らしいハーブです。

この機会に、毎日の生活にローズマリーをいろいろと取り入れて、素晴らしい効果を実感してみませんか。