テレビ番組の「教えてもらう前と後」で舞茸の特集をやっていましたが、舞茸には多くの健康効果が期待される成分がふくまれています。

それらの成分により血糖値や中性脂肪が減るということですが、その際に紹介されていたおすすめのレシピやなぜ舞茸にそのような効果があるのか?

テレビ番組では紹介されていなかった効能なども紹介します。

舞茸の健康効果を最大限に出す簡単レシピ

舞茸に豊富に含まれる食物繊維やβグルカンには血糖値の上昇を抑え、それにより血管の老化を抑えてくれる効果が期待されています。

①舞茸マリネ

材料

  • オリーブオイル
  • ニンニク
  • ハチミツ
  • マスタード

これらの材料を混ぜて電子レンジで2分加熱し、その後で舞茸に混ぜ合わせるだけです。

【健康ポイント】

オリーブオイルに含まれる抗酸化作用があるビタミンEやポリフェノールなどが血管の老化を予防します。

②舞茸のチーズ焼き

オリーブオイルで舞茸を軽く炒めた後、パプリカ、ほうれん草を加え、塩とコショウで味付けをします。

そこにたっぷりのピザ用のチーズを加えてフタをして3分間蒸し焼きします。

健康ポイント

舞茸に含まれる血糖への好影響とともに、チーズに含まれるLTP(ラクトトリペプチド)が動脈硬化を予防し、血圧を下げる効果も期待。

➂舞茸とサバ缶の炊き込みご飯

  1. 炊飯器にお米とちぎった舞茸を入れます。
  2. 酒・ショウガ・みそを加える
  3. サバの味噌煮缶を汁ごと入れて炊きます

舞茸の血糖値に対する効果とサバに含まれているEPAやDHAは直接的に血管に働いて血管を若返らせる効果が期待できます。

血糖値と中性脂肪が改善する「舞茸スープ」!新成分MXフラクションが原因?

血糖値や中性脂肪異常の改善に期待できる成分が抽出できる煮出し舞茸スープの作り方を紹介します。

材料

舞茸:300g
水:800ml
塩・コショウ:お好みで

作り方

①舞茸300gをみじん切りにする

②鍋に舞茸と水を入れて中火で一度沸騰させる

➂弱火で30分間煮込む

④塩・コショウで味付けする

舞茸から出汁が出るおで塩とコショウは少量で大丈夫です。

たったこれだけでおいしいスープになります。

一度に食べきれない場合は製氷機に入れて冷凍保存をしましょう。(いやゆる「舞茸氷」)

およそ1か月保存が可能です。

みそ汁やカレーに入れたりするのにおすすめです。

舞茸氷」は1日3個以上で効果が期待できると言われています。

舞茸に出汁スープでの実験結果

実際にテレビ番組では中性脂肪や血糖値がどれだけ改善するのか中性脂肪や血糖値が気になる男女4人(男性66歳、52歳、女性57歳、56歳)の実験の結果が紹介されました。

血糖値の結果

【血糖値の基準(空腹時)の数値:70~110未満】

舞茸煮出しスープを2週間継続して飲み続けたところ、

254とかなり高めだった52歳の男性は142まで下がりました。(マイナス112

そして66歳男性も130⇒95と下がっています。

※女性は結果的に数値が上がりましたが、基準値内から基準値内への上昇でしたので基準値キープ。

中性脂肪の結果

【中性脂肪の基準の数値:30~149】

52歳男性は233⇒105まで落ちました。

その他にも

57歳女性が184⇒135

56歳女性:125⇒69

とかなり下がっています。

唯一66歳男性は406⇒531と上がってしまいましたが、これは他の食事のバランスとも関係しそうですね。(この男性は数値が高すぎで普段の食生活が気になりますが)

新成分「MXフラクション」とは?

実験で血糖値や中性脂肪に効果が出た理由は舞茸含まれる新しく発見された成分「MXフラクション」が体内に入り、

  • 糖の合成を抑える
  • 脂肪抑える酵素が中性脂肪の合成を止める

という働きがあったためと考えられています。

この「MXフラクション」は多糖体の一種で今のところ舞茸にしか見つかっていない成分だそうです。

紹介したレシピや煮出しスープはどれも本当に簡単で経済的なのですぐに試してみましょう。

舞茸のうま味と栄養がアップする方法

舞茸は冷凍で保存するとうま味がアップします。

これは冷凍することで細胞壁が破壊されるためで、うま味が出やすくなるだけでなく栄養もより吸収できるようになります。

また、「舞茸はお肉を柔らかくする」働きがあると言われています。

これは舞茸に含まれている酵素(プロテアーゼ)が肉のタンパク質を分解して柔らかくしてくれるためです。

安いお肉でも舞茸水(水に舞茸を入れたもの)に半日漬け込んでいれば格段にやわからくしてくれます。

お肉を焼いた後で肉を漬けた舞茸や舞茸水もソースとしてお肉にかければ、おいしさだけでなく栄養価もアップします。

舞茸の注目の栄養成分と効果や効能

βグルカンでも血糖値改善

舞茸には水溶性食物繊維の「β-グルカン」と呼ばれるもので、キノコ類の中でも含有量はトップクラスです。

このβ-グルカンは大麦などにも豊富に含まれていて、多くの効果や効能が期待されている成分です。

日本以外では欧米諸国やオーストラリア、ニュージーランド、韓国などでも公的機関が機能性表示を認めているほどです。

β-グルカンの効果と機能性表示を認めている国

β-グルカンの効果認めている国
食後の血糖値を抑える日本、欧州
正常な腸機能の維持日本、韓国
排便促進効果欧州
心疾患のリスクが減る米国、カナダ、欧州
コレステロール値が低下日本、欧州

またこのような効果以外にもβグルカンには内臓脂肪面積が減ったというデータも出ていますのでダイエット効果も期待されています。

日本では2015年から機能性表示食品が販売されていますが、機能性表示食品とは

おなかの調子を整えます」「脂肪の吸収をおだやかにします」など、特定の保健の
目的が期待できる(健康の維持及び増進に役立つ)という食品の機能性を表示する
ことができる食品です。

消費者庁「機能性食品って何?」

またβ-グルカンは

  • 大腸の中間で効果を発揮
  • 糖質の消化吸収を抑える
  • セカンドミール効果

という特徴があります。

[su_box title=”セカンドミール効果とは?” style=”bubbles” box_color=”#f8f728″ title_color=”#161010″]
最初の食事(ファーストミール)が次の食事(セカンドミール)時まで影響が続くことです。

例えば、朝食にβグルカンを含む食事をすると、次の食事まで血糖値の上昇を抑えてくれます。[/su_box]

このようにテレビ番組の実験ではMXフラクションにより血糖値や中性脂肪に効果があったと紹介していますが、βグルカンにも血糖値などを抑える働きがあります。

おそらくβグルカンの効果も多少あったのではないかと考えられます。

またβグルカンは腸内環境を改善して便通の改善にも高い効果が期待されています。

老廃物が体外に出にくくなるため「便秘は万病のもと」と言われています。

βグルカンが豊富な大麦入りの舞茸炊き込みご飯で便通を改善させましょう。

マイタケαグルカンのインフルエンザ効果

舞茸βグルカンだけではありません。

舞茸の独自成分の「マイタケαグルカン」には免疫機能低下状態におけるインフルエンザ感染への治療効果が示唆されました。

これはまいたけ製造の大手「雪国まいたけ」と中部大学や富山大学などの共同研究によるもので、第 21 回国際栄養学会議 2017 にて発表されました。

詳細はこちら

α-グルカンは、ウイルス増殖をより顕著に抑制する働きなどがあると説明しています。

毎年冬になるとインフルエンザやノロウイルスが流行しますが、予防のためにもぜひ舞茸を継続的に食べるようにしましょう。

まとめ

舞茸には中性脂肪や血糖値を抑える働きがあります。

これはキノコ類でもトップクラスの含有量であるβグルカンによるものです。

また最近では「MXフラクション」やインフルエンザウィルスに効果が期待されている「マイタケαグルカン」など新しい独自成分も発見され、実験が進められています。

舞茸は安いですし、料理のバリエーションも多いのでぜひ一度試してみてくださいね。